メンタルヘルスの資格の選び方|受講者146人が実際に決め手にしたこと

メンタルヘルス関連の資格は数が多く、比較サイトを開いても「どれも良さそうに見える」で終わってしまいがちです。何を基準に選べばいいのかが分からない——という状態でこの記事にたどり着かれた方が多いのではないかと思います。

そこで、実際に選んだ人がどこで決めたのかを公開します。当協会の「メンタルヘルス支援士」に申し込んだ146人に、申込の決め手きっかけをうかがったデータです。

先に結論を書きます。全体の1位は「内容が魅力的だと感じたから」で56人(38.4%)でした。ただし、この数字はそのまま参考にしないでください。当協会の資格を受けるのがはじめての58人に限ると、この割合は56.9%まで上がります。一方で、すでに当協会の他の資格を受けたことがある88人の1位は「同じ認定団体だったから」で56.8%。同じ設問なのに、答えがほぼ入れ替わります。

つまり、はじめて選ぶ人にとって効く判断材料は、実質的にかなり絞られています。
この記事では、

  • 146人全体の決め手8分類ときっかけ9分類
  • 「はじめての人」と「他の資格も受けた人」で決め手がどう違うか
  • 他団体の資格を検討した人が、実は2割しかいないという事実
  • そこから導ける、はじめて選ぶ人が見るべき3つの点

という順で整理していきます。

メンタルヘルスの資格はどんな人が取る?受講者146人の年代・職種・動機データ

メンタルヘルス支援士 公式サイト

本記事で紹介している一次情報について

項目内容
情報の性質一般社団法人 人間力認定協会「メンタルヘルス支援士 受講前アンケート」より抜粋
データ取得者一般社団法人 人間力認定協会
調査期間2025年2月〜2026年7月
有効回答数146件
設問「申込のきっかけは」「申込の決め手は」「他の団体が認定するメンタル・心理資格を申込したことはあるか」「当協会の資格を申込したことはあるか」
分析方法単一回答の設問を選択肢別に集計。あわせて、当協会の資格の申込経験の有無できっかけ・決め手をクロス集計
注意点回答者は当協会の資格に申し込んだ方に限られます。他社を選んだ人の決め手は含まれていないため、資格全体の傾向ではなく「ひとつの実例」としてお読みください

受講者の声として引用している文章は、受講後アンケート(有効回答248件・2025年3月〜2026年8月)の自由記述欄および体験談欄からそのまま転載しています。誤字の修正以外の編集は行っていません。

146人の申込の決め手

申込の決め手8分類の分布
申込の決め手人数割合
内容が魅力的だと感じたから5638.4%
児童発達支援士と同じ認定団体だったから5235.6%
短期間で取得できる資格だから1510.3%
価格がお手頃だったから96.2%
協会の理念に賛同したから74.8%
ネットやSNSで良い口コミが多数あったから42.7%
知り合いからの紹介だったから21.4%
累計受講者数を見て信頼できると思ったから10.7%

目を引くのは、「価格がお手頃だったから」が9人(6.2%)しかいないことです。「ネットやSNSで良い口コミが多数あったから」も4人(2.7%)、「累計受講者数を見て信頼できると思ったから」に至っては1人。口コミの多さや受講者数といった「規模の指標」は、最後のひと押しにはほとんどなっていないということです。上位2つ、「内容」と「認定団体」で全体の74.0%(108人)を占めています。

ただし、この2つは性質が違います。「内容」は誰でも判断できますが、「同じ認定団体だったから」は、その団体の資格をすでに受けた人にしか選べません。分けて見ていきます。

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「はじめての人」と「他の資格も受けた人」で、決め手は入れ替わる

146人のうち、当協会の資格(児童発達支援士・発達障害コミュニケーションサポーターなど)を受けたことがある方は88人(60.3%)、今回がはじめての方は58人(39.7%)でした。この2つのグループで、決め手を分けて集計しました。

決め手当協会ははじめて(58人)他の資格も受けた(88人)
内容が魅力的だと感じたから33人(56.9%)23人(26.1%)
児童発達支援士と同じ認定団体だったから50人(56.8%)
短期間で取得できる資格だから11人(19.0%)4人(4.5%)
価格がお手頃だったから5人(8.6%)4人(4.5%)
ネットやSNSで良い口コミが多数あったから3人(5.2%)1人(1.1%)
協会の理念に賛同したから1人(1.7%)6人(6.8%)

はじめての58人にとって、決め手は事実上「内容」56.9%と「短期間で取得できる」19.0%の2つで、合わせて75.9%を占めます。逆にいえば、この層はそれ以外の情報をほとんど判断に使っていないということです。

「短期間で取得できる」が、はじめての人では19.0%、経験者では4.5%と4倍以上の差になっているのも示唆的です。1つ目の資格を選ぶときは、やりきれるかどうかが最大の不安だということでしょう。

実際の回答にも、期間について書かれた声がありました。

(前略)しかし毎日忙しく、また自身の年齢のせいもあり内容が中々頭に入らず時間がかかり苦労しましたが、受講期間が長くスキマ時間に勉強でき、また繰り返し学習することが出来たので(後略)

50代の方の回答です。介護のために一度離職し、復帰に備えて受講されたという内容でした。「短期間で取得できる」という決め手は、短く終わらせたいという意味だけではなく、生活の隙間で終えられるかどうかという意味でもあると分かります。

きっかけ別に見ると、さらにはっきりします

「そもそも何をきっかけに知ったのか」も聞いています。

申込のきっかけ人数割合
協会からの案内6544.5%
ネット検索5739.0%
SNS(LINE)74.8%
知人からの紹介、口コミ64.1%
SNS(インスタグラム)53.4%
テレビやラジオ(芸能人からの発信)32.1%
その他(SNS各種・施設や病院からの紹介)32.1%

ネット検索でたどり着いた57人に絞ると、決め手の1位は「内容が魅力的だと感じたから」で31人(54.4%)。この57人のうち80.7%(46人)は当協会の資格を受けるのがはじめてでした。

いま検索でこの記事を読んでいる方の状況に最も近いのが、この57人です。同じ立場だった人の半数以上が、最後は「内容」で決めています。

不安症のサポートを第一に勉強したく、調べて、更に問い合わせもしてこちらの資格を選んだため、項がなくそちらだけ残念でした。とはいえ、とてもわかりやすく実用的で魅力的な内容だったため、1日で読み進めることができました。身近な人の具体的なサポートにつなげていける内容だと思いました。

40代の方の回答です。内容で選ぶことの限界も同時に示しています。「不安症のサポート」を目的に調べて問い合わせまでしたけれど、独立した項目としては扱われていなかった、という指摘です。

つまり「内容で選ぶ」とは、カリキュラムの見出しを眺めることではなく、自分が知りたい具体的なテーマが含まれているかを確かめることです。この方は問い合わせまでされていますが、そこまで踏み込んでも齟齬が残ることはある、というのが実情です。

他団体の資格を検討した人は、2割しかいない

もうひとつ見過ごせない数字があります。「他の団体が認定するメンタル・心理資格を申込したことはあるか」という設問への回答です。

  • いいえ:117人(80.1%)
  • はい(1つ):15人(10.3%)
  • はい(2つ):9人(6.2%)
  • はい(3つ):5人(3.4%)

8割が、他団体の資格を申し込んだ経験がありません。ネット検索でたどり着いた57人に限っても、80.7%(46人)が同じく「いいえ」でした。

比較サイトの一覧表を上から下まで検討して決めた人は、実際には少数派だということです。理由は「比較しても差が分からないから」に近いと考えています。民間資格は認定団体ごとに範囲も評価基準も違い、横並びで比べられる共通のものさしがないためです。

だからこそ、「どれが一番いいか」ではなく「自分が知りたいことが入っているか」で決めるほうが、実際には失敗が少なくなります。先ほどの146人の決め手が「内容」に集中していたのは、この構造の裏返しだと見ることができます。

メンタルヘルスの資格一覧|結局どれ?目的別に選ぶ(146人調査)

はじめて選ぶ人が見るべき3つの点

はじめて資格を選ぶ人が確認したい3つの点の整理図

ここまでのデータから、はじめて資格を選ぶ方が確認すべき点を3つに整理しました。いずれも公式サイトを見れば判断できることに絞っています。

① 目次まで見る(決め手1位「内容」の中身)

「精神疾患について学べます」といった説明文ではなく、章立てと項目名を確認します。知りたいテーマ——たとえば「不安症」「大人の発達障害への対応」「傾聴の具体的な技法」——が、独立した項目として置かれているかどうかです。

目次が公開されていない場合は、問い合わせて聞いてかまいません。問い合わせに具体的に答えてもらえるかどうか自体が、判断材料になります。

② 受講期限と学習時間の目安(決め手2位「短期間で取得できる」の中身)

はじめての人の19.0%が挙げた項目です。ここで見るのは「最短◯日」ではなく、受講期限がどれくらいあるか学習時間の目安が公表されているかの2点です。

期限が長ければ忙しい時期をまたいでも失効せず、学習時間の目安が公表されていれば生活に組み込めるかを事前に計算できます。短く終わることより、終えられる見通しが立つことのほうが重要です。

メンタル系の知識が学べれば!と軽く申し込んだのですが、学べば学ぶほど、誰もがどこかで引っかかり、視点を変えるだけで、生活が楽になる方法があるんだなと感じました。私自身も強迫症や広場恐怖症のようなことが以前からあり生活しづらいことも多かったのですが、この資格を勉強したことで、今後は、前向きに無理なく自分の性質と付き合っていければと思えるようになり、気持ちが楽になりました。勉強できて本当によかったと思っています。今後は、誰かのためになれたら、と思います。

40代の方の回答です。「軽く申し込んだ」という書き出しが率直です。選ぶ時点で完璧な判断ができている人ばかりではありません。始めやすさ自体が、ひとつの価値だといえます。

③ 認定団体が何を積み重ねてきたか

全体の35.6%が挙げた「同じ認定団体だったから」は、はじめての方には選べない項目です。ただし、その団体の他の資格を受けた人がまた戻ってきているかは、外からでも確認できます。

今回でいえば、146人のうち88人(60.3%)が当協会の別の資格を受けた経験を持っていました。宣伝文句ではなく実際にもう一度選んだ人の割合です。同じ見方は、他の団体を検討するときにも使えます。

協会の資格はすべて取得しており、認定支援士も登録済みです。(中略)思い返せば3年前にこの協会の資格を受講したことから始まり、支援の知識を深めるために通信制大学に入学し、子ども心理学士も取得することができました。現在は特別支援教育に従事し、東京都で研修会の講師を依頼されるまでになりました。この協会で取得できる資格はあくまでも基礎的な範囲になりますが、短すぎず正しい知識が学べる良い講座になっていると感じます。資格を取得したら後はひたすら実践をくり返すことで適切な知識が技術に結び付くと思っています。(後略)

20代の方の回答です。「あくまでも基礎的な範囲になります」という一文をそのまま載せています。民間資格を1つ取れば専門家になれるわけではなく、入口として妥当かどうかで選ぶのが現実的です。

社会人になる発達障害グレーゾーンの息子に対して、何を知っておくべきか、という視点から始めた受講でした。児童発達支援士から3講座目となり、息子が迷った時に少しでも力になれる事があればと思っています。まだまだ偏見がある世の中ですが、同じ立場の方々と力強く生き抜いていって欲しいと願っています。

50代の方の回答です。3講座目でも動機は「息子が迷った時に力になれるように」という具体的なものでした。資格の数を増やすこと自体が目的になっている人は、ほとんどいません。

メンタルヘルス支援士について

ここまで、146人の申込のきっかけと決め手をご紹介してきました。

こうした理解を深めることと合わせて、ご家族や職場の同僚、支援の現場で働く方々の間でも、メンタルヘルスへの理解を深めるための学びが広がっています。

当協会が認定する「メンタルヘルス支援士」は、精神疾患の基礎知識、大人の発達障害、認知行動療法、傾聴を中心としたカウンセリングの基本姿勢などを、体系的に学べる民間資格です。2026年には「日本の資格・検定AWARDS 2026」の総合アクセス数部門で第2位に選ばれました。

資格の有無が支援の基準になるものではありませんが、身近な人と日々関わる方が、専門的な知識を身につける選択肢の一つとして知っていただけたらと思います。

メンタルヘルス支援士の詳細について

Q&A|メンタルヘルスの資格の選び方に関するよくある質問

Q1:結局、何を基準に選べばいいのでしょうか?

当協会の資格がはじめての58人では、「内容が魅力的」56.9%と「短期間で取得できる」19.0%の2つで75.9%を占めました。実務的には、①目次に自分の知りたいテーマがあるか ②受講期限と学習時間の目安が公表されているか——この2点の確認が最も再現性の高い選び方だといえます。

Q2:価格で選ぶのは間違いですか?

間違いではありませんが、決め手にした人は146人中9人(6.2%)でした。予算の上限を先に決めて候補を絞るのは合理的です。一方で候補が同じ価格帯に並んだあとは、価格では決まらなくなるということでもあります。

Q3:口コミや受講者数は参考にすべきですか?

「ネットやSNSで良い口コミが多数あったから」は4人(2.7%)、「累計受講者数を見て信頼できると思ったから」は1人(0.7%)でした。判断材料としてはほとんど機能していません。ただし口コミを「良い評判の数」ではなく「具体的に何を学んだと書かれているか」という読み方をするなら、内容を知る手がかりにはなります。

Q4:複数の資格を比較しないと後悔しますか?

今回のデータでは、80.1%(117人)が他団体の資格を申し込んだ経験を持っていませんでした。民間資格には横並びで比べられる共通のものさしがないため、比較の労力を増やしても判断材料はあまり増えないのが実情です。比較の幅を広げるより、候補1つの中身を深く確認するほうが、時間の使い方としては効率的です。

まとめ|146人の決め手から見えたこと

  • 全体の決め手1位は「内容が魅力的だと感じたから」56人(38.4%)、2位は「同じ認定団体だったから」52人(35.6%)。上位2つで74.0%
  • 当協会の資格がはじめての58人に限ると、「内容」56.9%と「短期間で取得できる」19.0%の2つで75.9%を占める
  • すでに他の資格を受けた88人の1位は「同じ認定団体だったから」56.8%。同じ設問でも、立場が違えば答えは入れ替わる
  • 「価格がお手頃」は6.2%、「口コミが多数」は2.7%、「累計受講者数」は0.7%。規模や評判の指標は、最後のひと押しになっていない
  • 80.1%が他団体の資格を申し込んだ経験なし。比較の幅を広げるより、候補1つの目次と受講期限を確認するほうが実際的

資格選びで迷ったら、公式サイトの目次と受講期限のページを開いてみてください。同じ立場だった146人が、実際にそこで決めています。

【注意事項】

この記事で紹介している内容は、当協会が収集したアンケート・体験談の一部をもとにまとめています。回答者は当協会の資格に申し込んだ方に限られるため、メンタルヘルス関連資格全体の傾向を示すものではありません。心の状態や必要な支援は一人ひとり異なり、一律の正解はありません。また、本記事は診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状や不安がある場合は、早めに医師・専門機関・お住まいの地域の相談窓口にご相談ください。

参考・相談先

メンタルヘルス支援士バナー