4割が発達障害。ピアノ教室に通う生徒のために|受講者体験談

当協会が認定する資格、児童発達支援士または発達障害コミュニケーションサポーターを受講された方にご協力いただいている受講者インタビューシリーズです。

今回は3名のインタビューをご紹介します。この記事の中からきっと多くの学びを得られると思います。是非ご覧ください。

児童発達支援士:Hさん

児童発達支援士資格を受講したきっかけ

障害者(児)の訪問、移動支援のヘルパーをするようになり、介助する上で障害の特性が理解できていない自分に気づきました。本人の自立につながるような支援をするためには、どのように接したら良いのか?考えるようになった事が申込みのきっかけです

発達障がい児支援をしていて最も辛かったことは

利用者(児)との意志疎通がうまく出来ず、移動時間がかなりかかってしまった事がありました。トイレやお風呂への促し方、声かけが本人基準でなかったと気づきました。いきなり、○○しましょうと言われても今までしていた事があったり、強い拒否が出てきたりと接し方に困ってしまった事もあります。こだわりが強いほど、本人の気持ちを汲み取りながら促していきたいと思いました。

発達障害に関する知識を習得し何か変わりましたか

次の動作について早めに伝え、理解してもらうようにしています。納得できると、とてもスムーズに次の動作に移れました。言葉(聴覚)より絵やマーク(視覚)にアプローチしていくことで、理解する事が増えてきた。

ご自身と似た境遇で悩んでいる方に何かアドバイスはありますか?

周りに相談できる方がいれば、その方に話を聞いてもらい、自分の気持ちや考え方を整理して見ると、現状が見えてくると思います。相談した事をそのまま受け止めるのではなく、答えはひとつだけではない、、、と考えて、色々な方向から考えるようにしています。

発達障がい児の支援を行う上で大切だと感じていることは

自分の気持ち(心)や体が健康でなければ、良い支援は提供出来ません。わからない事や不安な所は確認をして、どんな状況がおきても、慌てず冷静に判断していけるように、事前に準備をしておくことが安定した支援を提供できると思います。

児童発達支援士:Kさん

児童発達支援士資格を受講したきっかけ

自分自身の子供達が発達障害と診断され、全く知識がなく手探りで子育てをし地域のサポートを探し回っていました。子供が大きくなってきた現在もまだまだ悩みや課題は山積み。児童発達支援士で学んだことを活かして子供たちとこれからの人生の選択肢を増やしていきたいと思い受講しました。また、福祉の仕事に携わっているため、現場でも知識を活かして行きたいと思います。

発達障がい児支援をしていて最も辛かったことは

知識がないことで、子供の行動を一切理解できず頭ごなしに叱っていた時期がありました。自分自身も罪悪感と苛立ちとで苦しかったし、子供達にとってもとても辛い記憶になってしまった。

発達障害に関する知識を習得し何か変わりましたか

子供の話を冷静に聴くことができるようになり、気持ちを理解したい!と強く思うようになった。

ご自身と似た境遇で悩んでいる方に何かアドバイスはありますか?

1人で悩まず、周りを頼って欲しい。発達障害というのは負目ではない、周りを頼って情報も得ることで、気持ちに余裕も生まれると思います。

発達障がい児の支援を行う上で大切だと感じていることは

その子自身にしっかりと目を向けて支援し、自己肯定感を高めていける環境を作ること。

児童発達支援士:Sさん

児童発達支援士資格を受講したきっかけ

ピアノ教室を開いているピアノ講師です。現在当教室在籍の約4割が発達障害の生徒です。独立して約25年になりますが、当初まもなくしてご縁あって支援学級に通う生徒をお受け入れしたのが始まりです。その頃発達障害の言葉や知識等わかりませんでしたが、自分なりに対応を考えながら専門書や講演会・セミナーなどで駆使していくうちに、年々当教室への問い合わせ/入会が増えていきました。増えるごとに一人一人の特性の違いがあることから改めてきちんと学びたいと思い受講しました。

発達障がい児支援をしていて最も辛かったことは

ピアノ教室でのことなので常にというわけではありませんでしたが、中々こちらに夢中にしてあげることができず、その日の小さなやる事すらままならなかった時は申し訳ない気持ちでした。具体的にですと、こだわりが強く会話が前に進まない→かんしゃくを起こしてしまう。生徒の気分の変化を見ながらリズム模倣など流れに合わせて促すもピアノの蓋を閉めてしまう、思い通りにならないと物を投げる、私の腕を引っ掻く、寝転がって蹴るなど、そんな時もありました。

発達障害に関する知識を習得し何か変わりましたか

これまで自分なりに学んで実践していた対応が、こちらの学びで改めて確認できた事で私自身のモチベーションが上がりました。そのおかげで以前より自信を持って落ち着いて対応している気がします。

ご自身と似た境遇で悩んでいる方に何かアドバイスはありますか?

一人で悩まない。まずは調べたりしながら経験談など見聞きして、今の自分に出来ることをするといいと思います。

発達障がい児の支援を行う上で大切だと感じていることは

支援者の、広い視野を持つことと安定したメンタル。こちらのピアノ教室でも元々掲げていて、障害あるなし関係なく人として大切と感じていました。その上で発達障がい児・お家の方とのコミュニケーションを、何より信頼関係が高まり、支援の先の自立を一緒に目指していけるのではと思います。

【まとめ】4割が発達障害。ピアノ教室に通う生徒のために|受講者体験談

今回も大変有意義なインタビューをありがとうございました。

皆さん様々な経験をされており、どれがも貴重なご意見でした。情報を共有するだけでも救われる方はいます。これからも積極的に発達障害や精神疾患に関する情報を共有してまいります!

最後までご覧頂き有難うございました!

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