非認知能力(人間力)と発達障がい児の特性は相性が良い!?

今話題となっている非認知能力という言葉。どうして今この非認知能力に注目が集まっているのでしょうか?これらを調べた結果、非認知能力が重要視される時代は発達障がい児も今よりも活躍できる環境が現れるのではないかと考えています。今日は着眼点を変える、そんな記事になると思います。

非認知能力とは

そもそも非認知能力とはなんでしょうか?知っているようで知らないという方が多いのではないでしょうか?私はこういう言葉の定義や意味をしっかりと理解しておくことは非常に重要だと考えています。そこがずれていると、本来の目的を達することができなくなるからです。伝言ゲームのようにちょっとずつずれていき「あれ?何ためにこれやっているんだっけ」となりがちです。そのためまずは非認知能力について確認します。

意欲、協調性、粘り強さ、忍耐力、計画性、自制心、創造性、コミュニケーション能力といった、測定できない個人の特性による能力。学力(認知能力)と対照して用いられる。学術研究によって、非認知能力の高さが学歴や雇用、収入に影響することが明らかになっていることから、幼児教育の分野で注目を集めている。非認知能力は、学力のように1人で身につけられるものとは異なり、集団での行動の中での困難や失敗、挫折などの経験を通して養われるものが多い。

エドテックジンより引用

非認知能力が着目された背景は

日本では2020年の教育改革で、認知能力だけではなく、非認知能力も評価対象にしていくことが発表されました。これは大きな変化だと思います。具体的には大学のセンター試験廃止がもっともわかりやすいところです。今まではテストの結果だけで合否を決めていましたが、今後はAO入試のような形で、その子の個性や特性をみたうえでの合否を決めるというものです。

でもこのような変化がなされた理由はなんでしょうか?

この答えは簡単です。「日本の景気が悪化しているため」このひとことに尽きるでしょう。皆様もわかると思いますが、うまく結果や効果が出ている時にわざわざその施策を大きく変更するなどありえませんよね。ダイエットをしている方であれば、体重が順調に減ってきているのに、今やっていることをぱたっとやめて違う方法にしようなんて考えないでしょう。つまり政府が2020年にこれだけ大きな変革をしたという事は、「このままではまずい」「今の施策には効果がない」と判断したと言っても過言ではありません。この点は当然私の主観も入っていますのでご理解ください。

ここまでで「変革」の理由はお分かりいただけたと思いますが、なぜその変革内容として「非認知能力」なのか?はわかりませんね。その点をここから紹介します。

時をさかのぼること20年。このような研究結果が発表されました。

2000 年にノーベル経済学賞を受賞したシカゴ大学のヘックマン博士の研究によると学校や学習塾で認知能力を高めるより、非認知能力を高めた子の方が将来幸せになるということを、たくさんの被験者による追跡調査で明らかにしています。将来の収入、幸福度、社会的成功などの指標に基づき調査を行い、実証されたそうです。ちなみに認知能力とは「IQ」 「学力」 「記憶力」 のことで、非認知能力とは一般には「人間力」と言われ、自尊心(自己重要感)や意欲、あきらめない力、思いやり、協調性、社交性だそうです。また、対人関係から培われる非認知能力(コミュニケーション能力)は重要で、これを鍛えることで認知能力(学力)も向上することがわかったのです。

この結果から今までの認知能力重視ではなく、非認知能力重視に切り替えるべきだと判断したと言われています。当然ここに至る考えはいろいろあるので他の理由もあるでしょう。しかし、このヘックマン教授の発表は大きな影響がありました。またもうひとつよく言われるのがベリー幼稚園プログラムというもの。こちらも早期に非認知能力を高めることでその後の人生に好影響を与えることを示したものです。このような研究結果が、政府の決定を後押ししていると言えそうです。

発達障がい児の特性に照らし合わせる

ようやく、今回の本題です。

認知能力が重視される社会と非認知能力が重視される社会では、どちらの方が発達障がい児は生きやすいでしょうか?私は非認知能力重視の社会だと思っています。当然発達障害を持つ子でも、抜群の記憶力によってテストの点数が抜群に良いという子もいるでしょう。しかし、多くは学習面でも何かしらのトラブルを抱えていることが多いため、認知能力だけで評価される社会は厳しいと言わざるを得ません。

さらにいうと、認知能力はIQ・学力・記憶力に限られますが、非認知能力は上記で紹介したようにたくさんの項目がありましたよね。つまり沢山の個性が認められる・評価されるのが非認知能力だという事なんです。認知能力では、ごく限られた一部の人間だけになってしまうし、そこを競うためだけに教育された子の心はどうなんでしょう。そういった意味でも私はこれからの時代にとても期待しています。

では具体的に発達障がい児のどのような特性が、どの非認知能力に活きてくるか見ていきましょう!

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活発過ぎる×行動力がある

ADHDの特性を持つ子は時として活発過ぎる。その行動を抑えるために薬を飲む。これは学校生活に適応するために必要な措置なのかもしれませんが、正しいかどうかは何とも言えませんよね。その有り余るパワーをもし、良い方向に繋げることができたら、とんでもない偉人になる可能性すらあります。我武者羅に自分の限界を超え取り組めることは、まぎれもない才能です。

さらにこの能力は行動力や瞬発力があると言えます。情報化社会の現代では、スピード命です。いち早く行動に移したものがかつ社会でもあります。そういった側面から見ると、活発過ぎる点は十分スキルになり得るでしょう。

こだわりが強い×やり抜く力がある

自閉症の傾向がある子は、こだわりが強いとかなかなか他の行動に切り替えられないという特性があります。しかしこれも見方を変えると、やり抜く力があると言えるのではないでしょうか?好きなことにしか興味を示さないという事も同じで、好きな事だけに集中してスペシャリストになれば良いと思います。今の時代は、万能にこなせるよりも、一芸に秀でている人の方が私は重宝されるのではないかと考えています。「ある程度」というレベルはロボットやコンピュータでも十分対応できるからです。「ここまでやったか」「このこだわりは凄い」というのは人間のみができる技です。こだわりの強さも十分に強みになり得ます。

独特の世界観がある×創造性

発達障害は脳の障害です。そのため発達障がい児は健常児と比べ、脳の伝達がすこし異なると言えます。そのため、よく独特の世界観があると言われたりします。しかしこのことも大きなメリットです。それは創造性に繋がるのです。健常児には思いつかないようなアイデアで、時代を変えるような新しいものを生み出すかもしれません。しかし、この創造性は周りの大人が幼少期に潰してしまいがちです。自分の感覚で、それはおかしい、こうしようと軌道修正してしまう。勿体ないと思いませんか?

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【まとめ】非認知能力(人間力)と発達障がい児の特性は相性が良い!?

いかがだったでしょうか?このように発達障がい児と非認知能力との相性はよいと言えるでしょう。最後にご紹介した特性を活かすという部分では、ポジティブ変換が大事であることがお分かりいただけたでしょう。マイナスだと思う点も見方を変えればプラスになるという事です。保護者や支援士がその習慣を持つことで、子どもは180度違った人生を歩むことになると思います。

また、この記事を読んで「そうはいっても・・・」と思われた方もいるでしょう。でも、「学校教育の枠に当てはめること」を目的にしないでください。学校には行けたほうが良いのかもしれません。でも行けなくたってダメなわけではなりません。ダメと決めた瞬間ダメになるだけです。枠にハメようとすると非認知能力がつぶれてしまうことが多くなるのです。でも覚えておいてください。枠にハメた人材など今の時代どこも求めていません。「決められたことをやる人間」は景気が良い時は求められていましたが、現代・そしてこれからの日本においては、そうはならないでしょう。どの企業も「このままじゃだめだ。さらに良くするために何かないか」と模索しています。この傾向は日本の人口が減少傾向にあるため、今後数十年は変わらないだろうと考えています。

そんな時代に生まれた子どもたちに、どのような教育を施すのか、非常に重要な判断だと私は考えています。

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