メンタルヘルスの資格を取るのに、どのくらい勉強すればよいのか。仕事や家事の合間に学ぶ方にとっては、費用と同じくらい気になる点だと思います。まとまった時間が取れる方ばかりではありませんし、「途中で挫折したらもったいない」という心配もあると思います。
当協会のメンタルヘルス支援士では、学習目安を20〜40時間程度とご案内しています。ただし、これはあくまで目安です。実際に受講した248名に、合格までの総勉強時間をうかがいました。
たとえば、
- 最も多かったのは「11〜20時間」で88名(35.5%)
- 20時間以内で終えた方が130名(52.4%)と、半数を超える
- 一方で31時間以上かけた方も52名(21.0%)。年代が上がるほど長くなる傾向
- 時間をかけた方ほど総合評価が高く、31時間以上では満足以上が84.6%
といった内容です。実際に学んだ方の声もあわせてご紹介します。
>メンタルヘルス支援士の評判は?受講者248人の満足度データと実際の声
本記事で紹介している一次情報について
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 情報の性質 | 一般社団法人 人間力認定協会「メンタルヘルス支援士 受講後アンケート」より抜粋 |
| データ取得者 | 一般社団法人 人間力認定協会 |
| 調査期間 | 2025年3月〜2026年8月 |
| 有効回答数 | 248件 |
| 設問 | 「総勉強時間」「総合評価」「受講して良かったですか?」ほか |
| 分析方法 | 4区分の選択式回答をそのまま集計し、年代・総合評価とクロス集計 |
| 注意点 | 勉強時間は自己申告です。試験対策だけを数えたか、復習の時間まで含めたかは回答者の判断によります |
まず、学習の進め方と公式の目安を整理します
学習時間の数字を見る前に、どういう形式の資格なのかを押さえておきます。教材はテキスト・ワークブック・試験対策動画の3点で、通学や提出物はありません。試験は自宅でのオンライン受験で、受験日は自分で決めます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 学習目安 | 20時間〜40時間程度 |
| 受講期限 | 8カ月 |
| 受験資格 | 特になし |
| 受験方法 | オンライン試験(自宅で24時間受験可能) |
| 合格基準 | 50問中35問以上の正解(二択問題・四択問題) |
| 合格率 | 80%前後 |
ここで大事なのは、受講期限が8カ月あるということです。20時間を8カ月で割れば、1週間あたり40分ほど。まとまった時間が取れなくても終えられる設計になっています。
>メンタルヘルス支援士資格の内容や試験概要をご紹介【徹底解説】
>メンタルヘルスの資格一覧|結局どれ?目的別に選ぶ(146人調査)
最も多いのは「11〜20時間」。半数は20時間以内で終えている

実際の回答は、11〜20時間が88名(35.5%)で最も多く、21〜30時間が66名(26.6%)、31時間以上が52名(21.0%)、10時間以内が42名(16.9%)でした。
20時間以内に収まった方は130名で、全体の52.4%。公式の目安が20〜40時間ですから、半数は目安の下限より短い時間で合格まで進んでいることになります。1日30分の学習なら約40日、週に2時間なら10週間ほどの計算です。
一方で、21時間以上かけた方も118名(47.6%)いらっしゃいます。ほぼ半々に分かれており、「この資格なら何時間」と一律には決まりません。自分のペースで進められる形式だからこそ、幅が出ているとも言えます。
この幅は、教材のどこまで取り組むかによっても変わります。教材はテキスト・ワークブック・試験対策動画の3点で、ワークブックで手を動かしながら進めるか、テキストと動画で要点を押さえるかによって、必要な時間は変わってきます。
なお「教材の量」への評価は、10時間以内の方で71.4%、31時間以上の方で78.8%が「満足以上」でした。どの時間帯でも7割を超えており、量が多すぎるために時間がかかっている、という結果ではありません。
何歳になっても学ぶことは楽しいと感じます。受講も受験も自宅で出来るのが子育て世代の身として大変助かりました。(30代)
毎回新たな発見(学び)があり、楽しみながら勉強に取り組むことができました。(40代)
年代が上がるほど、学習時間は長くなる
年代別に見ると、はっきりした傾向が出ました。20時間以内に収まった方の割合です。
- 20代(23名):13名(56.5%)が20時間以内。31時間以上は0名
- 30代(55名):33名(60.0%)が20時間以内で、全年代で最も高い割合
- 40代(87名):47名(54.0%)が20時間以内
- 50代(68名):31名(45.6%)が20時間以内。31時間以上は18名(26.5%)
- 60代以上(14名):31時間以上が6名(42.9%)と最も多い
年代が上がるほど、時間をかけて学ぶ方が増えています。ただし60代以上は14名と回答者が少ないため、傾向として断定できる数ではありません。初めて触れる用語の量や、まとまった時間の取り方の違いが影響している可能性があります。
興味深いのは、最も短時間で終えているのが20代ではなく30代(60.0%が20時間以内)だったことです。子育てや仕事で時間が限られる年代ほど、短く区切って集中的に進めている可能性があります。学習時間の長さは、必ずしも余裕のある人ほど長い、という単純な関係にはなっていませんでした。
これまでの3つの資格に比べると内容が難しく、テキストを繰り返しよみましたが、覚えるのに苦労しました。それでも、今回学んだことをベースに、さらに発達障害について学び続けていきたいと考えています。(60代以上)
時間がかかること自体は、困ったことではありません。受講期限は8カ月あり、試験日も自分で決められます。締め切りに追われる形式ではないため、納得できるまで読み返してから受験する、という進め方ができます。
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時間をかけた人ほど、満足度は高い
ここが、今回の集計で最も特徴的だった点です。勉強時間ごとに、講座全体への評価を集計しました。
| 総勉強時間 | 回答数 | 総合評価が満足以上 | 「受講して良かった」 |
|---|---|---|---|
| 10時間以内 | 42名 | 69.0% | 97.6% |
| 11〜20時間 | 88名 | 77.3% | 100.0% |
| 21〜30時間 | 66名 | 75.8% | 100.0% |
| 31時間以上 | 52名 | 84.6% | 100.0% |
短時間で終えた方の評価が低いわけではありません。ただ、10時間以内の方は「普通」と答えた割合が他より高く、時間をかけた方ほど「大満足」「満足」に寄っています。急いで終えるより、繰り返し読んだ方が手応えが残るという、学習として自然な結果になりました。
10時間以内で終えた42名のうち、「普通」と答えた方は12名でした。短時間で駆け抜けると、知識としては通過できても、手応えが残りにくいということだと考えています。最初から「一度読んで終わりにしない」つもりで計画を立てておくと、同じ教材からより多くを持ち帰れます。
そして「受講して良かったですか?」には、どの区分でも97.6%以上が「はい」と回答しています。かけた時間の長短にかかわらず、受講したこと自体は前向きに受け止められていました。
最初は、なかなか内容が頭に入って来なかったので、何度もテキストを読んで動画を見ました。それでもまだほんの一部なのでしょう。これからもっと知識を増やしていきたいです。知ることが楽しかったです。(50代)
なかなか難しかったです。勉強しごたえがありました。でも楽しくできました。(50代)
何を、どう学ぶのか|教材の使い方と時間の配り方
同じ20時間でも、何にどう使うかで身につき方は変わります。教材の構成に沿って、時間の配り方を整理します。
テキストは5章構成です。精神疾患の基礎知識、大人の発達障害、認知行動療法、傾聴を中心としたカウンセリングの基本姿勢、日常で使える心理テクニック。前半で基礎を学び、後半で支援や実践のスキルに進む流れになっています。
- 1章ずつ区切る:合計20時間なら1章あたり4時間、10時間なら2時間の計算です。週に1章のペースでも、2カ月かからず一巡します
- 試験対策動画から入る:出題されやすい点を解説した動画があります。全体像をつかんでからテキストに戻ると、どこが重要かで迷いにくくなります
- ワークブックは後半に使う:知識を入れたあとに手を動かすことで、「理解はできたけれど使えない」という状態になりにくくなります
教材そのものへの評価も、この進め方を後押ししています。
テキストの内容が、単なる知識や解説ではなく、偏った見方にならないように考え方を丁寧に伝えてくださっていたように感じました。人に優しく人に配慮した内容で、安心して勉強を進められました。受講してほんとに良かったです!(40代)
もう一つ、時間の設計で効いてくるのが受講期限8カ月です。1〜2週間空いてしまっても、戻ってこられる余裕があります。実際に、一度離れてから戻ってきた方もいらっしゃいました。
違う心理士の講座をかなり前に受けていました。久しぶりに勉強できて、再認識できました。前は家族の介護や出産育児で中断してしまいましたが、最後まで受講できて嬉しかったです。(50代)
浅く広く学習が出来て良かったです。自分のペースで出来るのも魅力的でした。(50代)
一度にどれだけまとまった時間を取れるかより、中断しても戻ってこられるかどうかのほうが、最後まで進めるうえでは効いてきます。学習時間の幅が広いのは、それぞれの生活に合わせて進められている裏返しでもあります。
学習時間の整理

| 申し込む前に気になること | 248人のデータが示していること |
|---|---|
| どのくらい勉強すればよいのか | 最も多いのは11〜20時間。半数(52.4%)は20時間以内で合格まで進んでいる |
| 忙しくても終えられるのか | 受講期限は8カ月。20時間なら1日30分で約40日、週2時間なら10週間の計算 |
| 短時間で終えたほうが得なのか | 時間をかけた方ほど評価が高い(10時間以内69.0%→31時間以上84.6%) |
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メンタルヘルス支援士について
ここまで、メンタルヘルスの資格にかかる学習時間についてご紹介してきました。
こうした理解を深めることと合わせて、ご家族や職場の同僚、支援の現場で働く方々の間でも、メンタルヘルスへの理解を深めるための学びが広がっています。
当協会が認定する「メンタルヘルス支援士」は、精神疾患の基礎知識、大人の発達障害、認知行動療法、傾聴を中心としたカウンセリングの基本姿勢などを、体系的に学べる民間資格です。
資格の有無が支援の基準になるものではありませんが、身近な人と日々関わる方が、専門的な知識を身につける選択肢の一つとして知っていただけたらと思います。
Q&A|勉強時間に関するよくある質問
Q1:働きながらでも終えられますか?
受講者248名のうち、20時間以内で合格まで進んだ方が130名(52.4%)でした。受講期限は8カ月あり、通学も提出物もありません。1日30分の学習なら約40日、週に2時間なら10週間ほどの計算になります。実際、回答者の多くは医療・福祉や教育の現場で働きながら学んでいる方です。
Q2:知識がまったくない状態からでも学べますか?
受験資格は特になく、合格率は80%前後です。ただし1章の「精神疾患の基礎知識」は初めて触れる用語が多く、ここに時間をかける方が少なくありません。用語でつまずいたときは、試験対策動画で全体像をつかんでからテキストに戻ると進みやすくなります。
Q3:試験はいつ受けられますか?
自宅で受けられるオンライン試験で、24時間いつでも受験できます。受験日は自分で申し込んで設定するため、学習が進んでから決められます。50問中35問以上の正解で合格、出題形式は二択問題と四択問題です。
Q4:勉強時間が長い人は、内容についていけなかったということですか?
そうとは限りません。教材の量に対する評価は、10時間以内の方で71.4%、31時間以上の方で78.8%が「満足以上」で、どの時間帯でも7割を超えています。そのうえで時間をかけた方ほど総合評価が高いことを踏まえると、難しくて進まなかったというより、納得できるまで読み返した結果だと考えられます。
まとめ|「何時間で取れるか」より「どこまで身につけたいか」
- 最も多い学習時間は11〜20時間(88名・35.5%)。20時間以内が130名(52.4%)と半数を超える
- 31時間以上かけた方も52名(21.0%)。年代が上がるほど時間をかける傾向がある
- 受講期限は8カ月あり、試験日も自分で決められるため、時間がかかっても間に合う
- 時間をかけた方ほど総合評価が高く、31時間以上では満足以上が84.6%だった
- 教材の量への評価はどの時間帯でも7割以上が満足以上。量の多さが時間の理由ではない
短く終えることが目的の資格ではありません。248名のデータが示していたのは、読み返した時間の分だけ手応えが残る、という当たり前の事実でした。
【注意事項】
この記事で紹介している内容は、当協会が収集したアンケート・体験談の一部をもとにまとめています。心の状態や必要な支援は一人ひとり異なり、一律の正解はありません。また、本記事は診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状や不安がある場合は、早めに医師・専門機関・お住まいの地域の相談窓口にご相談ください。


