【受講者インタビュー】自分の考える「普通」は、ずいぶん狭かった・・

当協会が認定する資格、児童発達支援士または発達障害コミュニケーションサポーターを受講された方にご協力いただいている受講者インタビュー。今回は2名のインタビューをご紹介します。この記事の中からきっと多くの学びを得られると思います。是非ご覧ください。

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Yさんへのインタビュー

児童発達支援士を受講するきっかけ

我が子に発達障がいがあることがわかり、私自身が子供のことを理解し寄り添えるようになるまで時間がかかりました。また、幼稚園や学校など所属先で理解してもらうことの大変さも経験しました。発達障がいというと、その子のどこかが他の人よりも劣っている(ダメである)という認識が強いですが、一人の人としてダメということはなく、みんなそれぞれ得手不得手があるように、その延長線上に得手不得手の凸凹が大きな人もいると思ってもらえるとよいと強く感じます。いまの学校をはじめとする社会は、多様な人が生活していることを前提とした作りではないため、発達障がい等のマイノリティには生きにくい社会です。社会モデルが多様な人が共生していることを前提とした作りになったらいいなと感じます。ただ、私には発達障がいのある子供と一緒に生きているという事実しかなく、様々な活動をしたくても簡単には資格もとれませんでした。私にできることを証明してくれる資格のひとつとして取得しようと思いました。

発達障がい児支援をしていて最も辛かったことは

自分が子供を正しく理解してあげられるまでの関わりは辛かったです。感情的になってしまい怖がらせてしまったことも多かったと思います。また、他者からの理解を得ることも非常に難しく辛い思いをしました。どう頑張ってもできないことを、できないと困ると言われることは辛かったです。

発達障害に関する知識を習得し何か変わりましたか

自分の考える「普通」は、ずいぶん狭かったと感じました。多様な人がいるのだから、「普通」は自分の考えるものよりも大きくて当たり前だなと感じています。一人一人、頭の使い方が異なることも意識するようになりました。言葉では一人一人違うといいますが、要は頭の使い方、得意な頭の使い方が異なるのだと思っています。自分と同じタイプもいればそうでない人もいるので、発信の仕方、コミュニケーションの取り方を工夫することで、より良い人間関係が築けるようになったと感じます。

ご自身と似た境遇で悩んでいる方に何かアドバイスはありますか?

気持ちがいっぱいいっぱいになったときには、気の許せる人にたくさん話を聞いてもらうとよいと思います。少し、気持ちが安定してきたら、発達障がいについて学ぶことで、子供のことがわかり、関わりが持ちやすくなるかなと思います。一人で抱え込まず、専門家に繋がり、複数の目で見守ることで安心感も得られると思います。

発達障がい児の支援を行う上で大切だと感じていることは

その子の特性を理解することだと感じます。得意な頭の使い方を見極め、合ったアプローチをすることで、望む効果が得やすくなると思います。また、支援者が感情的にならず淡々と接することも大切だなと感じています。

Fさんへのインタビュー

児童発達支援士を受講するきっかけ

子育てをしていく中で、療育について学んだり、幼稚園や療育先で様々な先生と関わる機会がありました。子ども達の特性もそれぞれ、関わり方にも正解はなくそれぞれ。子ども達と少しでも笑って、楽しく過ごしたい。その為に知識やコミュニケーションのスキルを私がもっと身に付けたいと思った事がきっかけです。

発達障がい児支援をしていて最も辛かったことは

外で癇癪を起こされた時の対応です。電車が大好きな息子。いつも決まった時刻の電車に乗っています。これは想定内。ただ、その日に限っていつもは見送っている一本前の電車に乗りたかったらしく、その電車が来ても私と弟は乗らなかったら、少し離れた所から走ってくるなり、何で乗らなかったの!!と癇癪に。「乗りたいなら、言ってもらわないと分からない」という私の主張もこうなってしまうと全く通じない。「言わなくても分かるでしょ!!」と怒っている。やり直しのきかない状況の為、どうにもならない事が悔しいのだろう、なぜ今日はその電車に乗りたかったのか?聞いたり、ひとまず気持ちを受け止める事に。20分位でおさまるだろうと予測はたっていたものの、落ち着くまで大きな声を出したり、私を押したり、叩いてきたり。一緒にいる弟も不安そうに見ている。結局、20分ほどでおさまり、夜に本人と話をして、同じ状況は2度と起こさないよう対策をたてましたが、やはり落ち着くまでの時間はこちらもイライラもするし辛いです。今後身体も大きくなって力も強くなっていく事を考えると不安になります。

発達障害に関する知識を習得し何か変わりましたか

小学校に入学した後やその後についても、どのような事が起こりやすいのか知るきっかけになったり、関わり方を学ぶ事ができた事は安心に繋がりました。またコミュニケーションサポーターを受講した際に学んだPREP法やTAPS法等は子どもの事に関する事でも何でも自分の考えを周囲に伝える時の方法として学ぶ事ができとても役立ちました。SSTに関しては、子どもに実践してみたら、なぜならば~の後も自分の思いや考えを伝えてきてくれた事に驚きました。聞き方を変えるだけで、返ってくる言葉が変わるんだなぁと。

ご自身と似た境遇で悩んでいる方に何かアドバイスはありますか?

1人で抱え込まない。何故こんなに大変なんだろうと落ち込む事は多々ありますが、見守ってくれている人、応援してくれている人、力になりたいと思ってくれている人、同じ境遇で頑張って子育てをしている人、そして一緒に子どもの達為に子ども達の成長を願って関わってくれる人がいる。辛くなったら、そういう人達の事を思い出したり、自分の気持ちを聞いてもらったり、友達から自分の子どもの良いところを敢えて聞いて、教えてもらったりしながら、少し距離をとる事も含めて、その都度自分の気持ちを立て直しています。子ども達が二次障害にならない事も大切ですが、育てる側も心身共に元気でいられたら良いなと思っています。

発達障がい児の支援を行う上で大切だと感じていることは

長い目でみる事なのかな、と思っています。幼稚園や療育先で関わってくださっている先生方が皆さんそう言われているからです。成長に伴い、課題は変化しついきつつもなくなる事はないと思います。ただ、その子なりに必ず成長していく、その事を信じて、今できる事はやる、無理はせず出来ない事はやらず。子ども達とは好きな事や楽しい事を共有しながらなるべく穏やかに過ごしていきたいと思っています。

【まとめ】自分の考える「普通」は、ずいぶん狭かった・・

今回も貴重なインタビューをありがとうございました。

いかがだったでしょうか?今回は2名のインタビューをご紹介いたしました。どちらの方も我が子の対応でいろいろと試行錯誤されている中で、当資格と出会い学ばれたことがわかります。知識を得ることで発達障害が解決するわけではありません。しかし知識を得ることで、対応が楽になったり、不安が減ったりということはあるでしょう。皆様に寄り添う団体であり続けられるよう、今後も積極的に活動をしてまいります。

最後までご覧いただきありがとうございました!

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