休職から復職までの流れ|立場と段階で次にやることを案内します

心の不調で休むことになった。部下から診断書を受け取った。家族が休職に入った。休職から復職までがどんな流れで進むのか、今の段階で何をすればよいのかが分からず、調べている方が多いと思います。

先に答えをお伝えします。休職から復職までの流れは、厚生労働省の手引きで5つのステップとして示されています。ただし、休職そのものは法律で決まった制度ではなく、期間や条件は勤め先の就業規則で決まります。そして、次にやることは、本人・上司・家族という立場と、今どの段階にいるかによって変わります。

全体の流れを知っておくと、先の見えない不安が少し軽くなり、今やるべきことに集中しやすくなります。

たとえば、

  • 質問に答えて、立場と段階に合う「次にやること」を確かめる
  • 休職の決まりが就業規則にある理由と、確かめておくこと
  • 職場復帰までの5つのステップと、試し出勤の3つの形
  • 本人・上司・家族それぞれがやること

といった内容です。

この記事では、厚生労働省「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」と、全国健康保険協会の案内をもとに、休職から復職までの流れを整理していきます。

休職からの復職を受け入れるとき|受け入れ側の準備と再休職を防ぐ視点

メンタルヘルス支援士 公式サイト

まず質問に答えて次にやることを確かめてください

あなたの立場、今の段階、いちばん気がかりなこと、勤め先の休職制度の有無の4つを質問します。答えると、それぞれの質問のすぐ下に次にやることが表示され、最後に次に読むとよい記事がまとめて表示されます。

4つの質問で、次にやることを案内します
立場と段階に合わせて、次にやることと読むとよい記事をお返しします。休むべきかどうかを判定するものではありません。
1 / 4 立場
あなたの立場に近いのはどれですか?
ここでお返しした内容は、厚生労働省「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」、全国健康保険協会(協会けんぽ)の傷病手当金の案内、厚生労働省のモデル就業規則をもとにしています。加入している健康保険や会社の規則によって扱いが違うため、手続きは必ずそれぞれに確認してください。

この案内は、休むべきかどうかや、復帰できるかどうかを判定するものではありません。加入している健康保険や会社の規則によって扱いが違うため、手続きは必ずそれぞれに確認してください。以下では、案内で出てくる内容を順に説明します。

休職の決まりは法律ではなく就業規則にあります

最初に知っておきたいのは、休職は労働基準法で決まっている制度ではないという点です。厚生労働省のモデル就業規則でも、休職の定義や休職期間の制限、復職などについては、労働基準法に定めがないと説明されています。

つまり、休職できるかどうか、どのくらいの期間休めるか、休職中に給与が出るか、期間が終わったときにどう扱われるかは、勤め先の就業規則によって決まります。同じ「休職」という言葉でも、中身は会社ごとに違うと考えておくほうが安全です。

就業規則で確かめておきたいのは、次のような点です。

  • 休職を始めるときの条件と手続き(診断書が必要かなど)
  • 休職できる期間
  • 休職中の給与の扱い
  • 復職するときの手続き
  • 休職期間が終わっても復職できなかったときの扱い

あわせて、年次有給休暇と休職は別のものだと知っておくと整理しやすくなります。年次有給休暇は労働基準法で定められた休暇で、給与が支払われます。休職は就業規則で定められた制度で、休職中の給与の扱いは会社によって違います。体調を崩した直後は、まず有給休暇で休み、その後に休職に切り替えるという進め方をする場合もあります。どの順番になるかは、就業規則と職場の担当者に確認してください。

就業規則が手元にない場合は、社内のイントラネットや人事・総務の担当者に確認してください。制度が分からないとき、会社に聞きにくいときは、都道府県労働局の総合労働相談コーナーなど、職場の外の窓口で相談することもできます。

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復帰までは5つのステップで進みます

復帰までは5つのステップで進みます

厚生労働省の「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」は、休業の始まりから復帰後までを次の5つのステップで示しています。

  1. 病気休業の開始と休業中のケア
  2. 主治医による職場復帰が可能という判断
  3. 職場復帰ができるかどうかの判断と、職場復帰支援プランの作成
  4. 最終的な職場復帰の決定
  5. 職場復帰後のフォローアップ

第1ステップでは、本人から主治医の診断書が提出され、休業が始まります。手引きでは、このときに事業場から本人へ、傷病手当金などの経済的な保障、不安や悩みの相談先、公的または民間の職場復帰支援サービス、休業の最長(保障)期間などを伝えることが示されています。

第2ステップで注意したいのは、主治医の「復帰可能」という判断の意味です。手引きでは、主治医の判断は日常生活での回復の程度をもとにしていることが多く、必ずしも職場で求められる業務遂行能力まで回復しているとの判断とは限らないと書かれています。

そのため第3ステップでは、職場として情報を集めて復帰の可否を判断し、職場復帰日、管理監督者による就業上の配慮、人事労務管理上の対応、産業医などの意見、フォローアップなどを盛り込んだ職場復帰支援プランを作ります。第4ステップで本人の状態を最終的に確かめ、事業者が復帰を決定します。

復帰して終わりではありません。第5ステップのフォローアップでは、症状の再燃や再発がないか、勤務の状況、プランの実施状況、治療の状況などを確かめ、必要に応じてプランを見直します。

また、手引きでは、正式な復帰の前に試す試し出勤制度の例として、模擬出勤、通勤訓練、試し出勤の3つが挙げられています。制度があるかどうかは事業場によって違うため、就業規則や人事の担当者に確認してください。

休んでいる本人がやること

休んでいる本人がやること

休んでいる本人がまず確かめたいのは、就業規則の休職の決まりと、収入の支えになる制度です。

会社の健康保険に入っている場合、仕事に就けず給与が出ないときの支えとして傷病手当金があります。全国健康保険協会(協会けんぽ)の案内では、業務外の病気やけがの療養のために仕事に就けず、連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかった場合に、休んだ期間について給与の支払いがなければ支給の対象になります。最初の3日間は、有給休暇や土日祝日でもかまいません。

支給される額は、1日あたり、支給開始日以前の12か月間の標準報酬月額の平均額を30で割った額の3分の2が目安で、支給される期間は、支給を始めた日から通算して1年6か月です。加入している健康保険によって扱いが違う場合があるため、申請の方法は勤め先の担当者や加入先の健康保険に確認してください。

休んでいる間は、復帰を急ぐより、主治医と相談しながら体調と生活のリズムを整えることを優先してください。手引きの流れでも、休業中のケアは最初のステップに位置づけられています。「早く戻らなければ」と焦る気持ちは自然なものですが、復帰の時期は主治医の判断と職場の判断を経て決まるものです。

主治医と話すときは、体調だけでなく、自分の仕事の内容や、職場で求められることも伝えておくとよいでしょう。手引きでも、主治医の判断は日常生活での回復の程度をもとにしていることが多いとされています。どんな仕事に戻るのかを主治医が知っていると、復帰の時期について相談しやすくなります。就業規則で決まっている休職期間も、あわせて伝えておくと安心です。

職場との連絡の頻度や方法、誰が窓口になるかは、休み始めるときに決めておくと安心です。連絡がつらいときは、その気持ちを主治医や職場の窓口に伝えてかまいません。

上司や人事がやること

部下から診断書を受け取った上司や人事の役割は、休んでいる間の安心感をつくり、復帰の判断を一人で抱えないことです。

手引きの第1ステップで示されているとおり、休業が始まるときには、傷病手当金などの経済的な保障、不安や悩みの相談先、職場復帰支援サービス、休業の最長期間などを本人に伝えます。休む本人は、こうした情報を自分から聞きにくいものです。職場から先に伝えることで、休むことへの不安を減らせます。

復帰の段階では、主治医の「復帰可能」の判断をそのまま復帰日にするのではなく、職場で求められる仕事ができるかを、産業医などの意見も聞きながら判断します。職場復帰支援プランでは、復帰日だけでなく、残業の制限や業務の調整などの就業上の配慮と、復帰後のフォローアップの方法まで決めておきます。

上司が一人で判断しようとすると、配慮しすぎて本人の居場所がなくなったり、逆に元の仕事量に戻すのが早すぎたりしがちです。人事や産業医と役割を分けて進めてください。

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家族ができること

手引きでは、円滑な職場復帰には家族によるサポートも重要だとしています。家族にできることは、治療や職場とのやりとりを代わりに引き受けることではなく、本人が休める環境を整えることです。

休んでいる本人は、「迷惑をかけている」「このまま戻れないのでは」と自分を責めがちです。家族は、休むことを責めず、復帰を急がせないようにしてください。そのうえで、起きる時間や食事の時間など、生活のリズムを一緒に守ることが支えになります。

手引きでは、家族によるサポートのために、事業場として情報提供や相談対応など可能な支援を行うことが望まれるとも書かれています。職場とのやりとりで分からないことがあるときは、本人の了解を得たうえで、家族が職場の担当者に制度や手続きについて尋ねることもできます。ただし、職場との窓口はあくまで本人です。家族が本人の代わりに判断を引き受ける必要はありません。

一方で、家族も不安や疲れを抱えます。家族自身が相談できる場所を持っておくことも大切です。厚生労働省の「こころの耳」のSNS相談は、働く人の家族も対象にしています。

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休んでもくり返していた頃を振り返った声を紹介します

最後に、当協会のエピソード調査に寄せられた声を紹介します。休職や復職について尋ねた調査ではありません。成人して会社に勤めていた娘さんの体調について、保護者の方が振り返った回答です。

夜中に吐き気が続くほどで仕事を休むことも多かったです。

同じ方は、その後の様子を次のように書いていました。

当時の会社にいたときは一晩中続きます。翌日は会社を休んでいれば治ります。が、ストレスを感じると再発ということを繰り返していました。現在は転職したので、安定はしています。

休めば一時的に治まっても、ストレスのもとが変わらないうちは同じことをくり返していたことが書かれています。この方の場合は職場が変わったことで落ち着きましたが、どの形がよいかは一人ひとり違います。

メンタルヘルス支援士について

ここまで、休職から復職までの流れとして、休職の決まりが就業規則にあること、職場復帰の5つのステップ、本人・上司・家族それぞれがやることをご紹介してきました。

こうした理解を深めることと合わせて、ご家族や職場の同僚、支援の現場で働く方々の間でも、メンタルヘルスへの理解を深めるための学びが広がっています。

当協会が認定する「メンタルヘルス支援士」は、精神疾患の基礎知識、大人の発達障害、認知行動療法、傾聴を中心としたカウンセリングの基本姿勢などを、体系的に学べる民間資格です。2026年には「日本の資格・検定AWARDS 2026」の総合アクセス数部門で第2位に選ばれました。

資格の有無が支援の基準になるものではありませんが、身近な人と日々関わる方が、専門的な知識を身につける選択肢の一つとして知っていただけたらと思います。

メンタルヘルス支援士の詳細について

Q&A|休職から復職までの流れに関するよくある質問

Q1:休職から復職までの流れを教えてください

厚生労働省の手引きでは、①病気休業の開始と休業中のケア、②主治医による職場復帰可能の判断、③職場復帰の可否の判断と職場復帰支援プランの作成、④最終的な職場復帰の決定、⑤職場復帰後のフォローアップの5つのステップで示されています。

Q2:休職は法律で決まった制度ですか?

休職は労働基準法に定めがなく、会社が就業規則で設ける制度です。休職できる期間、休職中の給与、期間が終わったときの扱いなどは会社ごとに違うため、まず勤め先の就業規則を確認してください。

Q3:休職中の収入はどうなりますか?

会社の健康保険に入っている場合、仕事に就けず給与が出ないときは傷病手当金の対象になることがあります。協会けんぽの案内では、連続3日間を含む4日以上仕事に就けなかった場合に支給の対象となり、支給期間は支給開始日から通算1年6か月です。

Q4:主治医が復帰できると言えばすぐに復職できますか?

手引きでは、主治医の判断は日常生活での回復の程度をもとにしていることが多く、職場で求められる業務遂行能力まで回復しているとは限らないとされています。職場として可否を判断し、職場復帰支援プランを作ってから最終的に決定する流れです。

Q5:試し出勤とは何ですか?

正式な復帰の前に、職場に慣れるための制度です。手引きでは、模擬出勤、通勤訓練、試し出勤の3つの形が例として挙げられています。制度があるかどうかは事業場によって違うため、就業規則や人事の担当者に確認してください。

まとめ|休職から復職までは立場と段階で次にやることが変わる

  • 休職は法律ではなく勤め先の就業規則で決まるため、まず規則を確かめます
  • 復帰までは、厚生労働省の手引きで5つのステップとして示されています
  • 主治医の「復帰可能」は、職場で求められる仕事ができる判断とは限りません
  • 本人は傷病手当金と生活のリズム、上司や人事は情報提供と職場復帰支援プランを確かめます
  • 家族は休むことを責めず復帰を急がせないこと、そして自分の相談先を持つことが支えになります

本記事で紹介している情報について

項目内容
職場復帰の5つのステップ・試し出勤・家族の役割厚生労働省「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」
休職の位置づけ厚生労働省「モデル就業規則」
傷病手当金全国健康保険協会(協会けんぽ)「病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)」
家族も使える相談窓口厚生労働省「こころの耳」SNS相談
情報の性質一般社団法人 人間力認定協会「子どもの二次障害に関するエピソード調査」より抜粋
データ取得者一般社団法人 人間力認定協会
調査期間2023年1月〜2026年1月
有効回答数63件
設問「上記の具体的なエピソードをお教えください」「二次障害はどのくらいの期間続きましたか?」
分析方法成人したお子さんの仕事と体調について書かれた部分を原文のまま引用しています
注意点回答者は、発達障害の診断や特性のあるお子さんを育てる保護者です。メンタルヘルス支援士の受講者を対象にしたものではありません
注意点休職や復職について尋ねた調査ではありません。転職をすすめるものでもありません
案内(質問と行き先)上記の資料をもとに当協会が本記事のために作成しました。回答は匿名で記録し、今後の記事の参考にします
確認日2026年9月16日

【注意事項】

この記事は、厚生労働省と全国健康保険協会の資料をもとにまとめたものです。休職や復職の可否を判断するものではなく、診断・治療や法律上の助言を目的としたものではありません。休職の制度は勤め先の就業規則で、傷病手当金の扱いは加入している健康保険で異なるため、手続きは必ずそれぞれに確認してください。心身の不調が続いている場合や、ご自身や周囲の安全に関わる状況では、ためらわず医療機関や専門の窓口にご連絡ください。

参考・相談先

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