発達障害が幼稚園から小学校に上がるタイミングで発覚する理由

発達障害は3歳くらいまではあまり気付かれることはありません。では、発達障害はどのようなタイミングで表れてくるのでしょうか。
これまで3万人以上の子どもたちの教育に携わり現在は(一社)人間力認定協会 代表理事の私井上が、今回は「発達障害が幼稚園から小学校に上がるタイミングで発覚する理由とは」というテーマでお話いたします。

発達障害はいつ頃表面化するのか

保護者の方が子どもの発達障害に気付くのは幼稚園から小学校の低学年くらいの頃です。3歳までは社会との関りがほとんどなく、それに気付くことはあまりありません。

発達障害に気付くのは幼稚園から小学校にかけて

しかし、幼稚園や小学校に上がると、他の子や先生と関わる機会が増えてきます。そのような他者との関係の中で発達障害は発覚するのです。

発達障害を放っておくと二次障害が勃発

その頃に何となく気付いても「信じたくない」という保護者の思いが、その対処を遅らせる原因になってしまいます。それが単なる思い過ごしなら良いのですが、もしそうでなかったら事態は徐々に悪化し、子どもの心を蝕んでいくことになります。

いじめやトラブルの原因に

幼稚園や小学校で、友達とのコミュニケーションに支障をきたし、いじめの標的になったり、トラブルの原因になったり、次第にその子の自己肯定感や自尊心を奪っていきます。

これがいわゆる「発達障害の二次障害」というものです。そうならないためにも、早期に適切な対応を取ることが望ましいでしょう。

子どもが発達障害では?と思った時の保護者対応とは

  1. 理解する(発達障害って何だろう?)
  2. 気付く(気になる行動・反応はある?)
  3. 配慮する(子どもに接する時の態度は?)
  4. 相談する(適切な発育支援とは?)

私たち大人には発達障害を①理解すること②気付くこと③配慮すること④相談することが非常に重要です。しかし、その反対に発達障害の事を①詳しく知らない②気付かない③配慮しない④相談しないと大変なことになりかねません。これは保護者だけでなく、社会全体が真剣に考え、取り組まなければならない課題だと私は考えています。

いじめや自殺のない社会へ

小学校・中学校における「いじめ」「不登校」「ひきこもり」「自殺」は、みんなの力で、絶対に無くさなくてはいけないのです。次に、発達障害に気付くためのポイントをご紹介します。簡単なセルフチェックができますのでトライしてみてください。

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発達障害の自己診断リスト

発達障害の自己診断チェックリストです。メモを用意して数えていきましょう(全26問)。

他者との関わり方

  • 一人遊びが多い、一方的でやりとりがしにくい
  • おとなしすぎる、常に受動的
  • 大人や年上の子、あるいは年下の子とは遊べるが、同級生とは遊べない

コミュニケーション全般

  • 話上手で難しいことを知っているが、一方的に話すことが多い
  • おしゃべりだが、保育士や指導員の指示が伝わりにくい
  • 話を聞かなければならない場面で離席が多い、聞いていない

イマジネーション・想像性

  • 相手にとって失礼なことや相手が傷つくことを言ってしまう
  • 友だちがふざけてやっていることをとらえ違えて、いじめられたと思ってしまう
  • 集団で何かしている時にボーッとしていたり、ふらふらと歩いていたりする
  • 急な予定変更時に不安や混乱した様子がみられる

注意・集中

  • 一つのことに没頭すると話しかけても聞いていない
  • 落ち着きがない、集中力がない、いつもぼんやりとしている
  • 忘れ物が多い、毎日のことなのに支度や片づけができない

感覚

  • ざわざわした音に敏感で耳をふさぐ、雷や大きな音が苦手
  • 靴下をいつも脱いでしまう、同じ洋服でないとダメ、手をつなぎたがらない
  • 極端な偏食
  • 揺れているところを極端に怖がる、すき間など狭い空間を好む

運動

  • 身体がクニャクニャとしていることが多い、床に寝転がることが多い
  • 極端に不器用、絵やひらがなを書く時に筆圧が弱い、食べこぼしが多い
  • 運動の調整が苦手で乱暴に思われてしまう、大きすぎる声

学習

  • 話が流暢で頭の回転が速いことに比べて、作業が極端に遅い
  • 難しい漢字を読むことができる一方で、簡単なひらがなが書けない
  • 図鑑や本を好んで読むが、作文を書くことは苦手

情緒・感情

  • 極端な怖がり
  • ささいなことでも注意されるとかっとなりやすい、思い通りにならないとパニックになる
  • 一度感情が高まると、なかなか興奮がおさまらない

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結論:発達障害が幼稚園から小学校に上がるタイミングで発覚する理由とは

発達障害が表面化するのは保育園、幼稚園から小学校低学年にかけてです。①集団行動の中で他の子ども達と比較ができるようになる ②体系的な勉強が始まる という二つの理由からです。子どもが成長していく中で発覚する発達障害、それらに早期に気付き、対処し、保護者が積極的にリフレーミングをすればそれは才能に変えることが出来ます。

以前のブログ世界を変えた天才は発達障がい者(自閉症・ADHD・学習障害)が多いでもご紹介したように、決して悲観することなく対処してあげてください。

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