「試験がない資格で、ちゃんと身につくのだろうか」。メンタルケアカウンセラー®を調べはじめると、まずそこが気になる方も多いと思います。落ち込んでいる家族の話をもう少し落ち着いて聞けるようになりたい。元気のない同僚にどう声をかければいいのか知りたい。そうした身近な理由から心の学びを探していると、似た名前の資格がいくつも出てきて、どれが何なのか分からなくなってしまいます。
この記事ではそれらを解決できるよう、メンタルケアカウンセラーの取り方・費用・学ぶ範囲・使い道を、認定団体と講座の公式サイトで確かめた情報をもとに整理します。
たとえば、
- 試験がないのに何をすれば認定されるのか
- 同じ学会のメンタルケア心理士®とは何が違うのか
- 受講料と登録料を合わせるといくらになり、何時間くらい学べばよいのか
- 取ったあとにどんな場面で使えるのか
といった内容です。
>心理カウンセラー資格一覧【協会監修】どれがいい?目的別に民間資格を比較
心理カウンセラーの資格をお探しの方へ
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人の話を聴くのに話し上手である必要はありません。相手の気持ちを受け止める聴き方を、スマホでマイペースに学べます。試験も自宅で受けられるので、家庭や仕事の合間にも始めやすい資格です。
本記事で紹介している一次情報について
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 情報の性質 | 一般社団法人 人間力認定協会 メンタルヘルス支援士 受講後アンケートより抜粋 |
| データ取得者 | 一般社団法人 人間力認定協会 |
| 調査期間 | 2025年3月〜2026年8月 |
| 有効回答数 | 248件 |
| 設問 | 「総勉強時間」 |
| 分析方法 | 回答を「10時間以内」「11〜20時間」「21〜30時間」「31時間以上」の4区分で集計 |
| 注意点 | 回答者は当協会の資格の受講者に限られます。他団体の資格の受講者の声ではありません。メンタルケアカウンセラーの学習時間を示すものではなく、通信で学ぶ資格の学習時間の一例として紹介しています |
| 一般情報の出典 | メンタルケア学術学会・特定非営利活動法人 医療福祉情報実務能力協会・一般財団法人 日本こころ財団(こころ検定®)・一般財団法人 生涯学習開発財団・ヒューマンアカデミー・TERADA医療福祉カレッジ・厚生労働省 こころの耳の各公式サイト(2026年9月24日確認) |
メンタルケアカウンセラーは講座を修了すると認定される資格です
メンタルケアカウンセラーは、試験に合格して取る資格ではなく、認定団体が指定した講座を修了すると、称号として授与される資格です。取得までにかかるのは、講座の受講料と、修了したあとに申請するときの登録料の2つです。
試験がないぶん、選ぶときに見るところも変わります。見るのは「受かるかどうか」ではなく、講座で学ぶ中身が自分の目的に合っているか、修了までの課題を期間内にこなせるかの2つです。この2つの確かめ方は、「試験がない資格で確かめておきたいこと」の節にまとめました。まずは基本情報の表から。
メンタルケアカウンセラー®は、メンタルケア学術学会が認定する民間資格です。学会の賛助会員になっている指定校が講座(学会の言い方では「教育課程」)を開いていて、その講座を修了すると資格が授与されます。基本の情報をまとめると、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | メンタルケアカウンセラー® |
| 認定団体 | メンタルケア学術学会 |
| 取得のしかた | 学会の賛助会員指定校が開く講座を修了すると、称号資格として授与される |
| 試験 | なし(講座の修了によって授与される) |
| 証明する内容 | 心理学の入門知識と、コミュニケーション向上で求められる基礎能力 |
| 資格登録料 | 5,500円(税込・2026年2月時点) |
| 年会費・更新料 | 学会の資格ページに記載なし |
| 講座の例 | ヒューマンアカデミー/TERADA医療福祉カレッジ(受講料はいずれも49,000円・税込) |
※メンタルケア学術学会の公式サイト(メンタルケアカウンセラー®のページ)と、各講座の公式サイトで2026年9月24日に確認した内容です。
この表でいちばん特徴的なのは「試験」の行です。心理カウンセラー系の民間資格には、講座を終えたあとに試験を受けて認定される形のものもありますが、メンタルケアカウンセラーは講座の修了そのものが認定の条件になっています。学会の公式サイトでは「賛助会員指定校で実施されている教育課程について、当学会が審査した教育課程に対し、学習修了と同時に称号資格を授与します」と説明されています(メンタルケア学術学会 公式サイト・2026年9月24日確認)。
つまり、この資格の中身は、講座の中身とほぼ同じだということです。学会が審査した講座を最後まで学んだことが、そのまま資格の裏づけになります。どの講座で学ぶかを選ぶことが、資格の中身を選ぶことにもつながります。
なお、同じ学会には名前のよく似たメンタルケア心理士®もあります。こちらは検定の合格が必要な別の資格です。取り違えて申し込まないよう、違いは後ほど表で並べます。
試験がない資格で確かめておきたいこと
試験がない資格を選ぶときに確かめておきたいことは、3つあります。何をすれば修了になるのか、修了したあとにどんな手続きがあるのか、そしてこの資格が何を証明するのか、です。
修了の条件は講座の中の添削課題です
学会の試験はありませんが、講座の中には学んだ内容を確かめる課題があります。ヒューマンアカデミーの講座ページでは、「講座に付属する通信添削の課題(全4回)を一定の成績で修了することで『メンタルケアカウンセラー®』の称号が授与されます」と案内されています。内訳は、3冊のテキスト(Vol.1〜3)それぞれについている確認レポートが3回と、最後の修了認定テストが1回です(ヒューマンアカデミー 公式サイト・2026年9月24日確認)。
TERADA医療福祉カレッジの講座でも、教材に添削問題集3回分と修了認定テスト1回分が含まれています(TERADA医療福祉カレッジ 公式サイト・2026年9月24日確認)。つまり「試験がない」というのは、日時と会場が決まった試験を別に受けに行く必要がない、という意味です。講座の中の課題を一定の成績で終えることは求められます。
どの程度の成績で修了になるのかは、講座ページでは「一定の成績」「一定のレベル」と書かれています。細かな基準が気になる方は、申し込む前に講座の窓口へ問い合わせておくと安心です。
修了したら申請して登録します
課題をすべて終えても、それだけで資格が自動的に届くわけではありません。ヒューマンアカデミーの講座ページでは、規定の提出課題をすべて修了(合格)したあとに、申請料の支払いと申請書の提出が必要だと案内されています。申請書はFAXか郵送で送ります。この費用は、学会のページでは「資格登録料」として5,500円(税込・2026年2月時点)と書かれています。一方、ヒューマンアカデミーの講座ページには申請料5,100円(税込)と書かれていて、金額が一致していません。申し込む前に講座の窓口で最新の金額を確かめておくと安心です(メンタルケア学術学会・ヒューマンアカデミー 公式サイト・2026年9月24日確認)。
受講料とは別にかかる費用なので、予算を考えるときは忘れずに足しておきましょう。登録したあとの年会費や更新料については、学会の資格ページに記載が見当たりませんでした。記載がないことは「かからない」と書かれていることとは違うため、気になる方は登録の前に確かめておくと確実です。
証明するのは心理学の入門知識とコミュニケーションの基礎です
学会はこの資格について、「心理学の入門知識およびコミュニケーション向上で求められる基礎能力を有すことを証明します」と書いています。あわせて、「教育課程修了によって学習分野に関わる実務能力を有すことを証明します」ともあります(メンタルケア学術学会 公式サイト・2026年9月24日確認)。
言いかえると、心理学の入り口と、人と関わるときのコミュニケーションの基礎を、講座を通して学んだことを示す資格です。専門的な心理療法を行う力を示すというより、まず入り口の知識を身につけたことを示すものだと受け取るのが自然です。入り口の知識だと分かったうえで選べば、学び終えたときに「思っていたのと違った」と感じることも少なくなります。
難易度が気になる方もいると思いますが、試験がないため合格率という数字はありません。認定者の数も学会の公式サイトには載っていません。数字で比べられないぶん、難易度は「入門の範囲を、決められた期間の中で最後まで学び切れるか」で考えるのが現実的です。
メンタルケア心理士とは同じ学会の資格です
メンタルケア学術学会が認定する資格には、メンタルケアカウンセラー®のほかに、メンタルケア心理士®とメンタルケア心理専門士®があります。一般財団法人 生涯学習開発財団の公式サイトでも、この3つが学会の資格として並べて紹介されています(2026年9月24日確認)。名前がよく似ているメンタルケア心理士とは、取り方も学ぶ範囲もはっきり違います。
| 項目 | メンタルケアカウンセラー® | メンタルケア心理士® |
|---|---|---|
| 取得のしかた | 指定の講座を修了すると授与される | 講座の修了などの条件を満たし、こころ検定®2級に合格してから登録する |
| 試験 | なし | こころ検定2級(CBT方式・全国のテストセンター・90分40問・正答率70%以上) |
| 学ぶ範囲 | 心理学の入門知識とコミュニケーション | 精神解剖生理学・精神医科学・カウンセリング基本技法 |
| 検定料 | 試験がないためなし | 7,700円(こころ検定2級) |
| 登録料 | 5,500円(税込) | 6,100円 |
| ヒューマンアカデミーの講座 | 49,000円(税込)・標準3か月 | 62,000円(税込・基礎講座のDVDコース)から・標準4か月〜 |
※メンタルケア学術学会、特定非営利活動法人 医療福祉情報実務能力協会、一般財団法人 日本こころ財団(こころ検定)、ヒューマンアカデミーの各公式サイトで2026年9月24日に確認した内容です。登録料はいずれも2026年2月時点の学会の金額です。講座の受講料は通常価格で、時期によって割引があります。
いちばん大きな違いは、検定を受けるかどうかと、学ぶ範囲の重心です。メンタルケア心理士は、講座の修了などの条件に加えて、こころ検定2級に合格する必要があります。試験は全国のテストセンターでコンピュータを使って答えるCBT方式で、願書による申し込みは廃止され、こころ検定の公式サイトから申し込む形です(メンタルケア学術学会・医療福祉情報実務能力協会 公式サイト・2026年9月24日確認)。学ぶ範囲も、心の働きをからだの仕組みから見る精神解剖生理学や、精神疾患について学ぶ精神医科学まで広がります。
一方のメンタルケアカウンセラーは、心理学の入門とコミュニケーションが中心です。どちらが上ということではなく、学びたいことに合わせて選ぶ資格だと考えてください。
- 家族や同僚との関わり方や話の聞き方から学びたい:メンタルケアカウンセラーが近くなります
- 精神疾患やからだの仕組みまで学び、検定で力を確かめたい:メンタルケア心理士が近くなります
- まず入り口を学んでから決めたい:メンタルケアカウンセラーで学んだあとに、メンタルケア心理士へ進む順番もとれます
もう一つ、講座とこころ検定の関係も押さえておきましょう。メンタルケアカウンセラーの講座には、こころ検定の4級・3級の公式テキストが付いています。こころ検定の4級・3級は誰でも受検でき、検定料は各6,000円、CBT方式で40分20問、100点中70点以上で合格です(一般財団法人 日本こころ財団 公式サイト・2026年9月24日確認)。受検は講座とは別に自分で申し込む任意のものですが、「試験がないのは少し物足りない」「学んだ力を形で確かめたい」という方には、こうした検定を組み合わせる選び方もあります。
>メンタルケアの資格とは?146人が実際に選んだ基準と選び方
費用は受講料と登録料を足して考えます
メンタルケアカウンセラーを取るのに必ずかかるのは、講座の受講料と、修了後の登録料(申請料)の2つです。この講座を開いている2校の案内を並べると、次のようになります。
| 項目 | ヒューマンアカデミー | TERADA医療福祉カレッジ |
|---|---|---|
| 受講料(税込) | 49,000円(通常価格) | 49,000円 |
| 学習期間 | 標準3か月 | 最短2か月〜標準3か月 |
| 在籍期間と延長 | 在籍6か月(無料で1回延長できる) | 無料で3か月延長できる |
| 修了までの課題 | 確認レポート3回+修了認定テスト1回 | 添削問題集3回分+修了認定テスト1回分 |
| 主な教材 | テキスト3冊・講義動画・こころ検定4級と3級の公式テキスト | テキスト3冊・DVD3枚・こころ検定4級と3級の公式テキストと添削レポート |
| 登録料(申請料) | 別途(講座ページは申請料5,100円・税込。学会の資格登録料は5,500円・税込) | 講座ページに記載なし(学会の登録料は5,500円・税込) |
※各校の公式サイトで2026年9月24日に確認した内容です。受講料は変わることがあるため、申し込む前に最新の金額をご確認ください。
ヒューマンアカデミーで学ぶ場合、受講料49,000円に学会の資格登録料5,500円を足した54,500円(税込)が、資格を手にするまでにかかる金額です。この費用(講座ページでは申請料)は受講料に含まれておらず、規定の課題をすべて修了したあとに、申請書と一緒に別に支払う形です。
TERADA医療福祉カレッジの講座ページには、登録料が受講料に含まれるかどうかの記載が見当たりませんでした。学会の登録料は5,500円(税込)なので、申し込む前に講座側へ確かめておくと、あとで予算が合わないということを防げます。
期間は、どちらも標準で3か月です。延長の仕組みがあるので、仕事や家事で思うように進まない時期があっても、すぐに受講が終わってしまうわけではありません。ただし延長には回数や期間の決まりがあります。申し込んだら最初に、4回の課題をいつまでに出し終えるかを決めておくのがおすすめです。
同じ49,000円でも、講義を動画で見るかDVDで見るか、課題をどんな形で出すかは講座によって違います。料金が同じなら、自分が続けやすい学び方のほうを選ぶと、修了までたどり着きやすくなります。
学習時間は期間ではなく時間数で見積もります

講座が示している目安は「標準3か月」という期間です。けれど同じ3か月でも、毎日30分を取れる人と、週末にまとめて学ぶ人とでは、進み方がまったく違います。自分の暮らしに合わせて計画を立てるには、期間よりも「合計で何時間くらいかかりそうか」で考えるほうが役に立ちます。
参考として、通信で学んで取る資格の学習時間の例を紹介します。当協会が認定するメンタルヘルス支援士の受講を終えた方に、総勉強時間を尋ねた結果です(メンタルヘルス支援士 受講後アンケート・2025年3月〜2026年8月・有効回答248件)。
- 10時間以内:42人(16.9%)
- 11〜20時間:88人(35.5%)
- 21〜30時間:66人(26.6%)
- 31時間以上:52人(21.0%)
20時間以内で終えた方が130人(52.4%)と半数を超える一方で、31時間以上かけた方も52人(21.0%)いました。同じ教材で学んでも、かかる時間は人によって大きく違うということです。
これはメンタルケアカウンセラーの学習時間ではありません。教材も学ぶ範囲も違うため、そのまま当てはめることはできません。ただ、入門から基礎の範囲を通信で学ぶ資格では、「何か月かかるか」よりも「自分は合計で何時間くらい使えそうか」で考えるほうが、実際の姿に近いことがうかがえます。
たとえば合計20時間を見込むなら、標準の3か月(約13週)で割ると週に1時間半ほどです。30時間を見込んでも週に2時間ちょっとで、週に一度、決まった曜日に1時間半〜2時間半ほどを取れば、標準の期間に収まる計算になります。メンタルケアカウンセラーの講座には、確認レポート3回と修了認定テスト1回という区切りがあるので、「テキストを1冊読み終えたらレポートを出す」という単位で予定を組むと、進み具合も確かめやすくなります。
メンタルヘルス支援士との共通点と違い
メンタルヘルス支援士は当協会が認定する資格です。比べる側の当事者であることを先にお伝えしたうえで、事実だけを並べます。
共通しているのは、通信で学んで取れる民間資格で、会場に出向かずに資格まで進める点です。どちらも、取ったからといって医療機関や学校で心理職として働けるようになる資格ではありません。
違うのは、認定の仕組みです。メンタルケアカウンセラーは講座の修了で授与され、試験はありません。メンタルヘルス支援士は受験資格がなく、講座の受講者が教材で学んだあとにオンライン試験を受けます。試験は24時間いつでもスマホから受けられ、50問中35問の正解で合格となり、結果はその場で表示されます。費用は受講料35,200円と試験料5,060円(いずれも税込)で、登録料や更新料はかかりません。受講期限は8か月です(当協会 公式サイト・2026年9月24日確認)。講座の修了で区切りをつけたいか、試験で区切りをつけたいかも、選ぶときの目安になります。
取ったあとは知識として使う場面で活きます

メンタルケアカウンセラーは民間資格です。医療機関や学校で心理職として採用されるときは、国家資格の公認心理師や、大学院を修了して取る臨床心理士を持つ人が担うのが一般的で、この資格がその代わりになることはありません。また、精神疾患の診断や治療は医師の業務で、国家資格の公認心理師を含め、心理系のどの資格を持っていても行うことはできません。
では、どこで活きるのか。学会が証明する中身として挙げているのは、心理学の入門知識とコミュニケーションの基礎です。活きるのは職名としてではなく、知識として使う場面です。
- 家族の気持ちが沈んでいるときに、心理学の入門知識をもとに「いまは助言より話を聞く時間」と切り替えられる
- 職場のやり取りで、コミュニケーションの基礎を意識して相手の言い分を最後まで確かめられる
- 付属のこころ検定4級・3級の公式テキストを読み進めて、学んだ範囲を検定で確かめる次の一歩につなげられる
心の不調が疑われる場面で大切なのは、自分だけで何とかしようとせず、医療機関や相談窓口につなぐことです。入門の知識があると、「これは専門家に相談したほうがよさそうだ」と判断するまでの時間が短くなります。
学びを深めたくなったときの行き先もあります。同じ学会の中なら、精神解剖生理学や精神医科学まで扱うメンタルケア心理士へ進む道があります。厚生労働省の「こころの耳」では、メンタルヘルス対策に関連する資格として、公認心理師・産業カウンセラー・臨床心理士などが紹介されています(厚生労働省 こころの耳・2026年9月24日確認)。まずは入門の範囲を学んでみて、自分がどこまで知りたいのかを確かめてから次を決める、という順番でも遅くはありません。
大学で心理学を学んでいなくても、心の学びの入り口はいくつもあります。学歴を問わない資格から学びはじめた人たちの選び方は、次の記事でも紹介しています。
>大学に行かなくてよい!?学歴不問で心理カウンセラー目指す3つの道と資格
メンタルヘルス支援士について
ここまで、メンタルケアカウンセラーの取り方と使い道についてご紹介してきました。
こうした理解を深めることと合わせて、ご家族や職場の同僚、支援の現場で働く方々の間でも、メンタルヘルスへの理解を深めるための学びが広がっています。
当協会が認定する「メンタルヘルス支援士」は、精神疾患の基礎知識、大人の発達障害、認知行動療法、傾聴を中心としたカウンセリングの基本姿勢などを、体系的に学べる民間資格です。2026年には「日本の資格・検定AWARDS 2026」の総合アクセス数部門で第2位に選ばれました。
資格の有無が支援の基準になるものではありませんが、身近な人と日々関わる方が、専門的な知識を身につける選択肢の一つとして知っていただけたらと思います。
Q&A|メンタルケアカウンセラーに関するよくある質問
Q1:メンタルケアカウンセラーに試験はありますか
認定団体であるメンタルケア学術学会の試験はありません。学会の賛助会員指定校が開く講座を修了すると、称号資格として授与されます。ただし講座の中には、確認レポート3回と修了認定テスト1回の添削課題(ヒューマンアカデミーの場合)があり、これを一定の成績で終えることが修了の条件です。修了後に登録料(学会の金額で5,500円・税込)を払って申請します。
Q2:メンタルケアカウンセラーの難易度はどれくらいですか
試験がないため合格率はなく、認定者の数も学会の公式サイトには載っていません。学会はこの資格が証明するものを「心理学の入門知識およびコミュニケーション向上で求められる基礎能力」としています。入門の範囲を、標準3か月の講座の中で最後まで学び切れるかどうかで考えるのが現実的です。
Q3:メンタルケア心理士とどちらを選べばいいですか
学びたい中身で選びます。話の聞き方や人との関わり方など入門から学びたいならメンタルケアカウンセラー、精神解剖生理学や精神医科学まで学んで検定で確かめたいならメンタルケア心理士が近くなります。メンタルケア心理士は、講座の修了などの条件に加えて、CBT方式のこころ検定2級(検定料7,700円)に合格する必要があります。
Q4:メンタルケアカウンセラーの費用は全部でいくらかかりますか
ヒューマンアカデミーで学ぶ場合は、受講料49,000円と学会の資格登録料5,500円を合わせた54,500円(いずれも税込)です。講座ページには申請料5,100円と書かれているため、申し込む前に確かめてください。TERADA医療福祉カレッジの受講料も49,000円(税込)ですが、登録料が含まれるかどうかは講座ページからは分かりません。登録後の年会費や更新料は、学会の資格ページに記載がありません。
Q5:メンタルケアカウンセラーを取ったあとにカウンセラーとして働けますか
医療機関や学校の心理職として採用される要件は、この資格では満たせません。そうした職は、公認心理師や臨床心理士を持つ人が担うのが一般的です。また、診断や治療は医師の業務で、公認心理師を含めて心理系のどの資格でもできません。活きるのは、家族の話を聞く場面や職場のやり取りなど、心理学の入門知識とコミュニケーションの基礎を知識として使う場面です。
まとめ|メンタルケアカウンセラー
- メンタルケアカウンセラー®は、メンタルケア学術学会の指定校の講座を修了すると授与される資格で、学会の試験はありません
- 修了の条件は講座の中の添削課題で、ヒューマンアカデミーの場合は確認レポート3回と修了認定テスト1回です。修了後に登録料5,500円(税込)を払って申請します
- 同じ学会のメンタルケア心理士®は、こころ検定®2級の合格が必要で、精神医科学などまで学ぶ別の資格です
- ヒューマンアカデミーの場合、受講料49,000円と登録料5,500円で合計54,500円(税込)、標準の学習期間は3か月です
- 学習時間は期間よりも時間数で見積もると、自分の暮らしに合わせた計画を立てやすくなります
- 取ったあとは職名ではなく知識として、家族や職場の人と関わる毎日の場面で活かしていけます
【注意事項】
この記事で紹介している内容は、当協会が収集したアンケート・体験談の一部をもとにまとめています。心の状態や必要な支援は一人ひとり異なり、一律の正解はありません。また、本記事は診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状や不安がある場合は、早めに医師・専門機関・お住まいの地域の相談窓口にご相談ください。
本記事に掲載した他団体の資格・検定の情報は、2026年9月24日時点で各団体の公式サイトを確認した内容です。受講料・受験資格・試験方式は変更されることがありますので、申し込みの前に必ず各団体の公式サイトでご確認ください。「メンタルケアカウンセラー」「メンタルケア心理士」「メンタルケア心理専門士」「こころ検定」は登録商標です(各団体の公式サイトの®表記による)。


