【児童発達支援士インタビュー】癇癪やパニックを起こす発達障がい児を理解できない自分に腹が立つ・・

当協会が認定する資格、児童発達支援士または発達障害コミュニケーションサポーターを受講された方にご協力いただいている受講者インタビュー。今回は3名のインタビューをご紹介します。この記事の中からきっと多くの学びを得られると思います。是非ご覧ください。

児童発達支援士:Tさん

児童発達支援士資格を受講するきっかけ

子ども2人が発達障害(自閉スペクトラム症)と診断され、その子ども達をを育てる為、発達障害について自分なりに学んできたので、その学んだ事を活かして仕事をしたいと思い児童発達支援士の資格を取得しようと思いました。

発達障がい児支援をしていて最も辛かったことは

今は二人の子どもがそれぞれ大学生になりましたが、特性の違う発達障害をもっており、長女は幼稚園の頃から自閉気味でなおかつ小学校に入学と共に音声チックと咳チックを発症、長男は、幼稚園の年長時に広汎性発達障害と診断された。しかし、その頃は、社会的にも、教育現場でも発達障害に対しての認識が低く、子どもを育てる上で苦労しました。

発達障害に関する知識を習得し何か変わりましたか

この資格を取得する前から、私が発達障害に関して勉強をしていると知ってる友人、知人などから、相談を受けたりしていました。しかし、資格を取得したことで、発達障害のお子さんをお持ちの方や、グレーゾーンの方など困っている方と出会う機会があった際に、今までは自分の子育ての経験等を話をして、相談にのっていましたが取得した事により、自分の経験だけでは無く、児童発達支援士取得で学んだ専門的な知識を踏まえた上でアドバイスを伝えることができるようになったので良かったと思います。

ご自身と似た境遇で悩んでいる方に何かアドバイスはありますか?

昔と違い、現在は教育、福祉、医療の分野において発達障害に対しての認識が変わって来ており、ケアしやすい環境にあるように感じます。自分のお子さんが、幼稚園や学校の先生などに指摘を受けた場合、それを受け入れ検査や療育をきちっと受けて、ご家庭を含め早期ケアをする事をおすすめします。

発達障がい児の支援を行う上で大切だと感じていることは

その子の特性を知り、(苦手な部分、得意な部分)ケアをすると共に、お子さんだけでは無く、保護者の方のケアも行う事も必要であると思います。私自身、子ども達を育てるなかで専門の先生や周囲の人達に助けていただいた経験があり、その経験が私や子ども達にプラスの影響を与えたからです。これらのことから、子どものケアのみではなく、保護者のケアの必要性があると考えました。

児童発達支援士:Nさん

児童発達支援士資格を受講するきっかけ

現在、放課後等デイサービスで働いています。特別支援学校に通われているお子さまや普通学校で特別支援級に在籍されているお子さまと関わることに対し、未だに難しい場面に遭遇する時があります。少しでも彼ら彼女らに寄り添って考え方や行動を理解できるよう、資格の取得を目指しました。

発達障がい児支援をしていて最も辛かったことは

突然癇癪を起こし、壁に頭を打ち続けたり、近くにある物を壊すなどのパニック行動など、数えれば切りがありません。彼ら、彼女らがなぜそのような行動をするのか、なぜそのような言動をするのかを理解できない自分に腹が立ちました。

発達障害に関する知識を習得し何か変わりましたか

指導の方法です。子どもが興味あることを自由に楽しめる環境作りや、やる気を引き出すための条件の習得はとても勉強になりました。また、子ども達の自由な発想を大事にし、それを承認しながら自主性や主体性を見守ることが重要だと思いました。

ご自身と似た境遇で悩んでいる方に何かアドバイスはありますか?

親御さんです。多かれ少なかれ、自分の子どもが障がいを持っていることで悩んでいる親御さんに、微々たるものではありますが、いま自分が持っている知識や経験を何らかのかたちで伝えたいと思っています。また同じ境遇の方々が集まって、お話ができるような場所や時間も必要だと思います。

発達障がい児の支援を行う上で大切だと感じていることは

お子さまにできるだけ寄り添うこと、関わることだと思います。話をしたり、一緒に遊んだりすることで、彼らが何を思い、考えているのかを知ることが最も大切なことかと思っています。支援するというのではなく、同じ立ち位置、同じ目線で接することが大事なのかな、と思っています。

児童発達支援士:Tさん

児童発達支援士資格を受講するきっかけ

現在、大学で心理学を専攻しています。公認心理師又は臨床心理士を取得する為には大学院へ行かなければならないのですが、家庭の経済的事情により、ストレートに進学をすることができなくなったため、自分で働いて学費を貯めてから行こうと決意しました。しかし、学部卒だと無資格になってしまう為、何か専門的な資格を取得した上で働きたいと思った時に、この児童発達支援士という資格を知りました。私も幼い頃から療育を受けてきた身であり、元々発達障害を抱えた子どもや保護者の為に将来支援を行える立場になりたいと思っていたので、取得しようと思いました。

発達障がい児支援をしていて最も辛かったことは

私はまだ学生であり、子育てをしたことがないので、自分が療育を受けて良かった点を書かせていただきます。ご了承ください。私は小学校低学年の頃に突然チック症を発症しました。その後専門医を受診し、自閉症(現:自閉スペクトラム症)の傾向が見られるので、通級学級へ通うよう勧められた為、小学校低学年から小学校を卒業するまで通級学級に通い、療育を受けました。私は元々他の人と話したり、自分の意見を他の人に伝えたりすることが苦手でした。しかし、小学校を卒業するまで療育を受け続けた結果、他の人となんとか人並み程度には話せるようになったり、自分の意見を他の人に伝えたりすることができるようになりました。もし、あの頃に療育を受けケアをしていなければ、大学に通い、定型発達の子どもと一緒に学ぶことさえもできなかったと思っています。私はグレーゾーンや発達障害を抱えている子はもちろんのことですが、療育は生きていく上で大切なことを学ぶことができるので、定型発達児といわれている子達にも教育の一環としていつか普及していってほしいなと感じています。

発達障害に関する知識を習得し何か変わりましたか

私自身が元々チック症と自閉スペクトラム症傾向であり、現在大学で勉強をしているので知識はありました。しかし、療育のアプローチはTEACCHしか知らなかったので、療育のアプローチの専門的な知識を学んだことにより、就職はどんな分野にするかどうかが明確になった気がしました。

ご自身と似た境遇で悩んでいる方に何かアドバイスはありますか?

もし自分自身が周囲の人より生きづらいなと感じたり、周囲の人から「○○さんって変わってるよね」なんて言われて辛かったりして悩んでいる時は、心理士(セラピスト)でもいいですし、自分の信頼できる人にまずは話をしてみてください。もちろん、自分で専門機関へ足を運んでみてもいいです。自分に発達障害の疑いがあると分かったら、受容することはなかなか難しいと思います。しかし、専門家から提示された支援方針に従えば良い方向にいくと思います。私自身も幼い頃は他人と話すことも、自分の意見を言うことも苦手でした。しかし、療育を受け続けた結果、なんとか他人と話したり、意見を伝えたりすることができるようになりました。自分を変えたいと思っているのであれば、少しずつでも良いので一歩踏み出してみてください。

発達障がい児の支援を行う上で大切だと感じていることは

信頼してもらい、心を開いてもらうことだと思います。確かに、その子の特性に合わせて療育のアプローチをすることも大切なことだと思います。しかし、子ども達に信頼してもらい、心を開いてもらえなければ、療育を行ってもその子にとって良い方向へ持っていけないように感じているためです。

【まとめ】癇癪やパニックを起こす発達障がい児を理解できない自分に腹が立つ・・

今回も貴重なインタビューをありがとうございました。

ここでご紹介している受講者は、当協会の認定支援士にお申込みいただいている方となります。資格の学習だけにとどまらず、さらなる知識の獲得や支援活動を積極的に行っていらっしゃる方々です。その意識の高さには頭が下がります。今後も共に支援の輪を拡大していきましょう!

最後までご覧いただきありがとうございました!

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