第30回 児童発達支援士 意見交換会の実施報告
3-意見交換会

2025年1月22日に開催された意見交換会の実施報告をさせて頂きます。意見交換会では発達障害や子育てに関する情報共有をしています。今回もとても有意義な時間となりました。皆様ありがとうございました。ここで紹介している内容が皆様のお役に立てば幸いです。
意見交換会議事録(発達障害の情報共有)
ここからは今回の意見交換会で実際にお話のあった内容や事前アンケートで頂いていたエピソードをご紹介していきます。お客様の言葉をほぼそのままの表現で紹介させていただきます。(個人情報保護のため一部表現を変えている箇所がございます)
●発達障がい児支援に関するエピソードはありますか?
I様:自宅でも職場でも、相手の自己肯定感を下げない声がけや、その他にも気をつけるべき応対の仕方を実践する事で、我が子も学校の児童も、いい反応を示してくれることがおおくなりました。
I様:私自身、2児の発達障害児の父親でありますが、育児を通じて感じたことは、「発達障がい児の増加という社会課題の高まりによって、世の中には障がい児本人に向けたサービスは広まってきているが、
障がい児の保護者を支援するサービスは充実していない」という現実です。一方で、その特性に対する周囲の理解や、子どもの将来への不安など、その家族が抱える不安は多岐にわたります。
私は、この漠然とした不安そして課題を解消することで、世の中から「障害=社会生活における生きづらさ」を無くし、だれもが「障害」を感じない社会に変えていきたいと考えています。その想いを実現すべく、発達障害児の家族支援を目的とした会社を創業し、これから本格的に活動して参ります。
O様:去年、巡回相談支援を利用しました。専門員の方がよく観察してくださり、今まで各所への相談で「問題ない」で終わっていたところが、「こういう部分が本人としては苦しくなる時があると思う」とずっと親が感じていたことを答え合わせのように話してくれました。
幼稚園の先生方も関わった先生方全てが場に来てくださり、話ができるいい機会でした。「親以外に子どものことを分かろうとしてくれる人がいる」と親が思えることも、個人的には大きいことに感じました。
T様:次男は3歳のときから療育に通っています。昔は人見知りや場所見知りが激しく、母子分離も難しく、プレ幼稚園も幼稚園も楽しめないままでした。ただ、その間通っていた療育には楽しく通うことができ、自分に少しずつ自信をもてるようになり、現在小学1年生、学校に楽しく通っています。こだわりの強さや偏食等、まだまだ大変なこともありますが、療育に通ったことのない5年生の長男のほうが、今後どうしたらいいのか悩んでいるので、幼児期に心配なことがあるなら、是非療育を検討してほしいと思います。
H様:私は海外に移住し、結婚・出産・子育てをしてきました。昨年6月から家庭の事情で小学生の息子と2人で日本に住んでいて、日本の小学校や市役所などの発達障害児に関する対応に大変驚いています。素晴らしいです。私たちが拠点としている国ではこんなに手厚く支援してくれないので、いつか海外の自宅に戻る時のために支援があまりない地域で自分には何ができるのかを勉強中です。
K様:私は3児の母で現在インドネシア在住で海外生活は10年目です。12歳長男はギフテッド兼軽い自閉症スペクトラム。ひとつ前の国では個性が理解されず4度転校経験があります。インドネシア引越し後はパンデミックを経験し不安障害、鬱病の二次障害を発症。その後2年以上のゲーム中毒を得て数ヶ月前にやっと授業への参加と学習意欲、友達との良い関わりが戻ってきました。数ヶ月後に転勤の予定があり環境変化に向けて対策を行なっています。
また、10歳次男は特性はないものの兄弟児にあたるため、兄のサポートと度重なる環境変化で昨年は不登校と不安障害を発症しました。
【まとめ】第30回 児童発達支援士 意見交換会の実施報告
皆様さまざまな経験をされています。今回は海外在住の方や一時帰国中の方もいて、世界的に発達障害に関する認知や支援がどのようになっているかも知ることができました。
こういった皆様一人一人の経験は財産です。そして、同じような境遇にいながらも、前向きに学習している受講者同士のつながりは非常に心強いものでもあります。
当協会ではこういった保護者の心のサポートも支援の大切な要素だと考えていますので、これからも様々なサービスを展開していきたいと思います。
ご参加いただきました皆様ありがとうございました。
一覧に戻る