ご好評をいただいている「受講者インタビュー」をお届けいたします。今回ご紹介するインタビューは40代の女性から頂いたものです。コロナ禍で支援の方法が変わったことをきっかけに児童発達支援士を受講して下さったとのこと。インタビューを頂いた際、思わず涙がポロリと流れるようなエピソードをお話しいただきました。この場を借りて御礼申し上げます。
この方の経験が皆様のお役に立つことを信じ、ご紹介させていただきます。
40代 女性 Yさんへインタビュー
児童発達支援士を受講するきっかけ
子どもが発達障害で長い期間病院にお世話になってます。毎年のように入退院を繰り返しながら自立への練習をしています。今回受講したきっかけはコロナがきっかけです。毎年、娘が精神的にも調子が悪くなると入院させて心を休ませてきましたが、今年の入院予定日に緊急事態宣言が出てしまい、そのうえ入院先の病棟が県からの要請でコロナ病床確保のために突然使えなくなり 我が子の入院受け入れ先がなくなってしまいました。
入院できなくなり薬も倍に増え、自宅で私がみています。今までも看護師さんたちに教えてもらいながらたくさん勉強してきたつもりですが、もう病院を頼ってばかりではいかなくなり、それなら私が資格を取って娘をみれるプロになろうと思い受講しました。
発達障がい児支援をしていて最も辛かったことは
発達障がい児である我が子の子育てで最も大変なことは、普段精神年齢も低くとてもピュアで笑顔の娘が、自己肯定感が下がった時に自傷行為やパニックを起こすことです。パニックを起こすとどうしても母親の私にあたるため娘も私も足がアザだらけになることもあります。自傷行為の中には硬い物を蹴飛ばす場合もあります。そうやって自分の体に痛みを与えるのです。それほどまでに苦しんでいる娘を見る時が母親として助けてやりたくて1番辛い時間です。
そしてもう一つは、入退院も多くほとんど学校に行けない娘なので、人との関わり方もうまく出来なくてなかなか友達が出来なかったことです。学校に行っても支援級にいてもついていけない、友達はみんな成長していくので話も合わなくなってくる。そして学校に行けなくなるの繰り返しです。
発達障害に関する知識を習得し何か変わりましたか
私が勉強する姿を見て娘が「ママは私のために勉強してくれてるの?」と聞いてきたので、正直に「そうだよ。ママは◯◯のことが大好きだからね。たくさん◯◯のこと知って一緒に色んなこと楽しみたいんだよ。」と答えました。
すると娘が今までにないぐらい嬉しそうな顔をしたことです。
発達障がい児の正しい知識を習得できたことで、今までやってきた子育てに自信も持てました。私のやり方は間違ってるのかもしれないと悩んだ時期もたくさんありましたが、今回勉強して色々なことの再確認もできました。今回勉強して正しい知識を得て理解したうえで、娘への声掛けや接し方が出来るようになったと思います。そうしたら娘の心に言葉が届く回数が増えた気がします。言葉が届いて娘が笑顔でいれる時間が増えた気がします。娘の笑顔が増えると自然と家族の笑顔も増えるので勉強したことで良いことがたくさん増えてる気がします。
悩んでいる方に何かアドバイスはありますか?
とても簡単なことですが、親が明るく笑っていたら子どもも明るく笑ってくれるということです。そしてお母さんにも感情があるよと教えてあげることです。
これってとても簡単なことで1番難しいことだと思うんです。発達障がい児を育てていると、辛いこと、大変なことがたくさんあると思います。でもお母さんが暗く辛い顔をしてると子どもは不安になり自己肯定感が下がることにも繋がることがあると思います。
お母さんが笑顔になれる方法として、我が子を見る視点を変えてみる。違う角度から見てみることが大切かなって思います。どうしてこんなことするの?!っていう腹の立つことでも、違う角度から見てみると思わずププッて吹き出してしまうぐらい面白いと思えることもあります。
発達障がい児の子育ては、視点や角度を変えて見るだけで、きっととても楽しく面白い子育てになると思います。そしてお母さんも痛い時は痛い、悲しい時は悲しいとゆう感情があることを言葉にして教えてあげると、子どもはそこから人との関わりを学ぶこともあります。悩んでる人がいたとしたら、うまくいかないことがあっても、そういう時は子どもと一緒に親も必ず成長してるので、うまくいかないことが決して悪いことではないし、大丈夫。子どもと一緒に歩いた先の未来は明るいよ。1人じゃなくてみんなと一緒に乗り越えようと伝えたいです。
発達障がい児の支援を行う上で大切だと感じていることは
資格をとって思ったことは、発達障がい児を支援するうえで大切なのは、やはり正しい知識だと思います。
ここがブレると、いくら気持ちがあってもうまくいかないと思います。もちろん教科書通りにはいきませんが、正しい知識を習得しているか、いないかでは確実に進む方向が違う気がします。それと子どもが何かおかしなことをしたとき、何故そういう考えになったのかを自分の目線を下げて、その子の気持ちになって想像してみることも大切だと思います。
子どもと同じ目線になるとわかることがたくさんあると思うからです。そうやってわかったうえで、正しい知識もあれば、きっとその子にあった声掛けや対応が出来るのではないかなと思います。
【まとめ】発達障がい児を支援するうえで大切なのは、正しい知識
いかがでしたでしょうか?何度読んでも保護者の愛情深さや切実なる思いがひしひしと伝わってくる文章です。後日談になりますが、とても素晴らしい内容だったため、興味がありいろいろと掘り下げてお話を聴いたところ、お子様が3人いらしてここで登場する娘様は末っ子のお子様だと。真ん中のお子様も発達障がい児で、障がい者手帳をお持ちだったようですが、高校生になり生まれて初めて障がい者手帳がなくなったとのこと。それまでに様々な治療や訓練をされたという事で、こちらのお話ももっと聞きたいなと思うものでした。
今回ご紹介した方に限らず、これまでインタビューさせていただいた方も、これからの方も皆さん沢山のエピソードをお持ちです。
そのエピソード(経験)を誰かに共有できていますか?拡散できていますか?
きっとこの受講者インタビューを読んだときに皆さん、勇気づけられたり、安心したり、共感出来たりというプラスの感情を抱いたと思います。そうであるならば、皆様が経験されている日常を公開するだけでも、同じようにプラスの感情になる人がいるはずです。これ以上の社会貢献はありません。発達障がい児の支援を行っていてやはり重要だと感じるのは、保護者の精神状態です。保護者が明るく前を向ける精神状態にある時は、子どもにも良い影響を与え、子どもも安定していることが多くなります。しかし逆であれば、子どもも不安定になってしまうものです。
だからこそ、是非皆さんもどんどん情報を発信していってください!もし、発信の手段がないという方は、ご相談ください。当協会を通じて発信していくことも可能です。これもひとつの協会の存在価値です。発達障がい児支援の輪が拡げるカギは、皆さんが持っています。皆さんの中に眠っています!