療育施設の利用に関する実態調査【調査報告書②】

2026年02月09日

2-活動報告

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本ページは、一般社団法人 人間力認定協会が実施した「療育施設の利用に関する実態調査」の結果をまとめた一次情報(独自調査データ)の公開ページです。

本調査は、発達障害のある子どもを支援する保護者の声をもとに、療育施設を選ぶにあたって意識した点や施設利用に対する実態や感じている課題を把握することを目的として実施しました。

本調査結果は、当協会が発信する解説記事・講座・研修等で活用されています。

調査の背景・目的

療育施設の利用については、どのような選択をするべきなのか、実際に利用された方はどのような効果を感じているかなど、実態が見えづらいと感じている保護者も多く存在します。

本調査では、

・施設選びの際に何を基準に選ぶべきか
・施設利用のメリットや課題は何か

といった現場の実態を明らかにすることを目的としました。

調査概要

【調査概要】
・調査名:療育施設の利用に関する実態調査
・調査目的:療育施設利用の実態を把握するため
・調査対象:発達障害のある子どもを支援する保護者
・有効回答数:126名
・調査方法:Webアンケート調査
・公開日:2025年10月1日
・募集期間:2022年6月~2025年6月(継続的な調査)
・調査主体:一般社団法人 人間力認定協会

本調査の主なポイント

本調査から、以下のような傾向が見られました。

・利用開始は 3 歳以下が半数を占める 早期療育の実態
・62%が「専門機関の勧め」で利用開始 決断の背景
・施設選びの決め手は “先生と環境”  47%が最重視
・療育で変化を実感した保護者 7 割超 成長の手応え

※詳細な数値は以下の項目で紹介します。

主な調査結果

1.通い始めた時の子どもの年齢

年齢区分件数
3歳以下62件
4歳24件
5歳20件
6歳3件
7歳5件
8歳3件
9歳4件
10歳3件
11歳0件
12歳以上2件

●調査から読み取れること

療育施設に通い始めた時の子どもの年齢について尋ねたところ、上記表に示すような結果となりました。3歳以下が最多となり、就学前(5 歳以下)が 84.1%であることが分かりました。このことから、早期療育が主流であることが見受けられます。

2.子どもの性別

性別件数
男児102件
女児23件
未回答1件

●調査から読み取れること

療育施設を利用している児童の性別は、男児が圧倒的多数を占める結果となりました。

3.発達障害診断名

診断名件数
自閉スペクトラム症(ASD)76件
注意欠如多動症(ADHD)38件
診断無し(グレーゾーン)34件
その他発達障害19件
学習障害(SLD)5件
言語症5件

●調査から読み取れること

診断名を複数選択式で集計した結果、自閉スペクトラム症児が約 6 割であることがわかりました。障害の診断が単一である子どもは 83 名(65.9%)、複数の診断が出ている子どもは43 名(34.1%)でした。診断無し(グレーゾーン)の子どもも 27.0%であることから、療育施設の利用に際して、障害の診断は必須ではないことがわかります。

4.療育施設を利用するに至った理由

理由カテゴリー件数
専門機関からの勧め79件
言語・コミュニケーションの課題68件
発達の不安・心配62件
診断確定後の対応37件
学習・教育支援21件
保護者の就労・預かり14件
多動・行動調整の課題10件

●調査から読み取れること

自由記述にて入力いただいた情報をカテゴリ分けしたところ「専門機関からの勧め」「言語・コミュニケーションの課題」「発達の不安・心配」が多いことがわかりました。1名あたり平均すると 2.31 件の理由が書き込まれていたことから、保護者は複数の要因で施設利用の決断をしていると考えられます。

5.療育施設選びで意識したポイント

選択ポイント件数
スタッフの質・対応・環境60件
療育内容・プログラム50件
子どもの適正・意向43件
アクセス・利便性35件
時間・費用などの条件22件
選択肢が限定的19件

●調査から読み取れること

スタッフの対応や療育内容やプログラムなどの「質」を求めている方が多く、アクセスや利便性・時間、費用などの「物理的な条件」よりも重要視していることがわかります。また地方の場合は、近くに施設が一つしかないといった事例があることもわかりました。

6.施設ではどのような療育が実施されているか

療育内容件数
遊び・活動・ゲーム中心55件
専門療法(OT・ST・感覚統合)39件
コミュニケーション・社会性29件
学習・机上活動24件
生活(身辺自立)・その他19件

7.子どもは積極的に施設に通えているか

適応レベル件数
高適応74件
普通適応32件
段階的適応12件
支援付き適応3件
継続的課題5件

●調査から読み取れること

療育施設への子どもの適応は極めて良好で、約 6 割が積極的に楽しみ、全体の 96% が受け入れて通所をしていることがわかりました。継続的な行き渋りなどがあるケースは 4% と少数で、適切な環境と支援により、ほぼすべての子どもが療育を受け入れ、参加できることが明確となりました。

8.療育施設に通わせたことで見られた変化

変化のカテゴリ件数
能力やスキルの獲得67件
言語・コミュニケーション向上61件
親・家族への良い影響59件
社会性・友達関係の改善42件
まだ効果が見えない37件
自信・積極性の向上30件
行動面の改善・落ち着き26件

●調査から読み取れること

約70%が何らかの効果を実感していることがわかりました。子どもの直接的な発達向上(能力・言語・社会性等)だけではなく、家庭に与える影響が非常に大きいこともわかります。療育施設に通うことで、相談できる相手が増えることや、同じ境遇の方とコミュニケーションを取れることも、療育施設利用の一つの価値であることが示されています。

9.施設利用を成功に導くうえで大切なことは何か

成功要因のカテゴリ件数
スタッフの質・専門性・対応64件
相談・コミュニケーション・連携59件
施設選び・見学・環境58件
個別配慮・子どもに合った支援23件
子どもの楽しさ・意欲・満足22件
継続・長期的視点・根気20件
家族の理解・協力6件

●調査から読み取れること

施設利用を成功に導くカギはスタッフの人的要素にあることがわかりました。スタッフの役割は、子どもへの適切な支援活動に加え、保護者の相談に乗ることも非常に重要であることが示されています。

本調査結果の位置づけについて

本調査は、医療的な判断を示すものではありません。あくまで、現場で支援に関わる方々の実態や声を可視化したものです。

本調査の活用について(引用・利用)

本調査結果は、以下の条件のもとで引用・紹介が可能です。

・出典として「一般社団法人 人間力認定協会」を明記すること
・内容を改変せず、文脈を尊重すること

※詳細は当協会までお問い合わせください。

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調査報告書(PDF)

本調査の詳細をまとめた正式な調査報告書は、以下よりPDF形式でご覧いただけます。

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