心理学を学んでみたい。仕事で人と関わるなかで、相手の気持ちをもっと理解できたら、と感じたことはありませんか。
ところが心理学の資格を調べはじめると、国家資格もあれば、大学の単位が要るものや、通信講座で取れるものもあって、どれが自分に取れるのか分かりにくいですよね。大学に通い直すのは難しい、という方も多いと思います。
この記事では、心理学の資格を「学歴の条件」で2つに分けて一覧にしました。受験資格・費用・取ったあとの活かし方まで、大学に行かずに選べる資格を中心に紹介します。
たとえば、
- 心理学の資格を学歴の条件で分けた一覧
- 大学に行かずに選ぶときに比べたい3つのポイント
- 心理学が仕事や生活でどう活きるか
といった内容です。
>心理カウンセラー資格一覧【協会監修】どれがいい?目的別に民間資格を比較
心理学の資格をお探しの方へ
大学に通わなくても、
心の不調の基礎や認知行動療法など、毎日の関わりに役立つ心理学を学べます。学習時間の目安は20〜40時間で、スマホで少しずつ進められます。試験も自宅から24時間いつでも受けられます。
心理学の資格は学歴の条件で2つに分かれます
心理学の資格は、取れるかどうかを決める「学歴の条件」で2つに分かれます。
- 学歴不要な資格
学歴を問わず、誰でも始められる資格です。メンタルヘルス支援士、メンタル心理カウンセラー®、メンタルケア心理士®、産業カウンセラー、心理学検定、こころ検定®などがあります。 - 大学の単位がいる資格
大学や大学院で所定の単位を取る資格です。認定心理士、公認心理師、臨床心理士がこれにあたります。
大学のルートは年単位ですが、学歴不要な資格は数か月で取れるものが中心です。いま働いている方でも、今日から始められます。
通信講座や検定で学べるものが中心なので、大学に通い直さなくても、仕事を続けたまま心理学の知識を身につけられます。まずは、どんな資格があるのかを一覧で見てみましょう。
【一覧】心理学の資格を学歴の条件で並べました
| 資格 | 学歴 | 取るまでに必要なこと |
|---|---|---|
| メンタルヘルス支援士 | 学歴は不要 | 講座の受講(受講者のみ受験できる) |
| メンタル心理カウンセラー®(JADP) | 学歴は不要 | 指定の講座の修了 |
| メンタルケア心理士® | 学歴は不要 | 講座の修了とこころ検定®2級の合格後に学会へ登録申請 |
| 産業カウンセラー | 学歴は不要 | 協会の養成講座の修了など |
| 心理学検定 | 学歴は不要 | 制限なし |
| こころ検定® | 学歴は不要 | 制限なし |
| 認定心理士 | 大学の単位 | 4年制大学で心理学関連の所定単位 |
| 臨床心理士 | 大学の単位 | 指定された大学院の修士課程の修了など |
| 公認心理師(国家資格) | 大学の単位 | 大学と大学院で指定科目を修めるなど |
学歴不要な資格は講座で取るか独学で受けるかで分かれます
学歴を問わない資格は、講座とセットで学んで取るものと、教材を自分で用意して試験だけ受けるものに分かれます。どちらも学歴や実務経験は問われません。
講座を受けて取る資格
教材と試験がセットになった講座で学ぶ形です。学歴や実務経験を問わず、働きながらでも通信講座でいつからでも始められます。学ぶ範囲が講座にまとまっているので、何から勉強すればいいか迷いにくいのも特徴です。
メンタルヘルス支援士|心の不調の基礎から話の聴き方まで
当協会が認定する資格です。うつなどの精神疾患の基礎、大人の発達障害、認知行動療法、傾聴を中心としたカウンセリングの基本を学びます。試験はスマホから24時間いつでも受けられます。受験できるのは講座の受講者だけです。
メンタル心理カウンセラー®|カウンセリングと心理学の基礎
日本能力開発推進協会(JADP)が認定する資格です。認定教育機関の講座で、カウンセリング、心理学、精神医学の基礎を学び、修了後に在宅で受験します。
メンタルケア心理士®|こころ検定®2級の合格と登録が要る
メンタルケア学術学会が認定する資格です。学会の指定教育機関で講座を修了し、こころ検定®2級に合格したあと、学会へ登録を申請して名乗ります。講座では、体と心のしくみ、精神疾患の分類、カウンセリングの基本技法を学びます。
産業カウンセラー|養成講座と実技試験まである
一般社団法人 日本産業カウンセラー協会が認定する資格です。受験には協会の養成講座の修了などが必要で、講座では面接の体験学習を積みます。試験は学科と実技(面接のロールプレイなど)の2つです。
講座の修了が受験の条件になっている資格は、市販のテキストで勉強しても受験できないことがあります。申し込む前に、受験資格の欄を確かめておくと安心です。
>心理カウンセラー資格は独学で取れる?知らずに学んで取れなかった落とし穴
講座なしで受けられる検定
学歴も年齢も問わず申し込めるのが検定です。受験料を払って試験を受け、心理学の知識をどこまで身につけたかを確かめられます。教材は自分で選んで用意します。
心理学検定|大学の教養課程レベルの心理学を幅広く
一般社団法人 日本心理学諸学会連合が実施する検定です。A領域とB領域に分かれた科目から選んで受検し、合格した科目数に応じて特1級・1級・2級が認定されます。CBT方式で年2回の実施です。
こころ検定®|級ごとに心理学の基礎から精神医学まで
3級では発達心理学やパーソナリティ心理学などの基礎を、2級では精神医学やカウンセリングの基本技法を学びます。テストセンターで受検します。
学歴不要な資格は働きながらでも続けやすい
大学に通い直さなくても、心理学の知識は身につけられます。学歴不要な資格には、仕事や家庭と並行して続けやすい理由がいくつもあります。
- 学歴も年齢も実務経験も問われないので、思い立ったときに始められる
- 数か月で取れるものが中心で、仕事を続けたまま進められる
- 自宅やスマホで受けられるものもあり、試験日に合わせて予定を空けなくてよい
とくに講座を受けて取る資格は、学ぶ内容が体系的にまとめられているので、学ぶ範囲や順序に迷わず、効率よく学習を進められます。
大学の単位がいる資格|認定心理士・公認心理師・臨床心理士
この3つは、大学や大学院で心理学を学んだ記録が必要な資格です。心理の専門職として、医療機関や学校で働くための資格でもあります。
- 認定心理士
4年制大学で心理学関連の所定単位を取って申請します。試験はなく書類審査で、審査料11,000円と認定料33,000円がかかります。 - 公認心理師
心理職で唯一の国家資格です。大学と大学院で指定科目を修めるなどして、国家試験を受けます。 - 臨床心理士
指定大学院の修士課程を修了して、資格審査を受けます。取ったあとも、5年ごとに更新があります。
>大学に行かなくてよい!?学歴不問で心理カウンセラー目指す3つの道と資格
心理学の資格はどれがいい?大学に行かずに選ぶ3つのポイント

学歴不要な資格は、次の3つで比べると選びやすくなります。
① 何に活かしたいかで学ぶ内容を選ぶ
いちばん大きいのは、学んだことを何に活かしたいかです。同じ心理学の資格でも、学ぶ中心が違います。
| 活かしたいこと | 向いている資格 | 学べること |
|---|---|---|
| 職場で同僚や部下と関わるとき | メンタルヘルス支援士/産業カウンセラー | 心の不調への気づき方と、相手の話を受け止める聴き方 |
| 話の聴き方や身近な人との関わり方 | メンタルヘルス支援士/メンタル心理カウンセラー® | 傾聴を軸にしたカウンセリングの基本と、心理学や心の不調の基礎 |
| 心理学の知識を幅広く確かめたいとき | 心理学検定/こころ検定® | 心理学の知識を本で学び、試験で確かめられる |
毎日の関わりにそのまま使える聴き方や、心の不調の基礎を学びたいなら講座を受けて取る資格。心理学の知識を本で学び、試験で確かめたいなら検定が近い選択肢です。心理職として医療機関や学校で働きたい場合は、先に紹介した大学の単位がいる資格になります。
② 取るまでの総額で比べる
受講料や受験料だけでなく、教材費・登録料・更新料も含めて、資格を名乗れるまでにかかる金額で比べると安心です。
| 資格 | 総額 | 内訳と注意 |
|---|---|---|
| 心理学検定 | 7,700円〜 | 検定料のみ。教材は自分で選んで用意する |
| こころ検定® | 6,000円〜 | 検定料のみ。教材は自分で選んで用意する |
| メンタルヘルス支援士 | 40,260円 | 講座35,200円+試験料5,060円 |
| メンタル心理カウンセラー®(JADP) | 64,400円〜 | 講座58,800円+受験料5,600円。講座はコースによって金額が変わる |
| メンタルケア心理士® | 約75,800円〜 | 講座62,000円+検定料7,700円+学会への登録料6,100円 |
| 産業カウンセラー | 約40万円 | 養成講座352,000円+受験料44,000円 |
このうち、取ったあとに登録料や更新料がかかるのはメンタルケア心理士®だけです。ほかの資格は、表の金額を払えばそれで終わります。
検定は受験料が手ごろなぶん、教材を自分で選んで用意します。講座を受けて取る資格は、教材と試験がセットになっているぶん、何から学べばいいか迷わずに進められます。
金額だけで決めると、教材を選び直したり、途中で何を勉強すればいいか分からなくなって止まってしまうことがあります。最後まで続けられるかどうかも、あわせて見ておくと安心です。
③ 試験の受け方で比べる
仕事や家事で予定が読みにくい方は、自宅やスマホで受けられるかどうかも大事なポイントです。
| 資格 | 試験の受け方 |
|---|---|
| メンタルヘルス支援士 | スマホからオンラインで24時間いつでも。その場で合否が分かる |
| メンタル心理カウンセラー®(JADP) | 講座の修了後、いつでも在宅で。会場に出かける必要はない |
| 心理学検定・こころ検定® | 決められた受検期間の中で、テストセンターに出向く |
| 産業カウンセラー | 学科と実技(面接のロールプレイなど)を会場で |
決められた期間に出向いて受けるのが検定、自分のペースで学んで好きなときに受けたいなら、自宅やスマホで受けられる民間資格が向いています。
3つを見比べると、検定と講座を受けて取る資格は、取ったあとの形が違うことが分かります。検定は心理学の知識をどこまで身につけたかを示すもの、講座を受けて取る資格は、学んだことを日々の関わりでそのまま使うためのものです。
職場で声をかける、家族の話を聴く。そうした場面で使いたいなら、気づき方と聴き方を順を追って学べる講座を受けて取る資格のほうが近い選択肢になります。
心理学の資格は仕事や生活でどう活きる?

大学に行かなくても、学んだ心理学は毎日の関わりの中で活きます。たとえば、次のような場面です。
職場で|同僚や部下の変化に気づいて声をかける
遅刻が増えた、口数が減ったといった変化に早めに気づいて、「最近どう?」と声をかける。相談を受けたら、途中でさえぎらずに最後まで聴く。うつなどの心の不調の基礎を知っていると、励ますより休むことを勧めたほうがいい場面も分かるようになります。
人と関わる仕事で|相手の不安を受け止める
接客や介護、保育、医療事務など、人と関わる仕事では、相手の不安や不満を受け止める場面がたくさんあります。相手の言葉をくり返して受け止める、気持ちを言葉にして返すといった聴き方は、相談やクレームの場面でも役立ちます。
小学校教員をしています。どんどん増える精神疾患を持っているか、グレーの域にいる子供、大人について理解を深められ、良い対応ができたと認識しております。(50代)
家庭で|家族の不調を責めずに支える
家族の元気がないとき、「頑張って」「気にしすぎ」と言う前に、まず話を聴く。発達障害の特性を知ると、子どもや家族の言動を「わざと」と受け取らずにすみます。考え方のくせに気づく認知行動療法は、自分自身のストレスとの付き合い方にも使えます。
こうした気づき方や聴き方は、生まれつきのセンスではなく、学んで身につけられるものです。講座で順を追って学べば、明日からの関わりに少しずつ活かせるようになります。
メンタルヘルス支援士について
当協会が認定している「メンタルヘルス支援士」は、職場や家庭で人と関わる方が、心の不調への気づき方と関わり方を学べる民間資格です。学歴を問わず、心理学を仕事や身近な人との関わりに活かしたい方に向けた資格です。
学べる内容|心の不調の基礎からカウンセリングの基本まで
うつなどの精神疾患の基礎知識、大人の発達障害、認知行動療法、傾聴を中心としたカウンセリングの基本姿勢や、カウンセリングに役立つ心理学のテクニックまで順番に学べます。
テキストの内容が、単なる知識や解説ではなく、偏った見方にならないように考え方を丁寧に伝えてくださっていたように感じました。人に優しく人に配慮した内容で、安心して勉強を進められました。受講してほんとに良かったです!(40代)
大学に行かずに学べる|学歴や年齢を問わず始められる
受講資格はなく、心理学をはじめて学ぶ方でも始められます。学習時間の目安は20〜40時間、受講した方の平均の受講期間は約2か月で、働きながらでも進めやすい分量です。
何歳になっても学ぶことは楽しいと感じます。受講も受験も自宅で出来るのが子育て世代の身として大変助かりました。(30代)
受講後のアンケートでは、回答した248人のうち247人が「受講してよかった」と答えています。2026年には「日本の資格・検定AWARDS 2026」の総合アクセス部門で第2位に選ばれました。
学んだ心理学を、明日からの職場や家庭での関わりに活かしたい。そんな方の学びの一つとして、検討していただけたらうれしいです。
Q&A|心理学の資格に関するよくある質問
Q1:心理学の資格は独学でも取れますか?
資格によって分かれます。心理学検定やこころ検定®のように受験資格に制限のない検定は、独学で受けられます。講座の修了が受験の条件になっている民間資格は、講座で学んでから受験します。
Q2:大学に行かないと心理の資格は取れませんか?
取れます。大学の単位がいるのは、認定心理士・公認心理師・臨床心理士の3つです。心理学検定などの検定や、メンタルヘルス支援士などの講座を受けて取る資格は、学歴を問わず働きながらでも取れます。
Q3:心理学の資格のなかで国家資格はどれですか?
公認心理師です。心理職で唯一の国家資格で、大学と大学院で指定科目を修めるなどして国家試験を受けます。
Q4:心理士と心理師は何が違いますか?
「心理師」を名乗れるのは、国家資格の公認心理師だけです。公認心理師法で、公認心理師でない人が名称に「心理師」の文字を使うことが禁じられています。一方の「心理士」には法律上の制限がなく、臨床心理士や認定心理士のように学会や団体が認定するものから、講座を受けて取る資格まであります。名前だけで判断せず、認定団体と受験資格を確かめるのが確実です。
まとめ|心理学の資格
- 心理学の資格は「学歴不要な資格」と「大学の単位がいる資格」の2つに分かれ、学歴不要な資格はさらに講座を受けて取るものと講座なしで受けられる検定に分かれる
- 大学に行かずに選ぶなら、①何に活かしたいか ②取るまでの総額 ③試験の受け方 の3つで比べる
- 学んだ心理学は、職場・人と関わる仕事・家庭での関わりに活きる。毎日の関わりに活かすなら講座を受けて取る資格が近い
心理学を学びたいと思ったのは、目の前の人をもっと理解したいという気持ちからだと思います。その気持ちを大切に、あなたに合う資格を選んでください。
【注意事項】
費用や受験資格は、2026年9月21日・24日(メンタルヘルス支援士は2026年10月12日)に各公式サイトで確認した内容です。変わることがあるため、申し込む前に各公式サイトでご確認ください。受講者の声と「受講してよかった」の数字は、当協会の受講後アンケート(2025年3月〜2026年8月・回答248件)によるものです。


