子どもが自ら伸びる声掛けとやる気を失う声掛けの違いとは

人の性格は18歳までに形成されると言われています。0歳から3歳まではご両親、それ以降は保育園、幼稚園、小中学校の教師もその子の性格形成に大きく関与していくことになります。これまで3万人以上の子どもたちの教育に携わり現在は(一社)人間力認定協会 代表理事の私井上が、今回は「子どもが自ら伸びる声掛けとやる気を失う声掛けの違いとは」というテーマでお話いたします。

子どもの自信を育む言葉

子どもが自ら伸びる声掛けとは「自信を育む言葉」と言い換えることが出来ます。それは同時に子どもたちの自尊心や自己肯定感を高める言葉でもあります。そしてその言葉は子ども達のみならず、大人にとっても同様の効果があるのですから意識的に使うようにしたいものです。しかし、実際はいかがでしょうか?子どもに対して、自己肯定感を高める言葉を意識的に、かつ継続的にかけられているでしょうか?一時的な感情に流され酷い言葉を発していないでしょうか?でも責めているわけではありません。それは保護者として子どもを守る立場にある以上、感情的になることは致し方ないことなのです。愛情があるが故の行為なので、そのこと自体に苦しんでいる方もきっといらっしゃるでしょう。少し具体的な説明をしていきますね。

自主性と主体性を尊重する

子どもたちの自信を育むためには「子ども達の自主性と主体性を尊重した声掛け」が必要です。そのためには育児で多用される「命令言葉」をなくす必要があります。そして同時に言葉の暴力「言葉攻め」をなくすことも重要です。こう言うと日本中のお母さま方から「それは無理!」「できない!」という声が聞こえてきそうですが、そこは絶対に変えなくてはいけない重要なポイントなのです。

自主性と主体性については下記のページにて詳細を紹介していますのでご確認ください。

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命令言葉や言葉攻めが物理的暴力を生み出す

「命令形や言葉攻め」は子どもたちの「やる気」や「自信」を奪うだけでなく、新たな暴力をも生み出します。

第1段階では「私はできない子」という自尊心の低下を招きます。

第2段階では「自分より弱い人間に向けられるいじめ問題」を、そして第3段階では「親や家庭に向けられる家庭内暴力(DV)」を引き起こします。

特に保護者の言葉というのは子どもにとって大きな影響力があります。プラスに働かせることができれば良いのですが、マイナスに働いてしまった場合はその後が非常に大変になることでしょう。そのことをしっかりと理解し、子どもに「○○しなさい」「何度言ったらわかるの?」「やれっていったでしょ!」「そんなことも出来ないの!?」「ほんっと役に立たないわね!」などという言葉を使わないように気を付けましょう。これは列記とした「暴力」なのです。

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その言葉が自傷行為や自殺を促す

そして最終段階ではそんな自分が嫌になり「攻撃は自分に向けられる」ようになります。いわゆる自傷行為や自殺です。子どもに対する言葉掛けがどれだけ重要かをご理解いただけたと思います。子どもに対して言葉が同じように伝わると思ってはいけません。「言葉は受け取る子どもによって、いかようにも変わる」ということを忘れないで下さい。

他人に聞かれて困る言葉は「育児」でも使わないという覚悟

あなたが子どもに対して使っている言葉をそのままあなたの友人や同僚に向けたとしたらどうなるでしょうか。恐ろしい結果が待っているのは容易に想像できます。友達がいなくなるどころか殴られるかもしれませんし、会社では間違いなくパワハラで訴えられることになるでしょう。

録音・公開されて困る言葉は使わない

録音されて困る言葉、人に聞かれて困る言葉は子どもに対しても使うべきではありません。もし、あなたが「そんなのストレスたまりそう!」と思ったとしたら?
そう!「あなたが自分のストレス発散のために子どもに乱暴な言葉を使っている」ことに気づくはずです。

子どもが自ら伸びる声掛けとは

「子どもが自ら伸びる声掛け」とは、あなたが普段欲している言葉なのです。あなたはどんな言葉に飢えていますか?

  • 「お疲れ様」(慰労の言葉)
  • 「ありがとう」(感謝の言葉)
  • 「傍にいてくれて嬉しい」(承認の言葉)
  • 「すごいね」(称賛の言葉)
  • 「頼りにしています」(信頼の言葉)

など、挙げていけばきりがないほど、あなたが求めている言葉があるはずです。

このようなあなたが欲しいと思っている言葉をまずはあなたが使うのです。そうすれば、いずれその言葉はあなたに向けられるようになるはずです。なぜなら、そんな言葉を使っているあなたは「とても素晴らしい人」なのですから。みんなが「私が気持ちよくなる言動をとって」と思ってもそれはかないません。大人は、満たされない気持ちがあってもどうにか耐え忍ぶことができますが、子どもはなかなかそうはいきません。なぜかというと、子どもは未熟だから、、、ではなく、子どもにとってはコミュニティが家族と学校くらいしかないからです。学校では同学年の子ばかりですから、このような気持ちよさを提供してくれる子はまずいないでしょう。先生にしても、1クラス30人いる現状では、ひとりひとりにこのような素敵な言葉を投げかけることは難しいでしょう。にもかかわらず、家庭でも気持ちよい言葉をもらえないとすれば子どもはやはりつらいですよね。「私なんて、、、」といじけた気持ちになることも想像にたやすいでしょう。

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結論:子どもが自ら伸びる声掛けとやる気を失う声掛けの違いとは

自分が言われて嫌な言葉は使わない。自分が普段欲している言葉を使うようにすれば、子どもが何者にもなり得る「奇跡の子育て」が可能になります。決して難しいことではありません。そして、それができるようになると子どもだけじゃなくあなた自身の人生が輝き始めるのです。

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