第十六回 児童発達支援士 意見交換会の実施報告

12月14日に開催された意見交換会の実施報告をさせて頂きます。今回もとても有意義な時間となりました。皆様ありがとうございました。ここで紹介している内容が皆様のお役に立てば幸いです。

意見交換会議事録

ここからは今回の意見交換会の質疑応答時に、実際にお話のあった内容をご紹介していきます。お客様の言葉をほぼそのままの表現で紹介させていただきます。(個人情報保護のため一部表現を変えている箇所がございます)今回は、皆様から頂いたお話をひとつずつエピソードという形で紹介をさせて頂きます。

発達支援エピソード①

小1の次男が、自閉スペクトラム症とADHDの診断を年中の時に受けました。その次男が町の療育センターに通い出したときの話です。結婚して嫁いだところは周りに知り合いがおらず、相談できる人がいませんでした。独身時代の同じ職場の女性と連絡を取り合うことがあり、思い切って次男の療育の話をしたら「うちも通っているよ」と話してくれて、お互いの情報交換をしたり、悩みを聞いてもらったりしてとても良かったです。

発達支援エピソード②

3歳の息子が発達障害なので、息子への正しい接し方を学びたいと思い、受講しました。息子は癇癪が多く、思い通りにいかずにイライラした時に頭を壁に打ち付ける自傷や、ものを投げる行為があり悩んでいました。今年10月から個別療育に通い出し、先生が息子とマンツーマンで対応してくれています。私も同席して見学させていただいているのですが、言葉のかけ方ひとつでこんなにも息子が思い通りに動くのかと感動しました。言葉が遅いので、うまく伝えたいことが言葉に出来ずにそれが癇癪に繋がっていると分かりました。最近は自傷ともの投げがほとんどなくなり、接し方でここまで変わるのかと驚いています。

発達支援エピソード③

10月まで学習教室を経営していて、特別学級や養護学校などからも通っていただいていました。発達障害の生徒さんも多くなり、専門の知識を習得したいと思い、資格を取得しました。

聞いた話ですが、特別学級に通っているからという理由で、教科書を配ってもらえないとか、平仮名、カタカナ、漢字も書けるようになっているお子さんに大きなマス目の紙に「あ」の文字ばかりずっと書き続けているような状態があるようです。また、療育センターに毎月一回休まず通っても、お医者さんと話するのは三ヶ月に一回で、ずっとパソコンに打ち込みしてるだけで、家庭でどのように対応したら良いのかも誰も教えてくれないとの事でした。放課後は支援センターに通っているのですが、そこでも今日は何をして、家庭でどのように対応したら良いかも誰も教えてくれず、相談することができないそうです。そのかたは、小学3年生にあがった頃に、突然支援学級に入れられたそうです。

発達支援エピソード④

自身の子がADHDの兆候があるので、発達障害について調べたり学んでいたところ、もっと深く学んで適切な支援ができるだろうと思ったのに加えて、仕事で子どもにある技術を教える立場であり、子どもたちとのコミュニケーションに関しても学ぶことが多そうだと思ったので児童発達支援士の勉強をしました。

これはまだ自分に知識がなにもない時の経験談です。仕事で接する子どもの中に、何人か『困った生徒』がいました。今思えば発達障害の兆候があるとわかるのですが、当時はクラスの内容にそぐわない事をする子は叱るしかできませんでした。それでも私のことを好きでいてくれて懐いていましたが、クラスのレベルについて来られなくなって辞めてしまいました。楽しくて好きなことを続けられなくなるのはきっと悲しいだろうなと思います。私が資格を持って指導できたら、発達障害のある子の親御さんも安心して相談してくれるかなと思い、頑張って早く合格しなくては、と思います。

発達支援エピソード⑤

息子がASDで、勉強のために小学校で支援員として勤務。息子とは違う特性も多くあるため、声掛けや対応策の知識を養うために児童発達支援士の勉強をしています。

息子の1歳半健診にて成長について相談し、その後、病院でASDと診断されました。治ることはないと宣告され、ショックでどうやって帰ったのか記憶にないくらいでした。その後、いろいろ勉強し、STやOTも積極的に通い、デイサービスなどの利用もしました。そのかいもあり、同じ年頃の子と同じとまではいきませんが、かなり追いついたと思います。そもそも、こういうのを知らない方や、申請が面倒ではありますが、やれば成果は少しでも見られると思います。息子が入学するまでかなりハードでしたが、積極的に取り入れてよかったと思っています。

発達支援エピソード⑥

我が子3人が発達障害です。子育ての経験を活かし、今は小学校で介助員として働いているのですが、子どもたちと触れ合う中で、もっと専門的な知識が欲しい、勉強したいと思い、児童発達支援士の受講を決めました。

娘が低学年の頃の話です。(現在中2)娘はASD強めのADHDです。ドッジボールや百人一首など、勝ち負けのあるものは勝たないと泣き叫ぶ傾向がありました。ドッジボールに関しては、自分だけ狙われると思い込んでいたりもしました。まず、ルールをわかりやすく説明し、楽しんでやるものだということを伝えました。(ルールブックを作りました)その活動の前にストレスになるものがあったりするときは、ちょっとしたことでキレてしまうので、自分の今の気分はどうなのかを確認(表情のカードを利用)して、審判をするか、チームに入るかを決めて授業に参加していました。審判をやっていくうちに、ルールもしっかり理解し、チームに入って取り組めるようになりました。今は楽しいから負けてもいいんだと、どんな活動にも参加できています。

【まとめ】第十六回 児童発達支援士 意見交換会の実施報告

今回はいつもとは違い、皆様の質疑応答の部分ではなく、皆様がお話しくださった「エピソード」に焦点を当ててご紹介させていただきました。

他者の経験談を聞くことで、自らも経験したかのようになり、今後の判断基準にも繋がっていくことと思います。受講中の方はご存じだと思いますが、当協会では皆様より沢山のエピソードを募集しており、そのエピソーを受講者専用ページにて紹介をしております。そのサイトには一〇〇を超えるエピソードが常時掲載されていますので、こんなときどうするのかな?という疑問が浮かんだ時にすぐに確認ができると好評を頂いております。

今後も積極的に活動をしてまいります。今後とも宜しくお願いいたします。

関連リンク>[受講者専用]療育エピソードを閲覧できるサイトを開設

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