【受講者インタビュー】子どもに対して障がい者という意識を持たない

今回は受講者の皆様から頂きましたインタビューをご紹介します。いつもこういった情報を下さる皆様に本当に感謝しております。私たちが受講者インタビューをネットで紹介している理由は「理解は支援の第一歩」であることを信念としているからです。発達障害は比較的新しい事柄であるため、医学的エビデンスというものがないに等しいのです。これまでの症例をもとに対処法を探っているのが現状です。そのため発達障がい児の特性に対して「○○をすれば必ずこうなる」という事は誰にも言えないのです。つまり、そのような環境の中で保護者や支援者が悩むことは当然なのです。そんなときに沢山の事例を目にすることができれば、心強く思えるでしょう。更に、きっとその中に我が子に活かせるヒントが転がっていると思うのです。これからも沢山の事例をご紹介していきますので、是非定期的にご覧ください!

40代 女性 Aさんへインタビュー

児童発達支援士を受講するきっかけ

12歳の軽度知的障害・ADHO傾向の息子の子育てをしています。病気の後遺症で、1歳の頃から発達に問題を抱えながら生きる子どもを育ててきた経験があり、同じような境遇で苦しんでおられるお母さん方に寄り添いたく受講しました。

発達障がい児支援をしていて最も辛かったことは

息子の特性について理解をして頂くことが難しく、学年が上がるごとに息子の特性について何度も話をしながら、生活・学習方針を検討していることです。息子は、軽度知的障害で著しく知的水準が低いのですが、メタ認知能力が高く、障害について周囲に理解をされにくい面もあり、親としては苦労が多いです。学校や外での、子どもの負担を考えると苦しくて仕方ありませんが、息子は社交性もあり、人懐っこい性格なので友達も多く、その点については助かっています。

発達障害に関する知識を習得し何か変わりましたか

子育てが楽になりました。正しい知識を習得することで、自分に自信がつくので、学びを形に変える資格取得等は、本当に意味があると思います。子どもは、私が勉強をしていることも知っているので、頼りにしてくれています。

悩んでいる方に何かアドバイスはありますか?

子どもの未来は明るいですし、可能性も沢山秘めていますので、子育てを心から楽しんで欲しいと思います。障害があってもなくても、子どもに関する悩みは大小尽きませんよね。どうせなら楽しく毎日を過ごした方が、絶対に良いです。

私は、子どもの未来も自分の未来も大切にしたいので、明るく、楽しく家族で笑いの絶えない毎日を過ごすことを絶対におすすめします。

発達障がい児の支援を行う上で大切だと感じていることは

子どもに対して障がい者という意識をもたないことにしています。4人の子育てをしていますが、全員同じ目線で見るように意識しています。発達に遅れはあっても、昨日より今日と少しずつでも前進出来ているなら〇、支援を行っている自分を責めないで、頑張っている自分に どうか花丸をあげる子育てをして欲しいと思います。

【まとめ】子どもに対して障がい者という意識を持たない

ありがとうございました。

私がこの方のインタビューを拝見し、素晴らしいなと感心したことは

「私は、子どもの未来も自分の未来も大切にしたいので、明るく、楽しく家族で笑いの絶えない毎日を過ごすことを絶対におすすめします」

ここの部分です。この自分と子どもの人生を別ものとして切り離している点はとても素晴らしい考え方だと思います。勘違いしていただきたくないのは、この行為は冷酷さが故に行っているわけではないという事です。お子様のことで苦しまれている方の中には、そんな悠長な考え出来るわけがない!と仰る方もいるかもしれません。しかし、いつかこの方が仰るのこの考え方の重要性に気づくときが来るでしょう。

自らの人生と、子どもの人生を同一化させてしまうと、子どもの人生への介入がかなり多くなってしまいます。このことを当協会では「過保護・過干渉」という表現で子育てをするうえでは控えるべきだとお伝えしています。当然障害があり、どうしてもできない部分はあるでしょう。それはサポートしてあげてください。ここでいう「過保護・過干渉」というのは、時間が少しかかってでも子ども自身で出来ることを、保護者が手を出してしまう事をさしています。または子どもが今後ぶち当たる壁を最初から取り除く行為をしてしまうことも過保護や過干渉と言えます。

そもそもなぜこのような行為が良くないのか。その詳細は児童発達支援士を学んでいただきたいですが、簡単にご紹介しますと、子どもの力に制限をかけてしまい、成長のノビシロが少なくなるからです。保護者が子どものそばに24時間いることができ、子どもよりも絶対に長生きするのであればまだいいかもしれませんが、このようなことはほとんどないでしょう。何が言いたいかというと、子どもは保護者の目が届かない世界で生きていかなければいけないのです。その来るべき自立の日に向け、適切な訓練をしておくことが重要なのです。

適切な自立の訓練が出来ていない結果どうなると思いますか?それが「大人の引きこもり」に繋がるのです。社会に出てみたものの、どうしても適応できず家に閉じこもってしまう。日本の社会問題ともいえることに繋がります。この時に「発達障害だから仕事に適応できなかった」のか「これまでの自立訓練が適切に出来いないから適応できなかったのか」を冷静に考えましょう。発達障害でも社会に出て活躍されている方は沢山います。知的障がい者や身体障がい者も同様です。

そして今からでもできることというのは、今後の社会生活に向け自立できるように少しずつ訓練をしていくこと。それが私たちにとっては、保護者や支援者に知識を与え、子どもに適切なアプローチが出来るようにすることなのです。大変だ。。。という気持ちはお察しします。しかし、大切なのは「今から何をするのか!」という事です。一緒にその点を見つけていきましょう!

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