【児童発達支援士インタビュー】配偶者が発達障害への理解がないことが辛い・・

当協会が認定する資格、児童発達支援士または発達障害コミュニケーションサポーターを受講された方にご協力いただいている受講者インタビュー。今回は3名のインタビューをご紹介します。この記事の中からきっと多くの学びを得られると思います。是非ご覧ください。

児童発達支援士:Fさん

児童発達支援士資格を受講するきっかけ

公立小学校の通常学級で支援員をしています。支援を必要としている児童は多数おり、それぞれが個性に富んでいて、学習内容や環境(教室内、校庭、体育館、プール、校外学習等)による得意不得意はもちろん、天候や季節によっても、その言動や反応には都度の変化が感じられ、支援する側のキャパシティや支援の幅の広さが不可欠と痛感する日々です。児童発達支援士取得のための学びは、こうした支援の幅を広げることに役立つのではないかと思い受講した次第です。

発達障がい児支援をしていて最も辛かったことは

小学校での支援活動に際し、支援児童の特性等について学校内で情報共有されていることが望ましいと思います。しかし実際は、充分な情報共有がなされていない場合もあります。そのため、支援児童や支援員が戸惑うことも少なくありません。以前、授業中に時々奇声を発してしまう特性を持つ児童についていた際、たまたま教室に来た補教の教員が、奇声を発した児童を強く怒鳴りつけ、奇声がすぐに収まらなかったためか、支援員も激しく怒鳴りつけられ困惑したことが辛い経験として記憶しています。

発達障害に関する知識を習得し何か変わりましたか

何より自分の気持ちに余裕が出来たことが一番です。小学校には支援児童以外にも、特定の場面で手助けを必要とする児童や、また何かと周囲とぶつかりやすい傾向のある児童など、様々な特徴の児童が集まっています。支援児童とそうした児童間で、トラブルが起きた時の対処には苦慮することも多いのですが、発達障害コミュニケーションサポーター取得の際に学んだ、ネガティブ発言に対するポジティブ言葉への言い換えが大いに役立っています。ポジティブ言葉への言い換え例を更に考えておき、日々の支援に役立てることが出来ています。

ご自身と似た境遇で悩んでいる方に何かアドバイスはありますか?

お互いの違いに気づきそれを認め合うことが、さまざまな場所で共に過ごすためには欠かせないことの一つだと思います。ただそれは、言葉で言うほど簡単なことではないのも現実です。困っていることは一人で抱えずに、悩みを共有出来る仲間を探してください。同時に支援者自身が自分を認めて、自分を大切に思い行動することも不可ではないかと感じます。自分自身を大切にしていてこそ、誰かを支援することに力を注げるように思います。

発達障がい児の支援を行う上で大切だと感じていることは

支援児童に接する際には、まず否定語は使わないこと、小さいことにも「ありがとう」を伝えること、そして児童に対して質問をすることを心掛けています。昨日の出来事、今朝の出来事、最近大変だったこと、好きなもの、好きな遊びのことなどを。児童が喋っている間は、相槌を打ちながら話を聞くようにしています。決まった時間割で行動しなければならない学校生活の中では、さまざまな制約がありますが、こうしたことも日々積み重ねていければと思い続けています。

児童発達支援士:Tさん

児童発達支援士資格を受講するきっかけ

児童発達支援士の資格を取ろうと思ったきっかけは、現在勤めさせていただいている職場では、外国籍のお子さん達が多い場所です。言葉の壁もあり、文化の違いの他、発達がゆっくりなお子さんなのか、言葉のカベなのか、区別が難しく、自分自身、より役に立てる為、お子さんの気持ちや保護者の気持ちも含め、より丁寧な支援が出来るために、発達の勉強をしたいと思いました。児童発達支援士の資格を取れた事で、自分の取り組み姿勢を見直すきっかけに。自分の考えが変わり成長のきっかけになったことから、子ども達により分かりやすく、自己肯定感を高める為に、一生懸命頑張りたいと思っています。学びのたくさんある講座でした、本当にありがとうございました。

発達障がい児支援をしていて最も辛かったことは

日本語や母国語も含め、言葉の発達がゆっくりなお子さんは、友達とのトラブルがあって、自分の気持ちを伝える事が出来なく、パニックになってしまい、中々切り替える事が出来なかったときでした。

発達障害に関する知識を習得し何か変わりましたか

子ども達の気持ち、共感する、受け止める、問題を一緒に解決するためのお手伝いをすることが出来るようになりました。

ご自身と似た境遇で悩んでいる方に何かアドバイスはありますか?

知識を得る事で視野が広がり、お子さんによって合う支援をする事や毎日楽しく、新しい学びが増えました。

発達障がい児の支援を行う上で大切だと感じていることは

子どもの障害を正確に理解し、正しい支援をすることから自己肯定感が高まり、発達段階にふさわしい生活や活動を十分に経験すること。

児童発達支援士:Fさん

児童発達支援士資格を受講するきっかけ

子どもが発達障害と診断され、小さい頃から感じていた育てにくさに合点がいきました。それと同時にこれからどう接すれば過ごしやすい考え方や環境を整えていけるだろうかと考えていた時に此方の協会の資格を見つけました。今まで色々と本を読み漁っていたものの、本によって書かれていることが違い混乱してしまうことも多かったのですが、此方の講義内容は基礎的なところから実際に活かせる知識まで網羅しており、この知識が一本の軸となるだろうと思ったため受講をきめました。

発達障がい児支援をしていて最も辛かったことは

言葉の理解や発語が遅く、なかなか指示が伝わりにくいところがある。感覚に過敏なところもあり、花火などの大きな音や体育館で人が集まるガヤガヤとさた音が苦手で怖がってしまう。偏食で食べられるものが少ない。そういった小さなことを配偶者が理解しようとせずに「なんでできないの!」「さっさとすれば良いでしょ!」「甘えるな!」と怒鳴り付けることが一番辛い。目で見えない障害であると、周囲が理解しようとする姿勢を見せてくれないのが障害児支援において一番の壁であると思い知らされた。

発達障害に関する知識を習得し何か変わりましたか

今まではどこまでが甘えでどう接していくのが正解なのかと悩み、「今」どうにかしなければという思いに囚われることが多かったのですが、知識を習得したことで心の余裕が生まれて「今」できなくとも「将来」を見据えた取り組みをしていこうと思えるようになりました。発達障害は脳の働きによるものであり、その困り感は周りの環境で変えることが出来ると知ることが出来たことは、閉塞感で押し潰されそうだった心が解き放たれたようでした。

ご自身と似た境遇で悩んでいる方に何かアドバイスはありますか?

発達障害が増えていると言われている昨今、周りでも同じ障害を抱えた家庭を見掛けるようになりました。それと同時に情報も多く溢れて何が正しいのか、どうしたら良いのか悩み情報に振り回されることも比例して多くなったように思います。そんな時に此方の協会の知識は私の中で確たる一本の軸として支えてくれています。協会のこの大きなネットワークは同じ境遇で悩む方々との繋がり、日々更新されていく新しい知識を学んでいくのに最適です。

発達障がい児の支援を行う上で大切だと感じていることは

第一に周囲の理解、これに尽きると思います。知識を学べば「今どうしてこのような行動をとるのか」推測出来て次に何をしたら良いのか、改善点はどこか見つけ出すことができます。しかし周囲に理解が無ければ無意味な声かけや介入の結果更に悪化することがあり、本人の苦痛が長引くのはもちろんのこと、フォローも一段と難しくなっていきました。全部理解してほしいとは思わないまでも、理解しようとする姿勢があるだけで落ち着くことができます。

【まとめ】配偶者が発達障害への理解がないことが辛い・・

今回も貴重なインタビューをありがとうございました。

ここでご紹介している受講者は、当協会の認定支援士にお申込みいただいている方となります。資格の学習だけにとどまらず、さらなる知識の獲得や支援活動を積極的に行っていらっしゃる方々です。その意識の高さには頭が下がります。今後も共に支援の輪を拡大していきましょう!

最後までご覧いただきありがとうございました!

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