注意欠如多動症(ADHD)児への投薬に関する調査結果【調査報告書①】

2026年02月06日

2-活動報告

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本ページは、一般社団法人 人間力認定協会が実施した「注意欠如多動症(ADHD)児への投薬に関する調査」の結果をまとめた一次情報(独自調査データ)の公開ページです。

本調査は、発達障害のある子どもを支援する保護者・支援者の声をもとに、ADHD児への投薬に対する実態や感じている課題を把握することを目的として実施しました。

本調査結果は、当協会が発信する解説記事・講座・研修等で活用されています。

調査の背景・目的

注意欠如多動症(ADHD)のある子どもへの投薬については、効果への期待と同時に、不安や迷いを感じる保護者・支援者も多く存在します。

本調査では、

  • 実際にどのような判断がなされているのか
  • 投薬に対してどのような印象・課題があるのか

といった現場の実態を明らかにすることを目的としました。

調査概要

【調査概要】
・調査名:注意欠如多動症(ADHD)児への投薬に関する調査
・調査目的:ADHD児への投薬に関する実態と意識を把握するため
・調査対象:発達障害のある子どもを支援する保護者・支援者
・有効回答数:54名
・調査方法:Webアンケート調査
・公開日:2025年9月1日
・募集期間:2022年10月~2025年5月(継続的な調査)
・調査主体:一般社団法人 人間力認定協会

本調査の主なポイント

本調査から、以下のような傾向が見られました。

・投薬開始「6 歳」が最多 小学校入学期に増える選択
・揺れる保護者の心 「投薬の不安なし」はわずか 1 割
・約 9 割が効果を実感 集中力や学習面で前向きな変化
・副作用は約 8 割に 食欲減退・睡眠障害など課題

※詳細な数値は以下の項目で紹介します。

主な調査結果

1.投薬時の子どもの年齢

年齢区分件数
5歳以下7件
6歳15件
7歳8件
8歳5件
9歳4件
10歳3件
11歳0件
12歳以上12件

●調査から読み取れること

投薬開始年齢について尋ねたところ、図 1 の通り「6 歳」が最も多く 15 件(27.8%)、次いで「12 歳以上」が 12 件(22.2%)、「7 歳」が 8 件(14.8%)という結果となりました。小学校入学時あるいは低学年の時期に投薬を開始する事例が多いことが確認されました。

2.特性の強さ

特性平均値
多動性3.43
衝動性4.15
不注意3.76

●調査から読み取れること

特性の強さについて尋ねたところ、特に衝動性の問題が現れていることが確認されました。

3.薬の種類

薬の名称件数
コンサータ37件
ストラテラ28件
インチュニブ20件
エビリファイ14件
その他11件
漢方7件
ビバンセ3件

●調査から読み取れること

服用した薬の種類について尋ねたところ、図 3 の通り「コンサータ」が最も多い結果となりました。また、症状や効果の現れ方に応じて薬が変更される場合あり、1 人で 2 ~ 3 種類を服用している事例が確認されました。

4.投薬をするにあたり迷いや不安があったか

不安カテゴリー件数
副作用・身体への影響の心配32件
長期服用・依存への心配16件
子どもの個性・成長への心配15件
薬物治療の必要性への疑問7件
効果・情報不足への不安7件
迷いや不安なし5件

●調査から読み取れること

自由記述の内容をカテゴリ分けしたところ、「副作用・身体への影響の心配」が最も多い結果となりました。さらにキーワードの出現頻度を分析した結果、「副作用」「心配」「不安」が多く挙げられており、保護者が複数の不安を抱えつつも投薬を決断している状況が数値として確認されました。

5.投薬を決断した理由は

決断理由カテゴリー件数
本人の苦痛・困り感の軽減25件
医師・専門家の勧め23件
学校生活・学習面の改善17件
対人関係・対人トラブルの改善9件
家族の疲弊・負担軽減2件
暴力・他害行為の抑制2件

●調査から読み取れること

投薬を決断した理由としては、本人の苦痛や困り感の軽減、医師や専門家からの勧めが主要因となっています。特性によるトラブルに苦しむ子どもの姿を踏まえ、投薬を決断する保護者が多いことが確認されました。

6.投薬期間

期間区分件数
短期(6か月未満)9件
中期(6か月以上2年未満)10件
長期(2年以上5年未満)14件
超長期(5年以上)15件

●調査から読み取れること

投薬は約 60% が 2 年以上継続しており、その中でも 5 年以上の超長期使用が最も多い結果となりました。当初、保護者が懸念していた「薬の継続的使用」は現実のものとなっていることが確認されました。また、投薬の中断や見直しは年齢や学年の区切りで行われることが多いことも明らかになりました。

7.投薬によって改善された点

具体的な改善内容件数
集中力・落ち着きの改善18件
学校生活・学習面の改善17件
衝動性・多動性の改善15件
感情コントロール・気持ちの安定12件
対人関係・社会性の改善9件
改善効果なし6件

●調査から読み取れること

およそ 88.9%の方が投薬によって何かしらの改善を実感していることがわかりました。特に行動制御に関する改善が顕著で、保護者が投薬の決断理由として挙げた「学校での問題・困り感」が、投薬によって改善されていることが確認されました。

8.投薬による副作用

副作用の有無件数割合
あり44件81.5%
なし10件18.5%
具体的な副作用件数
食欲減退・体重減少20件
眠気・倦怠感12件
学校生活への影響10件
吐き気・腹痛・胃痛8件
頭痛7件
効果の持続性問題6件
性格・行動の変化5件
チック症状4件
不眠・睡眠障害4件
成長への影響4件
血圧関連・動悸3件
その他身体症状3件
薬の服用困難2件

本調査結果の位置づけについて

本調査は、医療的な判断を示すものではありません。あくまで、現場で支援に関わる方々の実態や声を可視化したものです。

ADHD児への投薬を検討する際には、必ず医師など専門家と相談のうえ判断することが重要です。

本調査の活用について(引用・利用)

本調査結果は、以下の条件のもとで引用・紹介が可能です。

・出典として「一般社団法人 人間力認定協会」を明記すること
・内容を改変せず、文脈を尊重すること

※詳細は当協会までお問い合わせください。

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調査報告書(PDF)

本調査の詳細をまとめた正式な調査報告書は、以下よりPDF形式でご覧いただけます。

注意欠如多動症(ADHD)児への投薬に関する調査結果PDFはこちら

その他の調査報告書に関するPDFはこちら

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