【受講者インタビュー】療育施設に通うことにネガティブな保護者たち

恒例のインタビュー記事の投稿となります。このインタビュー記事はとても好評いただいておりまして、リアルな当事者の方の話が効ける貴重な場としてご活用いただいております。今後も沢山の方の事例をご紹介していきます。それがきっと支援の役に立つと信じて!

インタビューを受けて下さった渡辺さんのご紹介

今回インタビューを受けてくださった方は「渡辺友子」様です。渡辺様は現在、児童発達支援士の認定支援士として活動をされています。認定支援士というのは協会が認定した支援士ですよ!というものです。こちらは会員制になっており、児童発達支援士に合格していれば申請することができる制度です。

また意見交換会にも参加して下さり、積極的な活動をされている主婦の方です。お子様に触覚過敏があり、現在は療育施設やご自宅にて感覚統合療法や作業療法をされています。主婦の目線から様々なお話をお聞かせくださいました。それではさっそくインタビューを御覧ください。

渡辺さんへのインタビュー

児童発達支援士を受講するきっかけ

現在年少の息子が通う幼稚園の未就園児クラスに入園した時(昨年)に、先生から

「指示した3つのことが、1つすると次分からなくなり動作が止まってしまうことが多く先生が必ずサポートしなければ厳しい状態です。
またHSC傾向があり、繊細で大きな音がすると固まってしまい何も出来なくなってしまいます」

と指摘され、支援センターの集団療育を勧められました。
息子は繊細で不安が強いのは分かっていましたが、ハッキリ言われてショックを受けました。

でも、どうしてもその幼稚園に年少から入園したかったので、すぐ支援センターへ通う手続きをしました。ただ「どうして未就園児の子が、3つ指示されたことが出来ないとすぐ療育を勧められるのだろう?」と疑問ばかりが残りました。そこで発達について、もっと自分自身の知識が必要だと感じました。

今は療育に通わせることについて全くネガティブな感情はありませんが、同じ療育のクラスの親御さんと話す機会が増え、話を聞くととてもネガティブで、通園しているのを誰にも知られたくないという方が多く、療育に通う親御さんに寄り添えるような、発達の知識を深めサポートしていきたいと思いました。

発達障がい児支援をしていて最も辛かったことは

不安が強く繊細なのに、お友達が近くに来ると反射的に押し倒してしまう。仲良しの子も、初めての子も関係なく、押してしまうのが辛かったです。

お友達と遊ばせることが苦痛になり、公園では誰もいないのを狙って行くようにしていました。何故そのような行動をするのか。当時は全く分からずずっとモヤモヤして、何回も息子を責めてしまっていました。

発達障害に関する知識を習得し何か変わりましたか

お友達を押してしまう行動の意味が分かりました。お友達が嫌だから、自分の言葉でうまく伝えられないから攻撃的になっていると思っていましたが、触覚過敏で感覚の統合がうまくいっていないせいで、そのような行動をしたということが分かり、作業療法に通わせることにしました。

家でも出来る感覚遊びを日々実践しています。

悩んでいる方に何かアドバイスはありますか?

自分の子どもが「発達障害ではないか?」と他人から言われると、本当にショックを受けました。

が、そこで悲観的になるのではなく、自身が知識を付けることにより様々な選択肢があり、様々な支援方法があるということが分かりました。
何歳からでも遅くはなく、知ったその日から子どもに出来ることがたくさんあるということです。

発達障がい児の支援を行う上で大切だと感じていることは

  • 一番に子どもの話を真剣に聞き共感すること
  • すぐにアドバイスをするのではなく、どうしたいのか質問をすること
  • 子どもの言動・行動には必ず意味があり、よく観察すること
  • 子どもができる人だと信じて待つこと

私は、これらが大切だと思います。

感想:どう捉えるかで行動が大きく変わる

とても興味深いお話をありがとうございました。

ここで印象的だったのは、療育施設に通うことをポジティブに捉えている方とネガティブに捉えている方がおり、多くはネガティブに捉えているという点でしょう。

私どももこれまで意見交換会やこのようなインタビューを通じて、たくさんの方とお話をしてきました。その中で感じることは、ネガティブに捉える時期もあるが、その後ほとんどの方がポジティブに捉えるように変わっていくという事です。恐らく多くの方は、「お子さんは発達障害です」と言われた時には、ショックを受けるでしょう。周りにどのように言えばよいのか、自分自身で抱え込めることなのか、理解は得られるのか、これからどうしていけばよいのか。様々な想いが交錯してマイナスの感情になる方が多いと思います。

しかし、そこから時間を経て徐々にポジティブに捉えることができるようになっていく方がほとんどです。「これも一つの特性!」と割り切ることができたり、子どもに適した環境に変更したり、自身で家庭療育が出来るようにしたり、他の悩んでいる保護者の支援をしたりと様々です。

ネガティブからポジティブに変わるきっかけがどこで訪れるのか。だけです。

ですから、今ショックを受けて苦しんでいる方も沢山いらっしゃると思いますが、「あけない夜はない」と思い、あまり悩まないようにしてくださいね。きっかけはひょんなタイミングで訪れるものです。もしかしたらこの記事を読んで変わる方もいるでしょう。児童発達支援士を受講して変わる方もいるでしょう。療育施設に通うようになって変わる方もいるでしょう。いずれの場合も「何かしらの行動を起こした」ことをきっかけに変わる!この点だけは覚えておいてくださいね。ネガティブになり、ふさぎ込んで行動をおこさなくなると、変わるきっかけがつかみにくくなります。悩んでもいいです。でも、行動を減らすことはせず、むしろ行動量を増やすようにしましょう。これが悩みを減らすコツでもあります。

【まとめ】療育施設に通うことにネガティブな保護者

これで今回の記事は終わりにしたいと思います。

このインタビューは本当に価値のあるものだと感謝しています。たかが1つの体験談、されど1つの体験談です。必ずこの記事で人生が好転する人が世界中に1人はいると私たちは信じています。このブログから勇気や希望を見出していただければ幸いです。

そのために今後も記事を更新していきますので、楽しみにしていてください!

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