発達障がい児は特別支援学級・通級・通常級、どれを選ぶべき?後悔しないための判断基準

「発達障害のある子どもは、特別支援学級がいいの? 通級? それとも通常級?」
発達障がい児を育てているご家庭では、特別支援学級(支援級)・通級・通常級の三択で悩むご家庭が多いでしょう。

しかし、正解は一つではありません。
大切なのは、「子どもにとって安心して通える環境はどこか」を見極めることです。


まずは整理!特別支援学級・通級・通常級の違い

◆ 特別支援学級(支援級)

  • 少人数での学習
  • 個別支援や環境調整が手厚い
  • 支援に理解ある先生が配置されやすい

【こんな子に向いている】
・集団授業での負担が大きい
・理解やスピードの配慮が必要
・安心できる環境で学びたい

【注意点】
・友達関係が限定されることがある
・保護者の心理的ハードルが大きい場合も

◆ 通級指導教室(通級)

  • 基本は通常級に在籍
  • 必要な時間だけ個別・少人数で指導
  • コミュニケーションや学習スキルの支援

【こんな子に向いている】
・通常級で概ね生活できる
・ピンポイントの支援が必要
・社会性・感情コントロールのサポートがあると安心

【注意点】
・学校や自治体によって受け入れ体制に差がある
・本人が“抜けること”を負担に感じる場合も

◆ 通常級

  • 多数派の環境で生活・学習
  • 「周囲と同じ環境で学ばせたい」保護者が選びやすい
  • 合理的配慮があれば適応できるケースも多い

【こんな子に向いている】
・集団生活が大きな負担にならない
・サポートがあれば授業に参加できる
・本人が通常級を望んでいる

【注意点】
・支援が不十分だと「頑張りすぎる危険」
・見えない負担が積み重なる場合がある

どう判断する? 後悔しないための3つの視点

① 「できている」ではなく「どれだけ無理していないか」

「登校できている=適応できている」とは限りません。
帰宅後ぐったり、癇癪が増える…などは、無理をしている兆候かもしれません。

② 本人の意思と感情

「友達と同じがいい」「静かなところがいい」
本人の望みはとても重要です。ただし現実的な見通しは大人が補うことも必要ですのでバランスを見るようにしましょう。

③ 学校の理解と支援体制

同じ制度でも、学校・担任・自治体で支援力は大きく違うのが現実です。
また先生のスキルや経験、考え方も大切になってきます。学校と話をするときには、支援級の先生がどういった先生なのかをしっかりと確認すると良いでしょう。
近年、新卒の先生に場数を踏ませるために、最初から支援級の担当をさせるという話も耳にします。一概にそれが悪いこととは言いませんが、経験不足な点は懸念すべきです。

保護者が悩むポイント

● 偏見や周囲の目

「支援級にしたくない」「普通でいてほしい」
こうした感情は珍しくありません。しかし最優先は子どもの生活の安定です。子どもが日々楽しく学校に通ってくれれば、保護者のメンタルも安定してきます。しかし、子どもが学校に行き渋りだすと、保護者のメンタルは不安定になります。冷静に状況判断をする必要があります。

● 情報不足による不安

  • どれが正解かわからない
  • どう決めたらいいかわからない
  • 専門的に相談できる人がいない

だからこそ、知識と専門的な判断基準が重要になります。

途中で変更しても大丈夫 ― 学校選びは「固定」ではありません

支援級 → 通常級
通常級 → 通級
通常級 → 支援級

実際に進路を見直す家庭は少なくありません。その時の子どもに合った選択を続けることが大切です。

まとめ ― 「その子らしく安心できる場所」が正解

  • 安心して笑顔で通えるか
  • 無理せず力を伸ばせるか
  • 理解のある大人に支えられているか

この3つが揃っている環境が、子どもにとっての最良の選択だといえます。

当協会からの提案 ― 正しい判断は「知識」から生まれます

保護者・支援者・教育現場の大人が、共通の理解と知識を持てれば、子どもはもっと安心して学校を選べます。

当協会では、発達障害の理解と実践的支援を体系的に学べる「児童発達支援士」資格を認定しています。

  • 学校選びの判断材料を増やしたい保護者の方
  • 子どもとの関わりに自信を持ちたい方
  • 支援や教育の現場で役立つ知識を得たい方

理解することは支援をする第一歩です。その勇気ある一歩が子どもと保護者の安心につながっていくことでしょう。

よくある質問(FAQ)

Q. 特別支援学級と通級、どちらがいい?

A. 子どもの困りごとが「日常全体か」「一部の課題か」で考えるのが目安になります。

Q. 通常級で頑張れているなら問題ない?

A. 「できている」より「無理していないか」を見極めることが大切です。

Q. 途中で変更するのはダメ?

A. 変更する家庭は多く、その時の最善を選び直すことは決して失敗ではありません。大切な決断ではありますが、一度決めたら変えられない決断ではありません。


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