燃え尽き症候群の対処法|4問で次に行く場所が分かります

朝になると体が動かない。仕事のことを考えるだけで気持ちが重くなる。「燃え尽きたのかもしれない」と感じても、休めばいいのか、病院に行けばいいのか、誰かに相談すればいいのか、何から手をつければよいか分からずに調べている方が多いと思います。

先に答えをお伝えします。燃え尽きたと感じたときに最初にすることは、自分の今の状況によって変わります。体の不調が続いているなら医療機関へ。仕事の量や人間関係がつらいなら、職場の内か外の窓口へ。休むことになったなら、収入の支えと復帰までの流れの確認へ。行き先は一つではありません。

この記事では、いくつかの質問に答えると、今の状況に近い行き先が表示されるようにしています。燃え尽きているかどうかを判定するものではありません。

たとえば、

  • 質問に答えて、次に読むとよいページや相談先を確かめる
  • 休むという選択肢と、医療機関に相談する目安
  • 職場の内と外にある、働く人が使える相談窓口
  • 休むことになったときの収入の支えと復帰までの流れ

といった内容です。

WHO(世界保健機関)の発表と、厚生労働省・全国健康保険協会の案内をもとに、燃え尽きたと感じたときの行き先を整理していきます。

燃え尽き症候群のチェックリスト|バーンアウト診断テスト

メンタルヘルス支援士 公式サイト

まず質問に答えて次に行く場所を確かめてください

いまの働き方、いちばん困っていること、誰かに話したかどうか、職場の相談窓口の4つを質問します。答えると、それぞれの質問のすぐ下に案内が表示され、最後に次に読むとよい記事がまとめて表示されます。

4つの質問で、次に行く場所を案内します
燃え尽きているかどうかを判定するものではありません。いまの状況に合わせて、次に読むとよいページや相談先をお返しします。
1 / 4 いまの働き方
いま、仕事はどうしていますか?
この案内は判定ではありません。燃え尽き症候群はWHOが医学的な疾患ではなく職業上の現象としているもので、ここでお返ししているのは状態の名前ではなく行き先です。つらさが強いときや安全に関わるときは、ためらわず医療機関や相談窓口に連絡してください。

この案内は、あなたの状態に名前をつけるものではありません。つらさが強いときや、ご自身の安全に関わるときは、案内の結果を待たずに医療機関や相談窓口に連絡してください。以下では、案内で出てくる行き先を一つずつ説明します。

燃え尽きたと感じたらまず休むことを考えます

WHOは、燃え尽き症候群を医学的な疾患ではなく「職業上の現象」と位置づけ、うまく対処されてこなかった慢性的な職場のストレスから生じるものと説明しています。原因が続いた職場のストレスにある以上、同じ条件のまま気合いで乗り切ろうとしても、状態は変わりにくいと考えられます。

だからこそ、最初に考えたいのはストレスの続く環境からいったん距離をとることです。数日の有給休暇で様子を見る方法もあれば、主治医と相談したうえで休職する方法もあります。休むことは逃げではなく、状態を立て直すための手段です。

ここで知っておきたいのは、休職は法律で決まっている制度ではないという点です。厚生労働省のモデル就業規則でも、休職の定義や期間、復職については労働基準法に定めがないと説明されています。休職できるかどうか、どのくらいの期間休めるかは、勤め先の就業規則によって決まります。

就業規則は、会社が働く人に周知することになっているものです。手元にない場合は、社内のイントラネットや人事・総務の担当者に確認してみてください。「休職したいと伝える前に、規則だけ確かめておきたい」という聞き方でもかまいません。

休むかどうかを一人で決められないときは、医療機関で今の状態を相談し、主治医の意見を聞いてから考えるのも一つの方法です。厚生労働省の職場復帰支援の手引きでも、休業の始まりに主治医の診断書を職場に提出する流れが示されています。

燃え尽き症候群とは|WHOは病気ではなく仕事の現象としています

体の不調が続くときは先に医療機関へ相談します

眠れない、食欲がない、頭痛や胃の不調が続く、朝起き上がれない。こうした体の不調が続いているときは、燃え尽きかどうかを考えるより先に、医療機関に相談できます。燃え尽き症候群は病名ではありませんが、今出ている症状はそれぞれ診療の対象です。

どこに行けばよいか迷うときは、かかりつけの内科や、心療内科・精神科など、行きやすいところからで大丈夫です。心療内科や精神科は予約が必要なところもあるため、受診前に電話やウェブで確認しておくと安心です。

受診のときは、「燃え尽き症候群だと思う」と伝えるより、いつ頃から、どんな状態が、どのくらい続いているかを伝えるほうが、状態を正確に受け取ってもらいやすくなります。残業の増え方や役割の変化など、仕事の状況も一緒にメモしておくと話しやすくなります。

職場に産業医がいる場合は、産業医に相談する方法もあります。常時50人以上の労働者がいる事業場では、産業医を選ぶことが法律で決められています。産業医は働き方との関係から話を聞き、必要に応じて仕事の量や配置について会社に意見を伝える立場にあります。

仕事の条件を変える相談は職場の内と外でできます

仕事の条件を変える相談は職場の内と外でできます

仕事の量や人間関係そのものがつらい場合は、条件を変えるための相談が対策になります。相談先は、大きく分けて職場の中の窓口職場の外の窓口があります。

職場の中の窓口は、上司や人事、社内の相談窓口、産業医などです。仕事の量や配置を変える話に直接つなげやすいのが強みです。話すときは、いつから何が変わったのか、今どんな状態なのかを書き出して持っていくと伝わりやすくなります。

職場の中では話しにくい、窓口がない、あっても使いにくい。そんなときは、職場の外の窓口から始めてもかまいません。厚生労働省の案内をもとに、働く人が無料で使える主な窓口をまとめます。

  • こころの耳 SNS相談(LINE):平日17時〜22時(受付は21時30分まで)、土日10時〜16時(受付は15時30分まで)。働く人やその家族、企業の人事労務担当者が対象
  • こころの耳 メール相談:24時間受け付け。1週間以内に回答
  • 総合労働相談コーナー:都道府県労働局や労働基準監督署の中など全国378か所。いじめ・嫌がらせ・パワハラなど労働問題全般を、無料・予約不要で面談か電話で相談できる
  • 労働条件相談ほっとライン(0120-811-610):月〜金17時〜22時、土日祝9時〜21時(12月29日〜1月3日を除く)。長時間労働や賃金不払残業などを無料・匿名で相談できる

気持ちのつらさそのものを話したいときは「こころの耳」、長時間労働やハラスメントなど職場で起きていることを相談したいときは総合労働相談コーナーや労働条件相談ほっとライン、というように、相談したい内容で窓口を選ぶと話が進みやすくなります。受付時間は変わることがあるため、利用する前に公式サイトで確認してください。

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休むことになったら収入と復帰までの流れを確かめます

休むことになったら収入と復帰までの流れを確かめます

休むことを考えるときに、多くの方が気にするのが収入です。会社の健康保険に入っている場合、仕事に就けず給与が出ないときの支えとして傷病手当金があります。全国健康保険協会(協会けんぽ)の案内では、主な条件は次のとおりです。

  • 業務外の病気やけがの療養のために仕事に就けないこと
  • 連続する3日間を含み、4日以上仕事に就けなかったこと(最初の3日間は有給休暇や土日祝日でもよい)
  • 休んだ期間について給与の支払いがないこと

支給される額は、1日あたり、支給開始日以前の12か月間の標準報酬月額の平均額を30で割った額の3分の2が目安です。支給される期間は、支給を始めた日から通算して1年6か月です。加入している健康保険によって扱いが違う場合があるため、手続きは必ず勤め先や加入先の健康保険に確認してください。

復帰までの流れについては、厚生労働省の「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」が、次の5つのステップを示しています。

  1. 病気休業の開始と休業中のケア
  2. 主治医による職場復帰が可能という判断
  3. 職場復帰ができるかどうかの判断と、職場復帰支援プランの作成
  4. 最終的な職場復帰の決定
  5. 職場復帰後のフォローアップ

この流れで大事なのは、主治医の「復帰できる」という判断と、職場としての復帰の判断が別のステップになっていることです。体調が戻ったと感じても、職場での仕事の量や配置を一緒に調整してから戻るほうが、同じ状態をくり返しにくくなります。休んでいる間は、復帰を急ぐより、主治医と相談しながら生活のリズムを整えることを優先してください。

辞めるか迷ったときに考えておきたいこと

燃え尽きたと感じると、「もう辞めるしかない」と思うことがあります。その気持ちは自然なものです。ただ、気持ちも体も消耗しきっているときは、大きな決断をするのに向いた状態とは言いにくいものです。

燃え尽きが続いた職場のストレスの結果であるなら、仕事の量が減る、配置が変わる、休んで体調が戻るなど、条件が変われば状態も変わりえます。辞めるかどうかを決める前に、休むという選択肢があるか、条件を変える相談ができるかを一度確かめてみてください。

そのうえで、今の職場を離れることが自分を守る選択になる場合もあります。どちらを選ぶにしても、一人で決めずに、医療機関や相談窓口、信頼できる人に話を聞いてもらいながら考えることが大切です。

つらさを医療機関で相談していた方の声を紹介します

最後に、当協会のアンケートに寄せられた声を紹介します。燃え尽き症候群について尋ねた調査ではありません。職場の同僚との関係に強いストレスを感じ、心療内科に通っていた方が、そのときの様子を書いた回答です。

話しを全て聞いて下さることで気持ちはよくなりますが、仕事になると蕁麻疹がでるようになってきた。

話を聞いてもらうことで気持ちが楽になった面と、仕事の場面では体の不調が続いていた面の両方が書かれています。医療機関への相談と、仕事の条件についての相談は、どちらか一つではなく並べて持っておけるものです。

メンタルヘルス支援士について

ここまで、燃え尽きたと感じたときの行き先として、休むという選択肢、医療機関への相談、職場の内と外の窓口、休むことになったときの収入の支えと復帰までの流れをご紹介してきました。

こうした理解を深めることと合わせて、ご家族や職場の同僚、支援の現場で働く方々の間でも、メンタルヘルスへの理解を深めるための学びが広がっています。

当協会が認定する「メンタルヘルス支援士」は、精神疾患の基礎知識、大人の発達障害、認知行動療法、傾聴を中心としたカウンセリングの基本姿勢などを、体系的に学べる民間資格です。2026年には「日本の資格・検定AWARDS 2026」の総合アクセス数部門で第2位に選ばれました。

資格の有無が支援の基準になるものではありませんが、身近な人と日々関わる方が、専門的な知識を身につける選択肢の一つとして知っていただけたらと思います。

メンタルヘルス支援士の詳細について

Q&A|燃え尽き症候群の対処法に関するよくある質問

Q1:燃え尽き症候群になったらまず何をすればいいですか?

今の状況によって変わります。体の不調が続いているなら医療機関へ、仕事の量や人間関係がつらいなら職場の内か外の相談窓口へ、休むことになったなら傷病手当金と復帰までの流れの確認へ進みます。WHOは燃え尽きを慢性的な職場のストレスから生じるものとしているため、ストレスの続く環境からいったん距離をとることを考えてください。

Q2:燃え尽き症候群で休職できますか?

休職は法律で決まった制度ではなく、勤め先の就業規則で定められています。休職できるか、期間はどのくらいかは会社ごとに違うため、まず就業規則を確認してください。厚生労働省の手引きでは休業の始まりに主治医の診断書を提出する流れが示されているため、医療機関で状態を相談してから考える方法もあります。

Q3:燃え尽き症候群は何科を受診すればいいですか?

燃え尽き症候群は病名ではありませんが、不眠や食欲の低下、気分の落ち込みなどの症状は診療の対象です。かかりつけの内科や心療内科・精神科など、行きやすいところから相談できます。受診のときは、いつ頃からどんな状態が続いているかを伝えると状態が伝わりやすくなります。

Q4:休職中の収入はどうなりますか?

会社の健康保険に入っている場合、仕事に就けず給与が出ないときは傷病手当金の対象になることがあります。協会けんぽの案内では、連続3日間を含む4日以上仕事に就けなかった場合に支給の対象となり、支給期間は通算1年6か月です。加入先によって扱いが違う場合があるため、必ず確認してください。

Q5:職場に相談できる人がいない場合はどうすればいいですか?

職場の外にも無料の窓口があります。厚生労働省の「こころの耳」ではLINEやメールで相談でき、都道府県労働局などにある総合労働相談コーナーでは、パワハラなどの労働問題を予約なしで相談できます。職場の外の窓口から始めて、必要になったら職場につなぐ順番でもかまいません。

まとめ|燃え尽きたと感じたら状況に合った行き先を一つ選ぶ

  • 燃え尽きは続いた職場のストレスの結果なので、まず環境から距離をとることを考えます
  • 休職は法律ではなく勤め先の就業規則で決まるため、まず規則を確認します
  • 体の不調が続くときは、燃え尽きかどうかより先に医療機関へ相談できます
  • 仕事の条件を変える相談は、職場の中の窓口と職場の外の無料の窓口の両方でできます
  • 休むことになったら、傷病手当金と復帰までの5つのステップを確かめておくと安心です

本記事で紹介している情報について

項目内容
燃え尽き症候群の位置づけWorld Health Organization「Burn-out an occupational phenomenon: International Classification of Diseases」(2019年5月28日)
休職の位置づけ厚生労働省「モデル就業規則」
職場復帰の5つのステップ厚生労働省「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」
傷病手当金全国健康保険協会(協会けんぽ)「病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)」
相談窓口厚生労働省「こころの耳」SNS相談・メール相談/総合労働相談コーナーのご案内/労働条件相談ほっとライン
情報の性質一般社団法人 人間力認定協会「カサンドラ症候群に関するエピソード調査」より抜粋
データ取得者一般社団法人 人間力認定協会
調査期間2022年11月〜2026年
有効回答数36件
設問「病院に通院しましたか?その場合どのような処置を受けましたか?」
分析方法相手が職場(同僚)だった回答の記述の一部を原文のまま引用しています
注意点回答者は、当協会が認定する「児童発達支援士」の受講者に限られます。メンタルヘルス支援士の受講者を対象にしたものではありません
注意点燃え尽き症候群について尋ねた調査ではありません。この回答が燃え尽き症候群にあたるかを当協会が判断したものでもありません
案内(質問と行き先)上記の資料をもとに当協会が本記事のために作成しました。回答は匿名で記録し、今後の記事の参考にします
確認日2026年9月16日

【注意事項】

この記事は、WHOの発表と厚生労働省・全国健康保険協会の資料をもとにまとめたものです。燃え尽き症候群かどうかを判定するものではなく、診断・治療や法律上の助言を目的としたものではありません。相談窓口の受付時間や制度の内容は変わることがあるため、利用する前に各公式サイトで確認してください。心身の不調が続いている場合や、ご自身や周囲の安全に関わる状況では、ためらわず医療機関や専門の窓口にご連絡ください。

参考・相談先

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