世界を変えた天才は発達障がい者(自閉症・ADHD・学習障害)が多い

私はたくさんの子どもたちと接している中で「天才とは発達障がい児のことを言うのではないか」と漠然と思っていました。ネット検索するとそのような事実をたくさん見つけることができます。これまで3万人以上の子どもたちの教育に携わり現在は(一社)人間力認定協会 代表理事の私井上が、今回は「世界を変えた天才は発達障がい者(自閉症・ADHD・学習障害)が多い」というテーマでお話いたします。

発達障がい者(自閉症・ADHD・学習障害)の歴史的偉人は誰?

代表的な発達障がい者の偉人と言えばやはりこの人、発明王トーマス・アルバ・エジソンでしょう。皆様ご存知の通り、現代の文明は彼の偉業によるところが大きく、生涯におよそ1,300もの発明と技術革新を行った人物です。「天才とは1%のひらめきと99%の努力」という言葉はあまりにも有名です。他にもアインシュタイン、ピカソ、モーツァルト、織田信長、坂本龍馬などなど、あくまでも学者による推測ですが、挙げていけば枚挙にいとまがありません。

発達障がい児だったトーマス・エジソン

少年時代のエジソンは学校をわずか3ヵ月で退学処分になるという偉業?を残しています。その辺の話をウィキペディアで見てみると次のように書いてありました。

少年時代のトーマスは、異常なほどの知りたがり屋であった。小学校に入学するも、教師と馬が合わずわずか3か月で中退した。当時の逸話としては、算数の授業中には「1+1=2」と教えられても鵜呑みにすることができず、「1個の粘土と1個の粘土を合わせたら、大きな1個の粘土なのになぜ2個なの?」と質問したり、国語の授業中にも、「A(エー)はどうしてP(ピー)と呼ばないの?」と質問したりするといった具合で、授業中には事あるごとに「なぜ?」を連発し、先生を困らせていたという。そのような好奇心は学校内にとどまらず、ガチョウの卵を自分で孵化させようとして、卵を抱き抱えてガチョウ小屋の中に何時間も座り込んだり、「なぜ物は燃えるのか」を知りたいと思い立ち、藁を燃やしていたところ、自宅の納屋を全焼させるという事件を起こしたりしたこともあった。これらが重なった挙句、最終的には担任の先生から「君の頭は腐っている」と吐き捨てられ、校長からも「ほかの生徒たちの迷惑になる」と言われ、前述の通り入学からわずか3か月で退学することとなった。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

校長先生がエジソンに放った言葉「君の頭は腐っている」はかなり衝撃的ですね。でもこのようなことは今でも日常的に存在し、子どもたちを大いに傷つけています。場合によってはそのような心無い言葉で子どもの将来を奪うこともあるというのに。

君はポンコツで家族の恥

長男が市立保育園に通っていた時「先生がね、ぼくのことおバカちゃんて呼ぶんだよ」と報告してきたときは大変驚きました。小学3年生の時には、担任の先生から「お前はポンコツだな」とか「お前は一族の恥だ」等々、日常的に罵詈雑言を浴びていたようで、それを聞いていた他の子が保護者に相談し発覚したときは、とても悲しい気持ちになりました。

負の連鎖はネット社会にも

小学校に上がるとこのようなことがあっても子どもは親に相談することはあまりありませんから、子どもへの影響は水面下で進行してしまうことになるのです。

現在、ネット上にあふれる他人への心無い批判の数々。ネット上で他人を批判する人たちも、もしかして幼少期にそのようなものの被害者であったのかもしれないと思うのは私だけでしょうか。

発達障がい児への「心無い言葉」の被害は甚大!?

見た目がほかの子と変わらない発達障がい児(自閉症・ADHD・学習障害)への心無い言葉の被害は想像以上に甚大です。体に不自由があれば見てわかります。ただし発達障がい児は見た目では全く分からない。そこに悲劇が生まれます。

「なんでできないの?」「ずるしてるよね?」「反抗しているの?」「努力がたりない!」「根性がないんだよ!」「やる気がないね!」「バカなの?」などなど、、、

子どものセルフイメージを左右する心無い言葉

そのような心無い他人の示唆や言葉が、その子のセルフイメージを形成していきます。これが厄介なのです。何も理解していない他人の不用意な言葉がわが子の性格を決定しているのです。

発達障がい児はマイナーだからいじめられる

発達障がい児(自閉症・ADHD・学習障害)はいじめや差別の対象になる確率が高いのです。それは必然的に起こる比率の問題だと私は考えています。発達障がい児の比率は一説では全体の15%と言われています。その他が85%ですから発達障がい児は少数派ということになります。いわゆるメジャー(多数派)なのかマイナー(少数派)なのかの問題です。

多数決がいじめを引き起こす!?

学級委員を決めるにも、政治家を決めるにも、なんでもかんでも多数決。多数決で決まったものは、なんとなく正しいような気がして誰も反対できない世の中なのです。多数決とは主に、どうしても意見がまとまらないときの最後の手段として用いられているのですが、最初から選挙のように多数決で決めるものもあります。

多数決の結果を正しいとする判断は、多数派が正しいという容易な結論につながります。このことが少数民族への弾圧が終わらない原因であり、いじめがなくならない原因なのだと私は思います。

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B型とAB型は変人?

日本人の血液型の比率はA、O、B、AB型の割合が4 : 3 : 2 : 1となっています。つまり、A型とO型を合わせると全体の7割を占め多数派となり、B型とAB型を合わせて3割なので少数派ということになります。このことから日本では2割のB型は「自分勝手」と言われますし、1割のAB型は「変わり者」と言われるのです。ちなみに私の家族、私がメジャーなA型、妻は自分勝手なB型、息子は変わり者のAB型ということになります(笑)

A型  ■■■■
O型  ■■■
B型  ■■
AB型 ■ (全体の10%)

だからAB型(10%)は「変わり者」、発達障がい児(15%)も変わり者?となるのかも

「発達障がい」か否かは多数決できまる!?

発達障害の判定も、私は同じようなものだと考えています。多数派を正しいと捉えれば、少数派は正しくないということになる。だから少数派は多数派に近づくように努力しなさいって言われているようなものなんですね。学業でいうと全体的に成績が良いと頭が良い、全体的に悪いと勉強に向いていない、科目ごとに大きな差があると学習障害って言われることに違和感を覚えます。

発達障がい児が活躍する時代がやってきた

発達障がい児が活躍する時代、それは今です!コロナで世界は100年に一度の激動期に入りました。これまでの価値観が崩壊し、新しい時代に合った価値を創造していく時代に入ったのです。先に挙げた偉人を見ても分かるように、発達障がい児はこの激動の時代の救世主になる可能性を持っているとは思いませんか(^^)/。

結論:世界を変えた天才は発達障がい者(自閉症・ADHD・学習障害)が多いは本当!!

本当!というより、発達障がい児は世界が変わるときに活躍するということかもしれません。しかし、実際問題彼らは普通の先生、普通の親、普通の友達に悪いセルフイメージを植え付けられてしまっているので、これを取り除き、自分が大切な、貴重な存在だと気づかせることが必要なのです。

過去の偉人達も、それを認め受け入れた人達がいたからこそ彼らは偉人と呼ばれるようになれたのです。そこで発達障がい児を伸ばすために親として、指導者として必要なことを次回は話していきたいと思います。

 

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