仕事のストレスで辞められない…人間関係がつらい時の相談先と心を守る方法

朝、会社に向かう足が重い。日曜の夜になると、明日のことを考えて胸がざわざわする。「もう辞めたい」と思う日が、少しずつ増えてきた。

でも、家庭のことや年齢のことを考えると、すぐに辞めるわけにはいかない。次の仕事が見つかるかも分からない。そんな気持ちの間で、毎日をなんとかやり過ごしている方も多いと思います。

辞められないのは、弱いからでも、決められないからでもないと思います。守りたい生活があるからこそ、踏みとどまっているんですよね。

辞める前に、できることはあります。相談先をすぐに知りたい方は、下の4つの質問に答えると、合う窓口が分かります。

メンタルヘルス支援士 公式サイト

相談先をすぐに知りたい方は4つの質問で確かめてください

あなたの立場、いちばん相談したいこと、相談の方法、職場の窓口の有無の4つを質問します。答えると、それぞれの質問のすぐ下に合う窓口が表示されます。

4つの質問で、相談先を案内します
立場と相談したい内容に合わせて、使える窓口と次に読むとよい記事をお返しします。
1 / 4 立場
あなたの立場に近いのはどれですか?
ここでお返しした窓口の情報は、厚生労働省と各窓口の公式サイトで2026年9月16日に確認したものです。受付時間や番号は変わることがあるため、利用する前に公式サイトで確認してください。命や安全に関わるときは、ためらわず119番や110番に連絡してください。

毎朝、つらい気持ちを抱えたまま職場に向かうのは、本当にしんどいことですよね。それでも今日まで続けてこられたのは、それだけ仕事にも周りの人にも、まっすぐ向き合ってきたからだと思います。ここからは、少しでも気持ちが楽になれる方法などを紹介しますので、お力になれれば嬉しいです。

辞めたいのに辞められない…そう感じるのは自然なことです

「辞めたい」と思っているのに、なかなか踏み出せない。そんな自分を、情けないと感じていませんか。でも、辞められないのには、ちゃんと理由があります。

  • 生活や家族のこと
    収入が途切れたら、家族の暮らしはどうなるのか。ローンや子どもの学費を考えると、簡単には決められません。
  • 年齢や次の仕事のこと
    この年齢で、次の仕事が見つかるのか。いまより条件が悪くなるかもしれないと思うと、動けなくなります。
  • まわりへの責任
    自分が抜けたら、同僚や取引先に迷惑がかかる。真面目な人ほど、そう考えて踏みとどまります。
  • 逃げたと思われたくない気持ち
    ここで辞めたら、負けたような気がする。もう少し頑張れば何とかなるのでは、と自分に言い聞かせてしまいます。

どれも、ここまで真面目に働いてきたからこそ生まれる迷いですよね。辞められないのは、決して情けないことではないと思います。

ただ、「辞める」か「我慢し続ける」かの二択で考えていると、どちらを選んでも苦しくなってしまいます。その間には、仕事を続けながら、自分の心を守るという道もあります。

人間関係に疲れて辞めるか迷うときは、先に原因を整理してみてください。

>職場の人間関係に疲れた…我慢しても辞めても悩みがつきまとう原因とは

相談しても変わらないこと|人間関係は窓口ではどうにもならない

仕事のストレスの相談窓口は、国や自治体がたくさん用意しています。でも、窓口に相談すれば、すべてが解決するわけではありません。

窓口でできるのは、主に仕組みやルールの話です。たとえば都道府県労働局の総合労働相談コーナーでは、都道府県労働局長が会社に助言や指導をする制度や、間に入って話し合いの場をつくる「あっせん」の制度も案内されています。長時間労働や仕事の量、配置のように、ルールで決められることは、相談をきっかけに変わる可能性があります。

でも、相手の性格や言い方、職場の空気、人と人との相性は、窓口に相談しても変えられません。助言やあっせんは、相手の考え方まで変えるものではないからです。

それに、異動しても、転職しても、そこにはまた新しい人間関係があります。環境が変わっても、同じような場面で、同じようにつらくなってしまうこともあるかもしれません。

だからこそ大切なのが、どこにいても自分の心を守れる力を持っておくことです。

自分の心を守る方法|いまの職場でもこの先どこで働いても

人間関係のつらさは、場所を変えても、形を変えてついてくることがあります。だからこそ、辞めるかどうかを決める前に、自分の心を守る方法を持っておきたいところです。いまの職場で続けながらでも、今日からできることを4つ紹介します。

心と体のサインに早めに気づく

ストレスがたまってくると、心より先に、体や行動に変化が出ることがあります。

  • 体のサイン
    眠れない、食欲がない、出勤前になると頭やおなかが痛くなる。休みの日に寝て過ごしても、疲れが取れないこともあります。
  • 気持ちのサイン
    イライラしやすい、不安が続く、楽しいと思えることが減る。自分では「性格のせい」と思いやすい変化です。
  • 行動のサイン
    人と話すのがおっくうになる、ミスが増える、お酒の量が増える。まわりの人のほうが先に気づくこともあります。

こうした状態が続いているときは、相談窓口と並行して、医療機関に相談することも考えてください。職場のストレスが原因であっても、いま出ている症状は診療の対象です。

>休職から復職までの流れ|立場と段階で次にやることを案内します

事実と気持ちを分けて書き出す

相談の前に準備しておくとよいこと

つらいことが続くと、頭の中で同じ場面が何度もよみがえり、気持ちがどんどん重くなります。そんなときは、次の3つを簡単にメモしてみてください。

  • いつから
    ストレスを感じ始めた時期や、状態が変わったきっかけを書きます。
  • 何が起きているか
    仕事の量、言われたこと、されたことを書きます。自分の評価ではなく、起きた事実で書くのがコツです。
  • いまどんな状態か
    眠れない、食欲がない、出勤前に体調が悪くなるなど、いまの心と体の様子を書きます。

書き出すと、自分の気持ちと起きている事実を少し離れて見られるようになります。このメモは、そのまま相談窓口で見せることもできます。うまく話せなくても大丈夫です。「何から話せばいいか分からない」と最初に伝えてもかまいません。

仕事と自分の気持ちの間に線を引く

つらい職場にいると、仕事のことが一日中頭から離れなくなります。少しずつでいいので、仕事と自分の気持ちの間に線を引いてみてください。

  • 評価と自分の価値を分ける
    職場での評価や言われた言葉は、その人の価値そのものを決めるものではありません。「仕事の一部について言われたこと」と受け止め直してみてください。
  • 相手の機嫌は相手のものと考える
    不機嫌な人の機嫌を、自分が何とかしなければと思わなくて大丈夫です。相手の気持ちは、相手が向き合うものです。
  • 仕事のことを考えない時間をつくる
    帰り道や寝る前など、仕事の連絡を見ない時間を決めておきます。短い時間でも、心が休まるきっかけになります。

一人で抱え込まずに話を聞いてもらう

つらさは、誰かに話を聞いてもらうだけで、少し軽くなることがあります。たとえば、民間資格の1つであるメンタルヘルス支援士を受講した方からは、職場での経験として次のような声が寄せられています。

ずっと無視され続けて嫌な思いをしましたが、周りの理解してくれる同僚に助けられました。話を聴く、共感する、は大事な支援だと思います。(30代)

解決してもらおうと構えなくてもかまいません。「いまの状況を知ってもらう」ところから始めるだけでも、一人で抱えるよりずっと楽になります。

メンタルヘルス支援士について

当協会が認定している「メンタルヘルス支援士」は、心の不調のサインへの気づき方や、自分の心を守る方法を学べる民間資格です。うつなどの心の不調の基礎から、考え方のくせに気づく認知行動療法、傾聴を中心としたカウンセリングの基本まで、順を追って学べます。

この仕事を続けるために|職場の人間関係にも活かせる学び

職場のストレスの多くは、人との関わりから生まれます。認知行動療法では、つらいときの考え方のくせに気づき、自分の気持ちを整える方法を学べます。傾聴を学ぶと、相手との距離の取り方や、関わり方を見直すきっかけにもなります。受講した方からは、次のような声が寄せられています。

職場にいる気になる方への対応など関わり方を見直す機会となりました。(40代)

相手を変えることは難しくても、自分の受け止め方や関わり方は、知識があれば少しずつ変えていけます。

自分のペースで学べる|仕事の合間にスマホで

仕事で疲れているときに、まとまった勉強時間を取るのは難しいものです。テキストと同じ内容をスマホやパソコン、タブレットでも学べるので、仕事の休憩時間や通勤の合間に少しずつ進められます。受講した方の平均の受講期間は約2か月です。心と体がつらいときは休むことを優先して、少し落ち着いてから始めても大丈夫です。

受講後のアンケートでは、回答した248人のうち247人が「受講してよかった」と答えています。2026年には「日本の資格・検定AWARDS 2026」の総合アクセス部門で第2位に選ばれました。

いまの仕事を、自分をすり減らさずに続けていきたい。同じことで追い詰められないように、自分の心を守る知識を身につけておきたい。そんな方の学びの一つとして、検討していただけたらうれしいです。

>メンタルヘルス支援士の詳細について

仕事のストレスの相談先|いじめ・不満・残業で窓口が変わります

ここからは、窓口ごとの詳しい内容です。同じ「仕事のストレス」でも、何がつらいのかによって、話を聞いてくれる窓口が変わります。4つの質問で分かった窓口の受付時間や、相談できることを確かめるときに使ってください。

相談先は職場の中と外に分かれています

相談先は職場の中と外に分かれています

相談先は、大きく職場の中の窓口と職場の外の窓口に分かれます。

  • 職場の中の窓口
    人事や社内の相談窓口、産業医や保健師などです。仕事の量や配置を変える話に、直接つなげやすいのが強みです。常時50人以上が働く職場では、産業医を選ぶことが法律で決められています。
  • 職場の外の窓口
    国や都道府県が設けている、無料の相談窓口です。名前を明かさずに使えるものも多く、会社に知られずに気持ちや状況を整理できます。

職場の中では話しにくいと感じるなら、外の窓口で話を整理してから、職場に伝える順番でもかまいません。

>誰にも相談できない職場のストレス…上司にも言えず抱え続けた人の末路と対策

いじめ・嫌がらせ・パワハラは総合労働相談コーナーへ

上司からのパワハラ、同僚からのいじめや嫌がらせ、お客さまからのカスハラなど、職場で起きているトラブルを相談したいときは、都道府県労働局の「総合労働相談コーナー」が入口になります。

  • 場所
    都道府県労働局や労働基準監督署の中など、全国378か所にあります。
  • 相談できること
    解雇、雇止め、配置転換、賃金の引下げ、いじめ・嫌がらせ、パワハラなど、労働問題のあらゆる分野です。
  • 相談の方法
    無料で、予約はいりません。面談でも電話でも相談できます。

相談するときは、いつ、誰から、どんなことを言われたり、されたりしたかを、事実として書き出しておくと伝わりやすくなります。「ひどいことを言われた」ではなく、「会議中に全員の前で『こんなこともできないのか』と言われた」のように書くのがコツです。

>カスハラチェックリスト|厚労省の指針に沿った12項目で見えてくる境界線

長時間労働や残業代のことは労働条件相談ほっとラインへ

ストレスの原因が、長時間労働や残業代が払われないことなど、働く条件そのものにあるときは、厚生労働省の「労働条件相談ほっとライン」が入口になります。

  • 電話番号
    0120-811-610(無料)です。名前を言わずに、匿名で相談できます。
  • 受付時間
    月〜金は17時〜22時、土日祝は9時〜21時です(12月29日〜1月3日を除く)。仕事が終わってからや、休みの日にも電話できます。
  • 相談できること
    長時間労働や過重労働、賃金不払残業などです。「この働き方は普通なのか」といった、自分では判断がつかない疑問から相談できます。

気持ちのつらさは「こころの耳」へ

何が原因かはっきりしないけれど、とにかくつらい。そんなときは、厚生労働省の働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」の相談窓口が入口になります。

  • SNS相談(LINE)
    平日は17時〜22時(受付は21時30分まで)、土日は10時〜16時(受付は15時30分まで)です。
  • メール相談
    24時間受け付けていて、1週間以内に回答があります。夜中につらくなったときに、そのまま書いて送っておくこともできます。
  • 電話相談
    0120-565-455(無料)です。受付時間は「こころの耳」のサイトに載っています。

声に出して話すのが難しいときは、LINEやメールのように文字で送れる方法が使いやすいかもしれません。相談の中で、ほかの窓口や医療機関につないでもらえることもあります。

不満や人間関係のモヤモヤも相談してかまいません

「評価に納得できない」「仕事の割り振りが偏っている」「職場の空気がつらい」。こうした不満は、はっきりした被害ではないぶん、「こんなことで相談していいのかな」とためらいやすいものです。

でも、不満が続いて心がすり減っているなら、それは相談してよいことです。配置転換や賃金の引下げなど、働く条件にかかわることなら総合労働相談コーナー、気持ちのつらさなら「こころの耳」に話してみてください。どこに当てはまるか分からないまま相談しても、話を整理しながら、合う窓口を一緒に考えてもらえます。

Q&A|仕事のストレスの相談先に関するよくある質問

Q1:辞めるか決める前に相談してもいいですか?

相談してかまいません。辞めるかどうかが決まっていなくても、いまの状況を話すことはできます。職場の外の窓口で状況を整理すると、職場に伝えて変えられることと、変えにくいことが見えてきます。そのうえで、続けるか、休むか、辞めるかを考えても遅くありません。

Q2:会社に知られずに相談できる窓口はありますか?

職場の外の窓口は、会社を通さずに直接使えます。労働条件相談ほっとラインは匿名で相談でき、「こころの耳」ではLINEやメールで相談できます。職場の外で気持ちや状況を整理してから、必要に応じて職場の窓口につなぐ順番でもかまいません。

Q3:職場に相談したら不利益に扱われませんか?

ハラスメントについて相談したことを理由に不利益に扱わないことを周知するのは、事業主が講じる措置に含まれています。それでも職場の中で相談しにくいと感じるときは、総合労働相談コーナーなど、職場の外の窓口から始めることができます。

まとめ|辞める前に知っておきたい相談先と自分を守る方法

  • 辞められないのは弱いからではない。生活や責任を考えて踏みとどまっている
  • 窓口で変えられるのは仕組みやルール。人間関係そのものは変えられず、異動や転職をしてもついてくる
  • だからこそ、心と体のサインに気づく、事実と気持ちを分けて書き出す、仕事と気持ちの間に線を引く、一人で抱え込まないことが、仕事を続けるための土台になる
  • 相談先は、いじめ・嫌がらせ・パワハラは総合労働相談コーナー、長時間労働や残業代は労働条件相談ほっとライン、気持ちのつらさはこころの耳が入口
  • 不満や人間関係のモヤモヤも、心がすり減っているなら相談してよい

ここまで踏みとどまってきた自分の心と体を、少しだけ大切にしてあげてください。

【注意事項】

この記事は、厚生労働省と各相談窓口の公式サイトの情報をもとにまとめたものです。受付時間・電話番号・対象は変わることがあるため、利用する前に各公式サイトで確認してください。

参考・相談先

メンタルヘルス支援士バナー