第十一回 児童発達支援士 意見交換会の実施報告

6月4日に開催された意見交換会の実施報告をさせて頂きます。今回もとても有意義な時間となりました。皆様ありがとうございました。ここで紹介している内容が皆様のお役に立てば幸いです。

意見交換会議事録

ここからは今回の意見交換会の質疑応答時に、実際にお話のあった内容をご紹介していきます。お客様の言葉をほぼそのままの表現で紹介させていただきます。(個人情報保護のため一部表現を変えている箇所がございます)

質問者

私は療育のことをすごく知りたくて、2,3歳くらいのお子さんで疑いを持つ親御さんのお悩みにどう答えたらいいのか、普段のコミュニケーションの様子などもお聞きできればと思います。

 

回答者A様:私の息子が家では単語は出ていたのですが3歳児検診で言葉が出ないことで引っかかりました。一度受け入れをしている場所に行ったのですが、「なぜ来たの?」というあまりよくない対応をされ、そこから行けなくなりそのまま放置の状態になり、小学校1年生の段階でようやく軽度の発達障害が分かりました。私の中ではおかしいと思うことがありつつ、園のほうからも話が多々ありました。私のように話が合った、疑いがあった方はテストを受けてみるなどに対してもう少し早い段階で導いて欲しかったと思っています。今、療育の先生や小児科の先生などにお話を聞くと3歳から5歳の間がとても大切と言われて、その間を逃しているので今の状態だと18歳になった時に12歳の知能しか無い可能性があると言われました。このような状況になってしまうと、親御さんもすごく後悔してしまうと思うので、きっちり診断を受けるまで繋げてもらったりすると親御さんは安心できるのではないかと思います。私の住んでいる市では6歳までしか言葉の療育を受けれないため、出来るだけ早い時期に検査を受けることも薦めてみるのも、1つの助けになるのではないかと思います。

回答者B様:私の子どもは重度のため少し話が変わるかもしれませんが、私の子どもの場合はてんかん発作を早い時期に知れていれば、今頃もう少し発達が進んでいたということが分かりました。同級生のお子さんは0歳から1歳ごろから療育や病院に入院して長期的な治療を行っていたため、てんかん発作がまったく起こらなくなっています。結果、その子はしっかりと発達できています。そのため療育は早いうちから入れたほうがいいと思っています。また、私の地元には発達障害をたくさん受け入れている園があり、生徒さんで発達障害を持つお子さんではそこに通っている方もおり、その園をおすすめしています。その園は普通の幼稚園などと比べて先生の数も多いため個別で対応をしてもらえたりして、卒園した後は普通の小学校に上がる子も半数ほどいらっしゃいます。このように専門としている所をおすすめすることも良いのではないかと思います。ちょっと遅れているかな、というお子さんは普通の幼稚園と療育の幼稚園を掛け持ちして行かれている方もいて、先生方と話し合いをしながら少しずつ普通の幼稚園の比率を高めていく方も多くいらっしゃいます。


質問者
私の甥っ子がADHDで今小学4年生なのですが現在薬を処方されており、その薬が効かなくなってきました。そういう場合はどうすれば良いのでしょうか。薬が効かなくなり暴れてしまい、別室に隔離されている環境で甥っ子も余計にフラストレーションがたまり、ヘルプの方との相性も悪くどんどん負の連鎖に陥ってしまっています。どこから何をしてあげればいいのか、私が少しでも知識をつけてお手伝いをしたいと思っています。何か分かる方がいらっしゃいましたらお聞きしたいです。
回答者A様:今オンラインの塾で発達障害のお子さんがいらっしゃり、似たような状態でそのお子さんも暴力をふるうようになってしまったらしいです。学校の先生も取り合ってくれず学校にも行けなくなってしまっていました。ですが、医療機関に相談していくと脳の構造の問題があったりするため、まずは検査をしたようです。専門の療育施設、例えば放課後デイサービスなどに行かせることで個別の学習支援をしてくれる場所があります。そこで自己肯定感を高めてあげることで考え方がちょっとずつ変わってくることがあります。また、自分の中で安心感や達成感を持ち、落ち着いてくることもあります。そういう所に通わせてみるというのも1つの手だと思います。
回答者B様:薬に関しては聞いた話になってしまうのですが、この前通っている発達のカウンセラーの先生から薬は何種類かあり、その相性によってまったく合わないものからすごく合うものまである場合があるため、もしまだ1種類しか試していないなら別の薬を試してみるというのも手だと思います。また、ヘルプの方との相性が悪く伝えるか悩んでいるということについてですが、私はヘルプをしている立場の意見ですが絶対に伝えたほうが良いと思います。クレームとして言うと関係性が悪くなってしまうので、相談をするという形で言ってみると良いと思います。ヘルプをする人間もこのやり方で合っているのかなという不安があります。ですので、そのヘルプの人にもよりますがこういう所がやり辛い、こういう声かけは傷ついてしまうと言ってもらえたら改善される可能性があります。担任の先生やスクールカウンセラーの先生、サポートの先生を巻き込んで困っていることを発信していくことが大切だと思います。

【まとめ】第十一回 児童発達支援士 意見交換会の実施報告

今回も様々なお話が出てきました。ADHDの児童に投薬する薬については、賛否両論ある点でしょう。投薬することに対して否定的な方、肯定的な方。どちらが良いという答えは私どもにはありませんが、こうやって情報を共有させていただくことで、判断をする基準の一つに繋がっていくのではないでしょうか。

協会ではすでに1万4千名以上の受講者がいらっしゃいます。その方たちに協会公式LINEを通じてアンケートをとったりしています。今後そういったアンケート結果を分析し、皆様にも開示していきたいと考えています。発達支援のお役に立てれば幸いです。

今回ご参加いただいた皆様ありがとうございました。

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